イタリア解説EuroSport版「2017ヘルシンキ世界選手権より~羽生君部分」

マッシミリアーノさん達が大会中、羽生選手について言及した部分をエレナさんが切り取ってまとめてくれましたので、その中から印象的な部分を抜粋しました。

2017WC_varie

動画はエレナさんの動画チャンネルで視聴出来ます

Elena Cさんの動画チャンネル>>

Grazie Elena!💛

実況:マッシミリアーノ・アンベージ(M)
解説:アンジェロ・ドルフィーニ(A)

 

<男子SPダイジェストから>

M:今日の試合ではパトリック・チャンとハビエル・フェルナンデスが演技構成点で羽生を上回った。これについては長い議論を始めなければならない。
特にショートではね

A:確かにそうだね
特にショートでは羽生は3アクセルと、4ループすらも難しい入りから跳ぶことが出来るその能力によって、演技構成点において他の選手に対して頭一つ抜けている。

3つのジャンプ要素の内、2つの要素を非常に難しいステップ、独創的な入りから実施している。
だから彼のプログラムはトランジションと技術要素を繋ぐパッセージという点において、頭一つリードしている
しかも彼はこのプリンスの曲を実に見事に演じている。
僕はショートにおいてチャンとフェルナンデスに彼より1点近く高い点を与えたことには、議論の余地があると思う。

勿論、彼らは完璧な演技をした訳だから、その辺りの判断は難しいけれど、羽生の方が豊かで複雑なプログラムを滑っていると僕は思う。あくまでも僕個人の意見だけれど

M:羽生は多くの抗議を招いた判定によって5位

A:コンビネーションは疑わしい判定だったから、多くの抗議を招いた
この判定によって彼は2~3点は失った。
コンビネーションと認められていたら100点を超えただろうし、もっと白熱した試合になった。
いずれにしてもフリーは熾烈な戦いになるだろう

<男子フリー第3グループの6分間練習から>

M:ジェーソン・ブラウンはスピンのクオリティも高いし、繋ぎの豊かなプログラムを滑る。
彼のフィギュアスケートは非常に複雑で密度が濃い。当然、このようなプログラムで多くの4回転ジャンプを入れるは難しい。それが出来るのは唯一、羽生だけだ

<ペアの6分間練習から>

M:オリンピック直後の世界選手権は小世界選手権と呼ばれている。なぜなら、メダリスト達は資金を稼ぐために世界各地のアイスショーに参加するために世界選手権は欠場するから盛り上がらない大会になることが多いからだ。

A:それもあるだろうけれど、何よりプレッシャーやストレスから解放されて、休息するためというのもある。特に優勝した選手はオリンピックで優勝候補の他の選手達と戦うために過酷なシーズンを過ごすわけだから、疲労を回復する必要がある。
オリンピックチャンピオンで直後の世界選手権に出場した選手は本当にごく僅かだ。

M:一人思い浮かぶけれど、彼は彼だけの惑星から来ているから
まだ多くの謎に包まれた惑星からね(笑)

名はユヅル

姓はハニュウ

A:でも彼は世界選手権でも優勝した

M:その通り
日本開催だったから出場しないわけには行かなかった(笑)
でも日本の選手はいつも小世界選手権で優勝している
例えば高橋はオリンピックで彼より上位だった選手が全員欠場した2010年のトリノ世界選手権で優勝した

A:でも羽生はオリンピックチャンピオンとして出場して優勝したから

M:その通り、だから彼の優勝の方が価値がある

<アイスダンスの6分間練習中>

M:勝負の行方に関しては、アイスダンスで男子シングルのようなことが起こることは難しいだろうね(笑)

A:(爆笑)

M:男子シングルではここ4年間、世界選手権のショートプログラムで首位だった選手が世界タイトルを手にしたことは一度もない。

A:次の世界選手権ではタイトルが欲しければ、ショートで幾つかミスをした方がいいかもしれないね(爆笑)

M:羽生結弦とハビエル・フェルナンデスはよく分かっているだろうね

A:今大会の逆転劇は圧巻だった。でも昨シーズンのフェルナンデスの勝利も予想外だった

<エキシから>

M:(モイア/ヴァーチュ組の)ショートダンスは今シーズン中、最もハマりプロだったプログラムの一つだ。女子、男子、ペア、アイスダンスの全カテゴリーでこれに並ぶプログラムがあるとしたら、僕は羽生のショートは宝石だったと思う。どんな風に滑ったかに関係なくね

A:同感だね。羽生のショートはスペクタクルだった

<男子FSダイジェストから>

A:僕達は羽生の恐るべきパフォーマンスに立ち会った。
他の選手達を全滅させることが出来る演技だったが、彼らも答えを返して見せた
羽生は非常にハイレベルな大会で驚異的な演技で勝利した
本当に驚異的な大会だった
ヘルシンキの観客は圧巻のスペクタクルに立ち会った。
僕は時々観客の顔を観察していたけれど、みんな驚嘆のあまり唖然とした表情をしていた。

M:会場にいた観衆はこの競技の歴史的瞬間に立ち会った

<アイスダンスFSダイジェストから>

M:モイア/ヴァーチュ組のショートは全カテゴリーを通して今シーズン最高のハマりプロの一つだった

A:実際、プリンスの曲は2016/2017年シーズン最高のハマりプロを2つプレゼントしてくれた

M:羽生のショートとモイア/ヴァーチュ組のショートダンスだ

 

********************************

ヘルシンキ世界選手権以降、マッシミリアーノさんはリミッターが外れてしまったようで・・・154218d4
FBに怒涛の投稿をしていますので、そのいくつかをご紹介します

ヘルシンキWCホプレガ解析動画

『Hope & Legacy』は 超一流選手がどのように要素を実施しているか、仔細に説明するための最高の教材である。各要素の議論の余地のないクオリティを別にしても、その多彩なステップと豊かなトランジションが際立つプログラムは見る者の目を釘付けにする。 要約すると全能の技術と傑出した芸術の融合である。

大会中における解説者達の反応が物語っているように、ヘルシンキ世界選手権で羽生結弦はプログラムに組み込まれた全ての要素を僅かな乱れもなく実施し、神の領域に達した。
2017年4月1日土曜日、歴史に不朽の1ページが書き加えられた。

ロシアのファンの情報によれば、この解析動画、本当にロシアのあるスケートスクールで既に教材として使われているそうです!!

ヘルシンキWCホプレガ動画

ヘルシンキ世界選手権において、羽生結弦はフィギュアスケート史上最高の演技の創作者となり、この偉業に立ち会う栄誉に恵まれた人々に、言葉では描写出来ない感動を贈った。イタリア実況解説もこの出来事を伝える証人というささやかな役割を果たした。

ヘルシンキWC Let’s Go Crazy動画

羽生結弦は「世界選手権優勝をどこで祝いましたか?」という質問に対して「部屋で独りでショートプログラムの得点を分析していた」と答えた。
そこでショートプログラムで発生した以下の疑問点と論争の動機について再考察してみたい

A) バックカウンターから完璧に実施された3アクセルにGOE + 3が付かないなんてことが可能だろうか?同じことが4ループにも言える。

B) テクニカルコントローラーはコンビネーションをどのように判定すべきだったのか? 可能性は2つあった(テクニカルコントローラーは前者を選んだ):

  1. 4S no combo – 基礎点 10.5, GOE – 3 (すなわち – 4) = 6.5
  2. 4S/2T 基礎点11.8, GOE – 2 (すなわち – 2.4) = 9.4

C) PCS (47.35)の評価は正しかっただろうか? ジャッジの評価はともかく、最もトランジションが豊かで、最もスケーティングの質が高いプログラムではなかっただろうか?

後世が裁いてくれるだろう。 まとめると、まだ完璧に滑ったことがないということに関係なく、ジェフリー・バトルがプリンスの曲『Let’s Go Crazy』に振り付けたこのショートプログラムは、今シーズンだけでなくフィギュアスケート史におけるマイルストーンである。
1ミリ1ミリ、その細部に至るまで洗練されたプログラムで、この点において「Hope and Legacy」すら上回っている。

マッシミリアーノさん曰く、「僕達の取るべき手段は試合の度に僕達ジャーナリストが納得の行かない採点内容についてプレカンで追及することだ。ただ問題なのは専門知識のない低レベルなジャーナリストが多いということだ」
だそうです(確かに・・・耳が痛い)

国別ホプレガ動画

東京国別世界選手権において、羽生結弦はフリープログラム後半に3度の4回転ジャンプを成功させた史上初のスケーターとなり、またしても歴史に不朽の1ページを書き加えた。特筆に値するのは競技で誰も成功させたことのない新作コンビネーション、4T/Lo/3Sである。
今日の結果によってフリーで5度200点越えを果たした唯一の選手となった。しかも最近滑ったフリープログラムは3度連続で200点を超えている。

 

羽生君も日本のメディアも今シーズン、ショートではノーミスの演技が1度もなかったと何度も言っていますが、グランプリファイナルはノーミス扱いにならないんですね・・・
4Lo堪えたけど、力技でイーグルを付けたし、ステップアウトでもオーバーターンでもなかったのに・・・
GOE
でマイナスが付いたらミス有りになるのかな? 私的にはノーミスなんですけど

でも今シーズン、トップ6(羽生君、宇野君、パトリック、ハビ、ボーヤン、ネイサン)で1つの大会でショート/フリー共にノーミスで揃えたことがあるのって、地味にヘルシンキのボーヤン選手だけですね。
国内大会も含めたら全米選手権のネイサン選手もかな?(プロトコルを見ていないのでGOEまで確認していないですけど)

Comments are closed.