イタリア解説EuroSport版「2014さいたま世界選手権~羽生結弦FS」

過去の映像から

ソチシーズン、2014年の世界選手権男子フリーから
羽生結弦選手の演技の解説です。

動画

Elena Cさんの動画です
貴重な動画をいつもありがとう!Grazie mille!

 

実況:マッシミリアーノ・アンベージ
解説:アンジェロ・ドルフィーニ

(演技前)

 

マ:羽生が町田の得点を越えたのは彼のキャリアの中で1度だけだ。
福岡のグランプリファイナル、ここでは193.41点に達した。
開封するのも恐ろしい得点だ。

ア:彼にはそれぐらいの得点が必要だ。町田から金メダルを奪うのは難しいように思えるけれど・・・この2人(羽生君とハビ)は試みることが出来る。そしてこれが可能なのはこの2人だけだ

マ:さあ、議論の余地なく最も待ち望まれた選手の番だ。
羽生結弦、現オリンピックチャンピオン、グランプリファイナルの覇者、全日本選手権の覇者
まさにこの場所で競い合う

ア:埼玉、つまり世界選手権の開催地だ
羽生はオリンピック金メダリストだから多大な期待が集まっている。

マ:手の内を明かしてみよう

ベストな羽生、つまり最初から最後まで転倒せず、何もミスをしなければタイトルを勝ち取るだろう。だからまだ間に合う。でも羽生の今回のショートでは、オリンピックの時の演技では不十分だ。

ア:そうだね・・・

最初のサルコウがすごく重要だ
たまにしか決まっていないジャンプだ

(演技開始)

ア:4サルコウ!
これほど綺麗に決まったのはおそらく初めてだろう

ア:4トゥループ!

ア:3フリップ

ア:3アクセル-3トゥループ

でも着地が少し乱れた

ア:2本目の3アクセルは素晴らしい!2トゥループとのコンビネーション

ア:3ループもいい

ア:3ルッツ、ループ・・・3サルコウ(笑)

ルッツの着地は良くなかったのに信じられない!

ア:2本目の3ルッツは綺麗に決まった

ア:最後のスピン

そしてコンビネーションスピン、これだ

フライングシットスピンが終わった時点で既に97.96点

メーターは上昇し続けている

このフライングでちょっと問題が・・・
もしかしたらレベル4が取れないかもしれない
でもレベル3でもフリープログラムの技術点100点の壁を越えるのに十分なはずだ

(演技終了)

マ:101.49!

グランプリファイナルでは102.03に達した
彼は規格外だ
だって今日の彼は絶体絶命の状態だった

ア:そうだね。4サルコウがこれほど綺麗に決まったのは初めてだった
でも全てが簡単に行く試合ではなく、今回の彼は堪えなければならなかった。

もう立っていられない
力を出し尽くした
最後の最後まで戦わなければならなかったけれど、でも彼は闘った。

僕は3ルッツ/ループ/3サルコウをもう1度見たい。
だって前のめりで止まった状態でループを押し出して、静止した状態から3サルコウ
恐ろしい・・・

マ:もしかしたら1ループは回転不足かもしれないけれど、よく考えるとまさにこのジャンプのダイナミクスからそうなるんだね

ア:勿論そうだ。(このタイプのコンボは)着氷して次の3サルコウに立ち向かうために、どうしてもループは少し回転が足りなくなる。

マ:さあ、アンジェロ、考察してみよう
ここに100点の技術点がある、いや事実を言えば101点だ
このレベルで滑った羽生は92~93点の演技構成点を持ち帰るはずだ。

トータルで193~194点

翻訳すると町田はアスファルト舗装された(打ち負かされた)ってこと?

ア:そのリスクはあるね。
首位に立つには何点必要?191点?

マ:その通り

ア:そうだね

その191点には達するはずだ

マ:当然だろう

ア:見てみよう

ア:技術点は少し下がったけれど100点以上をキープしている

マ:この技術点がこれ以上大きく下がらずに維持されることが重要だ。さもないと町田にチャンスが戻ってくる。

(スロー映像)

ア:4サルコウを見てよ
驚異的だ
どんな風にリアクティブして堪えたか

マ:練習のビデオを分析すると、この数日間、彼は4回転ジャンプを楽々と着氷していた。勿論、練習は練習だけれど

ア:勿論だ

4トゥループは非常に美しい。いつも通り素晴らしい

マ:歴代最高技術点ではないけれど
というのはパトリック・チャンは100.20点を出し、羽生自身も102.03という自己ベストを持っている

技術点が下がり続けている

ア:GOEが下がったんじゃないかと思うよ。少しずつ下がっているから

幾つかのエレメンツは傑出した出来栄えではなかった

これを見てよ

マ:じゃあ(状況は)危険になってきた
こうなると演技構成点で左右されることになる
92点以上が必要だ。いや92点前後でも大丈夫だろう

ア:これを見てよ!3ルッツ・・・いや、これは単独ジャンプの方だった

いずれにしても途方もない演技だった、そうだろう?

マ:それについては何も言うことがないよ(笑)。ただただひれ伏すことしか出来ない。
だって今日は彼にとって全てが不利だった

ア:全くだ。逆境だった。

持てる力の全てを出し尽くした
もはや1グラムのエネルギーも身体に残されていない状態になるまで

立ち上がるのも困難なほどだった。

でも彼はまさに全てを出し尽くした。

マ:思い出して欲しいけれど、過去にファイナル、オリンピック、世界選手権の三冠を成し遂げたことがあるのはアレクセイ・ヤグディンだけだ。
僕の記憶違いでなければヤグディンは欧州選手権も優勝したはずだ。
羽生は四大陸選手権に出場しなかった

(キスクラで)彼が独りなのは、ブライアン・オーサーリンクサイドにいるからだ。次の選手も彼の弟子だ

ア:フェルナンデスだね

ブライアンは男子では素晴らしいチームを結成していると言わなくちゃならないね

マ:本当にそうだ

シニアの世界タイトルとジュニアの世界タイトルをダブルで獲得する可能性がある。そして仕上げが五輪金メダル

(得点表示)

マ:注目

ア:足りた!少数点の差で足りた!

0.2点差だ。驚異的だ!

マ:僕は(演技構成点は)92点と計算していたけれど、91.42点で十分だった(笑)

マ:彼がどんな風にジャンプしているか見てよ!(笑)気持ちは分かる

傑出した出来だった町田を上回ることが出来た

これからフェルナンデスが2人の日本人を上回る得点を出すことが出来るか見なければならない。
決して簡単なことではないけれど(笑)

マ:でもフェルナンデスは試みることが出来る。

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7点差で町田選手を追いかけるこのフリー、手に汗握りながらRai Sport版で見ていました。
マッシミリアーノさんがひれ伏すしかないと言っていますが、本当にそれぐらい凄まじい演技でした(
ロミオとジュリエットというより戦場のロミオだった)

演技の美しさとかロミオらしいという点では、たぶんGPFの方が良かったのかもしれないけれど、気迫がもの凄くて圧倒されました。
3Lz-1lo-3Sのコンボの反応が・・・どの国の解説者もみんな笑ってしまっているのが
凄過ぎて笑うしかないですね、本当に

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