NHK杯とバルセロナGPFのSEIMEI、あまりの神演技にEUROSPORTチャンネルでは他の試合の製氷中とか6分間練習とか隙あらば「ではこの待ち時間にせっかくだから先日の羽生結弦の素晴らしい演技をもう一度見てみよう!」という流れになるのです。
既に何度再放送されたことか!
そんな訳で再放送バージョンの楽しいコメントをご紹介していきたいと思います。
NHK杯フリー(2015年12月10日放送)
☆グランプリ男子ショートの行われた日ですね。私はその頃、現地にいたので見ていませんが、おそらくペアとアイスダンスの間の製氷中に放送されたんだと思います。
Elena Cさんの動画です!
ありがとうございます!Grazie mille!
ニコ動版>>
miiさんが翻訳を書き入れて下さいました。ありがとうございます!
実況:マッシミリアーノ・アンベージ
解説:アンジェロ・ドルフィーニ
(演技前)
マ:数週間前の羽生結弦の2つの傑作の一つを見てみよう。
何故なら傑作は1つではなく2つ生まれたからだ
ある意味でフィギュアスケートの歴史を変えることになったプログラムだ。
ア:その通り。僕達はショート、フリーの両方で2つの完璧な公演を見た。
ここでは史上前例のない演技、彼のフリープログラムを見てみよう。
マ:沈黙して見ることにしよう
(演技後)
マ:この競技の全ての記録が長野で塗り替えられた
この演技はほぼ完璧で、多くの人が彼自身でさえもこのレベルの演技を繰り返すことが果たして可能なのかと自問自答した。
ア:ここに見える技術点は恐るべき得点だ。
それぞれのエレメンツ、スケーティング、全てがほぼ完璧の演技だった
特にトランジションが満載の非常に豊かな振付けだった。
超高難度ジャンプの前に彼が足で行っていること・・・他の誰かがやっているのを正直見たことがない。
誰も彼に近づきすらしない。
この試合で羽生結弦がやって見せたことは、それほど超絶に難しいことなのだ。
事実、この得点を再び出すことは難しいだろう。
もし、出来る者がいるとしたら、それは彼自身だ。
マ:現時点では彼だけだ。
後で詳しく話すけれど、技術面では究極難度に挑戦出来るジン・ボーヤンも自分と羽生結弦の間にある差についてよく自覚していると発言している。
ア:統括的なパッケージという点において、完成度が全然違う。
彼は全てを持っている。最高レベルのスピン、恐るべき4回転ジャンプ、ジャンプ前後もジャンプ中も(笑)・・・
つまりプログラムのあらゆる瞬間において
3アクセルは正直、率直に言って・・・フィギュアスケート史上並ぶ者がごく僅かしかいないクオリティだ
この青年がどれほどこのエレメントを簡単に跳んでしまうかという点において
疑問の余地なく、僕達はフィギュアスケートの歴史が塗り替えられる瞬間、不朽の1コマに立ち会った。
フィギュアスケート界で未だかつて見たことがないほど全てを兼ね備えた選手の一人だ。
マ:彼をアルセーヌ・ルパンと呼ぶ者がいる。
何故か?
彼がまだ幼い事、浅田真央の3アクセルを見て、自分も出来ると確信して挑戦し、この技を盗んだ。
スケーティングではパトリック・チャンに並ぶクオリティを手に入れた。
(パトリックは)結弦が長年研究した選手だ
そして今、先日の公式練習でもそうだったけれど(笑)、ジン・ボーヤンを間近で研究している。いずれ4ルッツを跳べるようになるためだ。
ア:実際に3ルッツは結弦がプログラムの最後に入れているジャンプだから、ある程度、得意なジャンプなんだろう。過去にこのジャンプで何度もミスをしたことがあるのも事実だけれど、だからこのジャンプが決まった時、思わずガッツポーズが出たんだろうね。
何度も言うけれど完璧なプログラムの最後のエレメントだから気持ちは分かる。
このルッツはこれほど難度が高くないプログラムでもミスしていたことがあったから、二重の意味で嬉しかったんだろう。
マ:彼は基本的にエッジジャンパーだから、エッジを使って跳ぶジャンプの方が得意だ。
だから3アクセル、4サルコウ、近いうちに4ループ
ア:僕達はこの夏から色々なショーで結弦がこのジャンプを決めるのを見ている。
だから彼が跳びこなせるジャンプで、皆がそれを見ている。
勿論、実際にプログラムに組み込むとなると、それなりの時間が必要だから、それが何時になるか見守ろう。
何故なら遅かれ早かれ、このジャンプも彼のフリープログラムで見られることになると思うからだ。
マ:彼は4ルッツは練習で1度だけまぐれで降りることが出来た、4ループはルッツに比べると成功率が高いけれどまだ競技用プロに組み込むことを考えられるほどの状態ではないと発言している。
ア:ルッツは多分、彼は言うようにまだ安定していないんだろう。
ループの方が成功率が高く、もう大分前から跳べているんだろうね。だから試合で披露出来る日が間近かもしれない。でもこのプログラムにはこのような高難度ジャンプをもう1本入れるスペースはそんなに残されていない。
マ:難しいね
得点が全てを語っている
300点越えを果たした者は未だかつていなかったが、彼は322.40点に達した。
フリープログラムで200点越えを果たした者は未だかつていなかったが、彼は216.07点に達した。他に付け加えることは何もない
ア:同感だね。数字はそれ自体が物語っている。
信じられないという結弦の反応もね
オーサーさえもパニックになっている。
だって前人未到の得点で、大会前のあらゆる予想からも遥かに遠い、想像を遥かに上回る得点なのだから
マ:第2位の中国のジン・ボーヤンは266.43点、史上最も高い得点にひとつに数えられる得点だ。ほぼ56点の大差が開いている・・・
ア:僕達は、何度も言うけれど前人未到の伝説の演技、ある意味で英雄的なパフォーマンスを目の当たりにした。
マ:ブライアン・オーサーは羽生結弦にまず『言葉がない』と言った。
その後で「wow」を3~4回連発した。
ア:(笑)だって言葉はないわけだから、擬声語に切り替えたのは正解だろう
マ:これがNHK杯の最終結果
トップは羽生。彼に続くのは中国国内の歴代最高得点を大幅に更新する素晴らしい演技をしたジン・ボーヤン。
ア:クオリティの高い演技が幾つも見られた試合となった
☆こちらの記事は羽生結弦選手 応援ブログにも掲載して頂いていますので、こちらでもお読み頂けます!
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☆マッシミリアーノさんもアンジェロさんもさすがにこの数時間後に記録が更新されることになろうとは予想していなかったんでしょうね。
羽生君がまさかアルセーヌ・ルパンに例えられるとは!
エイリアンとかディーヴォ(神)とか地球外生物とか暴れ馬とか色々な呼び名が付いていますが、怪盗ルパンは初めて聞きました!(でも架空の人物だけど一応人間、というか人類)
ルパン三世じゃなくてアルセーヌ・ルパンと言うところがさすがヨーロッパですね。