イタリア解説EuroSport版「2014さいたま世界選手権~羽生結弦EX」

 過去の映像から
2014年、さいたま市で開催されたソチ五輪シーズンを締めくくる世界選手権での羽生結弦選手のエキシビションの解説です

Elena Cさんの動画です
貴重な映像をいつもありがとう!Grazie mille!

実況:マッシミリアーノ・アンベージ
解説:アンジェロ・ドルフィーニ

(演技前)

マ:オリンピック金メダルといえば羽生結弦。
ア:引退の近いペアから、彼の年若い年齢を考えると、これから長年に渡って君臨し続けるであろう選手へ。
マ:彼は今シーズン、四冠に輝いた。
グランプリファイナルを制し、このリンクで全日本優勝、そしてオリンピックのタイトルを獲得し、最後の仕上げは母国での世界選手権。これ以上望めない結果だ。

(演技開始)

マ:やっと来たか!

ア:(笑)君はこの曲をよく覚えているようだね

マ:僕にとってこれは羽生の最も美しいフリー
静かに鑑賞しよう

(演技後)

ア:ただただファンタスティコ

マ:マンマ・ミーア!
僕達は2012年のニース世界選手権に遡らなければならない。
神々しく演じられたこのプログラムは、結弦に高橋に次ぐ銅メダルをもたらした。
2人の日本人選手が世界選手権の表彰台に上がったのは史上初だった。
そこから羽生結弦の真のストーリーが始まった。
だって皆がこのプログラムを覚えている。
涙と鳥肌を起こさせるプログラムだった。
事実を言えば、今季のプログラムより良かった(笑)

ア:全く同感だ。僕は時々、このプログラムを見に戻り、今でも尚、当時と同じように感動させられるとだけ言っておこう(笑)。

僕の脳裏に、目に、今も焼き付いている・・・凄まじい気迫で演技を終えてぼーっとしている結弦の表情が
それから彼は観客を見た。当然のことながら、皆総立ちで彼に拍手を送っていた。
一瞬の間があって、彼は堰を切ったように泣き出した。途方もない演技をやり遂げたことが分かったからだ。
実際、驚異的な高得点を獲得し、一気に追い上げて表彰台に食い込むことが出来きた。だって・・・

マ:ショートは7位だったからね。表彰台まで大差があった。

ア:本当にファンタスティコ。正直に言うと、僕は思い出すだけで、未だに鳥肌が立つんだよ。

マ:でも羽生結弦のカルトなプログラムと言えば、もう一つある。
2年間に渡って卓越した演技を披露し続けたプログラム。多分、この世界選手権ではそれほど卓越した出来ではなかったかもしれないけれど

ア:そうだね。(うまく行かなかった)僅かなケースのひとつだったけれどね(笑)
これはここ2シーズンのショートプログラム『パリの散歩道』
文字通り世界記録を連発したプログラムだった。

(パリの散歩道の演技)

マ:浅田真央は長いキャリアの後、この世界選手権で快挙を成し遂げたけれど、今大会の主役が羽生と浅田のどちらか決めるのは難しい。
同等ということにしておこう。2人の規格外の選手だ。ファンタスティチ(ファンタスティコの複数)

ア:圧倒的だった。確かに羽生はショートではベストではなかったけれど、フリーは傑作選に入る出来だった。でもこのショートはオリンピックで途方もない高得点を叩き出した。
覚えておこう、100点を越えた。数年前までは想像も出来なかったような得点だ。

 

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ニースのロミオについて、マッシミリアーノさんは実況解説中やポッドキャストで何度も言及し、他の選手がこの曲で滑る度に「この曲を聞くと羽生結弦のニースのあの演技を思い出す」、「これは羽生結弦の伝説のプログラムの曲だ」と必ず言っていますが、クールで冷静なアンジェロさんがこれほど熱くニースのロミジュリを語るなんて!
冒頭の4T、ステップ中の転倒、その直後の3A-3T、魂のステップ、スタンディングオーベーション、羽生君の涙、観客の涙、奈々美先生の涙・・・
あの時の全てのシーンがまるで短編映画の1コマ、1コマのように鮮明に脳裏に焼き付いています。

フリー演技の解説が熱かったので訳そうと思っていたら、エキシの解説はもっと感動的だったのでこっちから先に訳しました。

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