イタリア解説EuroSport版「平昌2018:STUDIO~男子FS」

平昌オリンピック中、毎日放送されていたその日に行われた競技について詳しく分析するSTUDIOという解説番組が放送されていました。

2月17日に放送されたSTUDIOより男子フリーの解説部分を抜粋します

2018OG_StudioMenFS

出演者

司会:
エットーレ・ミラッリア(司会)

ゲスト:
マッシミリアーノ・アンベージ(M)(ウィンタースポーツ専門ジャーナリスト)
アンジェロ・ドルフィーニ(A)(国際テクニカルスペシャリスト、男子シングル元ナショナルチャンピオン)

司会:フィギュアスケートでは日本の羽生が素晴らしいパフォーマンスでソチに続いて二連覇を達成し、世界最強であることを改めて証明して全世界を彼の前に跪かせた。

(中略)

司会:さっきも言ったけれど、フィギュアスケートではまたしても羽生が宇宙だった。小さなミスはあったものの大勝利を収めた。

A:ハイレベルな2つの演技で圧勝した。シーズン中盤に起きた怪我を乗り越えての大勝利だ
男子シングルの絶対的主役だったと言っていいだろう
宇宙レベルの大会だった。

(中略)

司会:それではマックスとアンジェロと共にフィギュアスケートの話題に移ろう。
皆が待ち望んでいた男子シングルは宇宙レベルの試合だった。
昨日に比べると少し緊張があって、ビッグ達に少しミスがあった。
でも羽生のプログラムはあまりにも高尚だから、少しぐらいミスがあっても許される

A:昨日は神々しいショートを滑ってライバル達に対して点差を稼いだ。フリーも素晴らしかった。

ネイサン・チェンはオリンピック史上初めて6本のクワドを決めて史上最高TESを記録し、猛烈に追い上げた。フリーでは一位だったが、ショート18位が響いた。

羽生結弦は今日2番目に高得点のフリープログラムを滑り、2014年に続いて金メダルを勝ち取り、オリンピック二連覇を達成した。相応しい勝利だった。

司会:大会前、不安要素があったとはいえ、日本の選手は非常に強いから予想可能な結果だったよね。

A:(日本にとって)嬉しいもうひとつのニュースは日本選手によるワンツーフィニッシュだったことだろう。これは予想外だったし、3人の選手が300点を超える非常にハイレベルだった。だから宇野昌磨は非常に価値の高い銀メダルを持ち帰った。

ハビエル・フェルナンデスの銅もスペインにとって歴史的なメダルだ。
スペインは今までこの競技でオリンピックメダルを獲得したことはなかった。スペインは全般的に冬季オリンピックではあまり強くない。

司会:マッシミリアーノ、つまりヨーロッパにとっても嬉しい面子の表彰台だったというわけだね。

M:そうだね、いずれにしても彼はこのオリンピックまでの4年間において世界選手権で2度優勝した選手だし、当然のことながらメダル候補の一人だった。

日本にとっては歴史的なワンツーフィニッシュでもあった。
日本人選手がスキージャンプで表彰台を独占した1972年以来、46年ぶりに日本で非常に人気のあるこのスポーツで金銀独占を達成した。1972年のメダルはアジア初の冬季五輪メダルだった。
日本は今大会、これまでに9個のメダルを獲得しているが、金メダルは羽生が初めてだ。

司会:今、僕達はスペインのフェルナンデスの演技を見ているけれど、彼は世界でトップクラスであるだけでなく、欧州選手権では何連覇しているんだっけ?6連覇?7連覇?
凄いことだよね

M:(欧州選手権には)たいしたライバルはいないけれど、それにしても敬意に値する

A:来シーズン、彼が欧州選手権の連覇記録を伸ばして、歴史を塗り替えるかどうか興味がある。
ヨーロッパ史上最高の選手になるかどうか

司会:ヨーロッパレベルでは既にそうだろう。

(スペインチームの話は省略)

 

☆同じく17日の別の時間に放送されたSTUDIOより

出演者

司会:
エットーレ・ミラッリア(司会)

ゲスト:
マッシミリアーノ・アンベージ(M)(ウィンタースポーツ専門ジャーナリスト)
アンジェロ・ドルフィーニ(A)(国際テクニカルスペシャリスト、男子シングル元ナショナルチャンピオン)

司会:再びフィギュアスケートの話題に戻ろう。
視聴者の皆さんがすごく楽しみにしているのは分かっているし、とても魅力的なスポーツだ。

特にオリンピックでひと際注目を浴びるスポーツだけれど、イタリアではオリンピックシーズン以外は少し蔑ろにされている・・・残念なことだけれど
というのは僕が思うに注目に値する素晴らしいスポーツだから

今日は最も待ち望まれていた試合、男子シングルのメダルが確定した。
昨日はショートプログラムについてかなり踏み込んで詳しく分析した。
そして今日は僕達が予想していたように宇宙レベルのプログラムが実現された。

少しプレッシャーがあったのか、小さなミスはあったけれど
アンジェロ、僕達が話していたよね、ちょっとした「つまずき」があっても、このほど高難度要素が詰め込まれたプログラムを滑る選手には小さなミスは許されると
そして、その通りになった。羽生の圧倒的勝利だった。

A:僅かなミスはあったけれどショートでの点差もあって圧勝だった。
僕は、ショートプログラムは今大会で2つ目の金メダルを手に入れた羽生の強みだと思っている。このショートで彼はライバル達に対して大きな点差を築き、フリーでは小さなミスがあったけれど首位を守った。
そして羽生が向き合った困難を考慮すると、この程度のミスは許容範囲だ
彼はこのほど重要な大会が刻一刻と迫る中、怪我のせいでシーズン当初のプランを見直し、特にフリーで構成を色々変更しなければならなくなった。
こうした変更を消化するのは容易なことではないし、プログラムを滑りこなすには、全ての要素が何も考えなくても自動的に入るようになるまで、何度も何度も繰り返してひたすら滑り込む必要があるからだ。

でもプログラム前半は途方もなかった。

M:前半を少し過ぎた辺りまでは、一糸の乱れもない演技だった。
でも僕は彼の気持ちになってみたい。

彼はオリンピック二連覇を達成した。
でも彼はこの大会では披露しなかった他の高難度ジャンプも跳ぶことが出来る選手だ
そしてこの高難度ジャンプ、4ルッツと4ループは必要なかった。
こうなると彼の思惑はどうなるだろう?

この2つのジャンプを加えて勝ち続け、更に歴史を塗り替えるのか?
それとももう取るべきものは全て取ったからここで立ち止まるのか?

司会:とりあえず五輪二連覇は60年代から達成されていなかった快挙なんだよね?

M:最後に二連覇が達成されたのは1952年だ
つまり66年ぶりだ

司会:66年!!!

(1952年オリンピックのイタリア選手の歴史的勝利の話は省略)

A:一方、僕達が今話しているのは世界レベルのフィギュアスケートだ
男子シングルでの二連覇は1948年大会、1952年大会のアメリカのディック・バトン以来だ。バトン以前には連覇を達成した選手がいたけれど、彼以降、この偉業を達成した唯一の選手が日本の羽生だ。
女子では80年代にカタリーナ・ヴィットが二連覇を達成した。

(ヴィット以前に連覇を達成した女子選手の話は省略)

M:いずれにしてもこの競技で4年以上トップをキープするのは非常に難しい

司会:そして日本のワンツーフィニッシュも歴史的快挙であることを強調しなければならない

M:歴史的快挙だ。なぜなら日本の金銀独占は今大会以外では1度しかない。1972年に金銀銅を独占したスキージャンプだ
アジアにとって史上初のタイトルだった

そしてもう一つ、重要なことは五輪史上1000個の金メダルだったということだ

 

☆この日3回目のSTUDIOから

出演者
司会:
エットーレ・ミラッリア(司会)

ゲスト:
マッシミリアーノ・アンベージ(M)(ウィンタースポーツ専門ジャーナリスト)

 

司会:マッシミリアーノと振り返っているけれど、今日は羽生の金メダルで歴史的な日になった。日本は金銀のワンツーフィニッシュだった

オリンピック二連覇は66年ぶりの快挙
そして何よりも僕達は宇宙レベルのフィギュアスケートを見た

M:非常にハイレベルな試合だった。
羽生は小さなミスが2つあったけれど、1つは回避できたミスだった

なぜなら4T2本、4S2本は必要なかったからだ

4Sは非常によかったけれど、2本目の4Tで着氷が少し乱れた。
2本の4Tを跳ぶ代わりに3A2本にすることも出来たけれど、大して変わらない
最終的に一番相応しい彼が勝った。なぜなら彼が最も強い選手だからだ

(日本史上2度目のワンツーとスペイン初メダルは先ほどとほぼ同じ内容なので省略)

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☆M:彼はオリンピック二連覇を達成した。
でも彼はこの大会では披露しなかった他の高難度ジャンプも跳ぶことが出来る選手だ
そしてこの高難度ジャンプ、4ルッツと4ループは必要なかった。

こうなると彼の思惑はどうなるだろう?
この2つのジャンプを加えて勝ち続けて更に歴史を塗り替えるのか?
それとももう取るべきものは全て取ったからここで立ち止まるのか?

羽生さんは4Aに挑戦して、もし跳べたら次は5回転にも挑戦してみたいと言っております!!!154218d4
常に予想の右斜め上、それも遥か上を行く男、羽生結弦
情け容赦ないジェットコースター展開だから、心臓が幾つあっても足りないけれど、ファンになってしまった以上、翻弄はされても振り落とされないよう最後までついていくしかないというか

とりあえず新プロがものすごく楽しみです!

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