アンベージ・ウィンターコーナーより「羽生結弦が今週のアスリート」

歴史的快挙『スーパースラム』の興奮冷めやらぬマッシミリアーノさんのOA Sportの記事です。
記者のフランチェスコ・パオーネによるインタビュー形式です。
羽生君に関する段落だけ抜粋します。

原文>>

フランチェスコ・パオーネ(2020年2月12日)

マッシミリアーノ、「今週のアスリート」賞を与えるとしたら誰を選ぶ?

「一片の迷いもなく羽生結弦だ。
自身初の四大陸選手権優勝を飾り、フィギュアスケートにおける「スーパースラム」を達成した。
規格外の日本人選手は男子シングルでシニアとジュニアの主要大会を全て制した史上初のスケーターとなった。

これらのタイトルを3時代(ソチ五輪までの4年間+平昌五輪までの4年間+北京五輪までの4年間)にまたがって獲得したことを考慮すると、この偉業はより英雄的な快挙であったと言える。

同じく3時代にまたがって快挙を成し遂げたのは、ウクライナ出身でドイツのパスポートを持つペアの選手、アリオナ・サフチェンコだけである。

羽生は史上最高の演技の一つであるショートプログラムを披露し、10年を超えるキャリアにおいてもはや何度目か分からない世界最高得点を叩き出し、ソウルにおける勝利の記憶を不朽のものにした。

この大会ではショパンのバラード第1番の旋律を再び使用し、一糸の乱れもない演技を実現した。
最近の採点の基準を分析すると、彼が獲得した112点よりもっと高い得点が出てもよかった。
完璧に実施された3つのジャンプ要素はGOE満点に相応しく、演技構成点もリンクで披露された内容に則っておらず、満点まで上昇しなかった。
正直に言って、技術点でも演技構成点でも、少なくともあと1.19点高い得点が与えられるべきだった。

いずれにしても羽生が再び今大会と同じ正確さで各エレメントを実施し、同じ芸術的クオリティを披露すれば、114点(韓国で滑ったプログラムの実際の価値)を超えられる可能性がある。

世界選手権に向けて、大仕事を要するのはソウルで一時的なバージョンを披露したフリープログラムの方だろう。
具体的に言うと、最終的な構成でもこれらの4回転ジャンプが入るのか理解しなければならない。

いずれの構成でも、非常にハードなSeimei 3.0を完璧に滑るには、アスレチックコンディションがベストであることが第一に求められる。
この点において、開催地がカナダということで、数日間で時差に順応する必要がないことは、彼にとってアドバンテージになるかもしれない。

それ以外の点に関しては、ソウルでのフリープログラムの演技は、終盤少し体力が落ちたこともあるが、何よりも氷の状態にかなり左右された。
最終グループの最後の3選手の足元を注意深く観察すると分かることだが、通常、ジャンプを跳ぶためにトゥを突くエリアには大小様々な穴があり、深い亀裂になっている所さえあった。
このような外的要因によって適切な踏切が出来ないと、4回転ジャンプを実施する選手にとって非常に不利になる。なぜなら、いつものような高さと最適な回転速度に達するのが困難になるからだ。

今シーズン、氷の状態が規定の水準に達していないことは何度もあった。
このようなことが起こる原因を理解しなければならない。
密集した観客の存在によって増殖し続ける塊状に連なる電子機器が、通常の環境状況の均衡を壊しているという意見もある。
関連・従属する問題の分析は専門家に任せるが、いずれにしても解決策を見つけるべきである。

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氷と言えばフランス国際の氷が国際大会にあるまじき状態だったとアンジェロさんが苦言しました。
1月にオーストリアで行われた欧州選手権も会場が仮設リンクで、そのせいかどうか分かりませんが、男子ショートプログラムはマッシミリアーノさんが史上最悪の大会の一つと批判ほどの自爆大会で、トゥルソワが珍しくミスを連発していました。
ボストン世界選手権の氷も半分溶けていてパトリックが激怒していた記憶が。

リンクの状態が悪いと演技やジャンプに影響を及ぼすだけでなく、特にジャンプの高難度化が加速している現在のフィギュアスケートでは思わぬ事故や怪我に繋がる可能性もありますので、細心の注意を払って整備して欲しいですね。

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