ポッドキャストKiss&Cry第3回「永久欠番のように使用不可にしたい曲は?」

ポッドキャスト第3回が放送されました(放送時間119分!)

今回のテーマは以下の通り

  1. フィンランディア杯ハイライト
  2. アイスダンス初戦にフォーカス
  3. メドヴェデワ、ジャパンオープンも制す
  4. Jrグランプリ・ファイナル出場選手が決まる最終戦の展望
  5. 視聴者からの質問コーナー

今回は主にカロリーナ、メドヴェデワ、アイスダンスのプログラム比較:ヴァーチュ/モイアvsパパダキス/シゼロンの話題で羽生君成分はないはずでしたが、視聴者からの質問コーナーの中で羽生君の名前が出ましたので、その部分を翻訳します。

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出演
司会:アレッサンドロ・ジュヌッツィオ
マッシミリアーノ・アンベージ(M)(伊ユロスポ実況/ジャーナリスト)
アンジェロ・ドルフィーニ(A)(テクニカルスペシャリスト/元イタリア男子シングル・ナショナルチャンピオン/伊ユロスポ解説/コーチ)

 

<視聴者からの質問コーナーより>

司会:順番に質問を紹介していこう
最初の質問は

「歴史を作った名プログラムの使用曲をサッカーユニフォームの永久欠番のように使用不可したらどうですか?可能だと思いますか???」

A:(爆笑)

M:(編曲の)完全版なら可能かもしれない。
そうなったら、まず羽生の「ロミオ+ジュリエット」は誰も滑っちゃいけない

A:誰もね!ハハハ

M:その方がいいだろう。
最近、僕達は無謀にもチャレンジした選手を見たけれど、結果は玉砕して曲を変更した。
果敢なチャレンジと定義できるけれど・・・

A:(爆笑)

M:詳しいことはヴィンセント・ゾウに訊いてくれ。
羽生はこのプログラムで世界タイトルを勝ち取ったわけじゃないけれど
歴史に残る演技だった

A:僕達の心に刻み込まれた

2012年ニース世界選手権~羽生結弦FS「ロミオ+ジュリエット」
(イタリア・ユロスポ版)

Elena Cさんの動画です。Grazie Elena!💛

M:他に挙げられるプログラムは1984年に遡るけれど、

A:ボレロ

M:アイスダンスのトーヴィル/ディーン組のボレロ、カタリナ・ヴィットのカルメン、最近もハイレベルなプログラムには事欠かなかった。そのほとんどが羽生コレクションだ。

1984年サラエボ五輪~トーヴィル/ディーン組「ボレロ」

1988年カルガリー五輪~カタリナ・ヴィットFS「カルメン」

M:誰もが特定のスケーターをイメージする曲、その神演技のイメージが強い曲をあえて使用するスケーターがたまにいるけれど、僕は勇気ある選択だと思う。

絶対に比較されるし、もし規格外の優れた選手なら挑戦してみてもいいけれど、そうでない場合には最初からハンデを負うことになる。

A:比較されて公開処刑になりかねない。

でも曲を使用不可にしてしまうのは残念だ。
だってファンの心と脳裏に刻まれたプログラムを数年後、偉大なチャンピオンがテーマを変えて滑ったら興味深いと思う。だから使用不可にするのは諸刃の剣と言えるね

それに過去の名プログラムの音楽を再使用する選手とそのテクニカルスタッフは・・・これは僕の意見だけれど、皆、その選手へのリスペクトとか善意で挑戦するわけだから

M:今思ったんだけれど、誰も再使用していないプログラム、つまり二度と聴かない曲は何だか分かる?

エドウィン・マートン版「ゴッドファーザー」の2006年トリノ五輪プルシェンコ版だ。
彼はこのプログラムを最初から最後まで時速100~110キロで滑走した。曲を聴けば分かるけれど、一息つく間すらない。
当時のプルシェンコは選手として全盛期だったから時速100キロで最初から最後まで滑り切ることが出来た。この曲はあれから一度も聞いていない。
もしかしたらB級の選手がどこかで滑っていたかもしれないけれど、いずれにしても誰もこの曲を選ばないのは偶然ではない。

2006年トリノ五輪~エフゲニー・プルシェンコFS「ゴッドファーザー」
(Rai Sport版~解説はフランカ・ビアンコーニさん)
動画>>

A:そうだね。このようなプログラムを滑り切るにはそれ相応のスペックが必要だからね。

例えば別のケースだけれど、僕は男性版に焼き直したライサチェクのカルメンは面白いと思ったよ。
でも女子シングルでカルメンと言えば・・・正確に言えば白いカルメン、黒いカルメンの2人のカルメンがいた訳だけれど、皆の記憶に残っているのは間違いなくヴィットのカルメンだ。
勿論、男子シングルやアイスダンスでもカルメンはよく使われたけれど、イメージが強いのはヴィットの元祖カルメンだ。

でもあまり実力のない選手が偉大な選手の名プログラムの曲を使って、案の定あまり出来が良くないと思わず笑ってしまうと言っておこう。

司会:いずれにしてもあまり使われていないテーマと言えばモーツァルトのレクイエムだね。この曲を使った選手達はことごとく上手く行かなかったから(笑)
皆使いたがらないんだろうね

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この後も質問コーナーは延々と続き

  • メドヴェデワのフリーはネペラ杯の曲とジャパンオープンのアンナ・カレーニナとどちらがいいと思う?
  • パパキダス/シゼロン組のショートプログラムのルンバについてどう思う?

というプログラムに関する質問から

  • 最近、4回転のスロージャンプを入れるペアが少ないのはどうして?
  • 離氷前に氷上で半回転稼ぐプレローテーションの4回転/3回転ジャンプについてどう思う?

というテクニカルに関する質問まで多岐に渡る話題で興味深かったです。
羽生君にあまり関係のない内容なので訳しませんが、全文を読みたい方はノーカット英語版でどうぞ!

英語版のページはこちら>>

ただ英訳チームは現在、エーニャで開催中のジュニア・グランプリの現地観戦に行っているそうで、翻訳が出来上がるのは来週になるかもしれません(何しろ119分ですし、カモミールティーのはずのアンジェロさんまでもがもっと早くしゃべれと圧力をかけられたのか前回の倍速の早口・・・)

羽生君の「ロミオ+ジュリエット」の曲をフリーに選んでマッシミリアーノさん曰く「玉砕した」ヴィンセント・ゾウ選手は羽生君が「4ルッツを手を上げて跳ぶ選手」と名前を挙げていた選手ですね。
今回のポッドキャストではフィンランディア杯ハイライトにも名前が登場し、「クワドは何本も降りたけど、トランジションは皆無、まさにゼロだった」「音楽に合っているところが1秒もなかった」と散々な言われようで、プレロテジャンプの話でも名前を挙げられていましたが、それでも複数クワドで高い技術点を持ち帰るので、アメリカの五輪代表争いでは彼より15点、下手したら20点近く演技構成点の高いジェーソン・ブラウンより代表に選ばれる可能性が高いと言われていました。

マッシミリアーノさんにとって曲を使用不可にしたいほどの伝説のプログラムと言われて真っ先に思い浮かべるのは未だにニースのロミジュリなんですね。

去シーズンも色々なカテゴリーでこの曲を部分的に使っている選手がいましたが、その度に実況中にもかかわらずアンジェロさんと二人して2012年ニースにタイムスリップしていました・・・
確かに誰が滑ってもこの曲が流れると自動的にあの時の羽生君の演技が脳内再生されてしまって・・・その選手の演技が終わるや否や思わず(既に何千回目か分からないですが)ニースのロミジュリ動画を見に走ってしまう・・・

来週のポッドキャストでは日本女子の五輪代表争いを取り上げるそうです!
楽しみです!

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