イタリア解説EuroSport版「2015スケートカナダ・ダイジェストより」

大会上位3選手の演技を詳しく解説するダイジェストから羽生結弦選手のフリー演技の解説書き起こしです

SC2015_FS1

動画>>

Elena Cさんが動画を上げて下さいました。
いつもありがとう。Grazie!

実況:マッシミリアーノ・アンベージ
解説:アンジェロ・ドルフィーニ

 

(演技開始前)

マ:それでは羽生結弦の新しいフリーブログラムを見てみよう。

振付けはもはや信頼出来る振付師となったシェイ=リーン・ボーン

曲は有名な日本映画のサウンドトラックから『SEIMEI』

ア:ブライアン・オーサーの教え子。もはや野心的という言葉では表現し切れないほど高難度なプログラム構成

練習中、非常に調子がいいのを見ていたから、素晴らしい演技をしてくれることを確信していた。

ア:完璧に決めたこの4サルコウ

ア:2本目の4回転ジャンプ、4トゥループも完璧

ア:3フリップ

ア:プログラム後半
ここからも高難度エレメンツがてんこ盛り

最初が2本目の4トゥループ、入り方がさっきとは違う
結果は1本目ほど良くなかったけれど、2トゥループを付けてコンビネーションにする

ア:次は最初の3アクセル。ここで今回一番予想外だったミスがあった。
3アクセル/3トゥループの予定だったが、着氷が完璧でなかったのでセカンドジャンプは1トゥループになった。

ア:でも次のジャンプの入りに注目して欲しい
スプレッドイーグル、インサイドイーグル、そして非常に難しいステップ、しかもアクセルの直前でバランスを少し崩したにも関わらず、3アクセル/1ループ/3サルコウのコンビネーション!驚異的だ!

ア:3ループ、ここでも助走はトランジションで完全にカムフラージュされている。
4ループも跳べる彼にとっては簡単なジャンプ

ア:ここで1番大きな明らかなミス。3ルッツで転倒

でも驚異的な難度のプログラム

(演技終了)

ア:勿論、転倒と3トゥループがシングルになるミスがあったけれど、おそらくフィギュアスケート史上最もハイリスクで高難度なプログラムの公開に立ち会った!

マ:何よりも4回転ジャンプを3本着氷した。
日本では本田武史だけが2003年の四大陸選手権で成功させた。つまり一時代前のことだ。
試合でこの内容を滑り切ったのは世界でもほんの一握りだ。

羽生結弦のスケートの特長は何か?
全てのエレメンツの前にトランジションのパッセージが散りばめられている。
転倒したあのルッツの前、彼が何をしているか見て欲しい。
ショートのルッツの入りより更に難しくなっている。しかもショートのルッツの入りは先シーズン、失敗が続いたから少しシンプルにしてあれなんだ
フリーのルッツの前の彼のトランジションに注目して欲しい。

ア:全てのエレメンツが完璧に繋がっている
10月の時点でこれほどコンディションがいい羽生を見るのは初めてだ。
ルッツの入りを何度も復習しているね(笑)

ショートでもフリーでも何度か失敗しているジャンプだけれど、4回転ジャンプ3本、3トリプル2本、後に3回転ジャンプを付けるコンビネーション2本(今日は1本がシングルになったけれど、コンセプトは変わらない)を跳ぶフリーの最後で跳ぶわけだから。
非常に難しいプログラムなのは明らかだ。

2本の4トゥループの入りがそれぞれ違うのは、ごく当たり前で、意味のないディテールのように見えるかもしれないけれど、決してそうではないと断言出来る。

マ:これは掘り下げなきゃいけないテーマだ。4トゥループの入りは本当に驚異的だ。
でもこれについてはいずれ詳しく掘り下げていこう。

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