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マッシミリアーノさんのFBより「2012年3月31日土曜日~ニースの奇跡」

今日は羽生結弦選手が世界中のスケートファンに衝撃を与えたあの日、「ニースの奇跡」からちょうど8年です。

このプログラムをこよなく愛するマッシミリアーノさんの熱い投稿をどうぞ!

【高温につき火傷に注意!】

 

2012年3月31土曜日

将来有望な日本の17歳が、これまで彼を鑑賞する機会がなかった多くのスケートファンの心を鷲掴みにした。

これは、国際スポーツ史上最も偉大な選手の一人であるこのスケーターの競技人生における重要な岐路となった日だった。

世界選手権初出場の羽生結弦は、7位から3位まで追い上げるという並外れた挽回の褒賞として、途方もない価値のあるメダルを獲得した。

事実を言えば、この最終順位は(無論、重要であることに変わりはないが)、この大会で断トツ最年少だった選手の演技に比べれば二次的なものである。

このフリープログラムは大会最高の技術点を獲得したが、何よりもニースに集まった国籍も文化も異なる老若男女の観客に予期せぬ集団感情移入を起こさせ、当時、彼よりも格上だった選手達から主役の座を奪った。

8年も前に起こったことを分析すると、この4分半が日本のチャンピオンの未来を予言する、彼のその後のキャリアのまさに青写真であったことは一目瞭然である。

プログラムを開始すると、すぐに眩暈がするほど美しい4回転ジャンプをあっさり着氷し、続いてフェンスほどの高さの3アクセルをイーグルから跳んでみせた。

どちらも羽生結弦の長い軌跡の中でずっと彼と共にある技術的万能の驚異的な証である。

そして・・・突然、予期せぬ不慮の転倒・・・その後、彼が負った多くの怪我の悲劇を投影しているようだ。

しかしその後、彼の強情なリアクションは健在だった。

3アクセル+3トゥループのコンビネーションジャンプを完璧に実施し、現実を引き戻したのだ。

この時も、彼がその後のキャリアで何度も見せたように、普通では考えられないほど、前以上に強く、ヤル気に漲る答えを返して逆境を跳ね返した。

そして最後にアポテオージ(英雄の神への変身)と観客との切っても切り離せないコネクションの瞬間(今後、これが失われることは決してなかった)、コレオシークエンスが訪れた。

これは芸術的卓越と天性の能力の、どこまでがどちらか判別できないほど完璧なシンセシス(統合)だった。

2012年世界選手権は阿部奈々美バージョンの羽生結弦が出場した最後の大会だった。

というのも、それからほどなくして、羽生はブライアン・オーサー率いるスタッフと組むことになるからだ。

クレイグ・アームストロング作曲「ロミオ&ジュリエット」の旋律に乗せて演じられたフリープログラムはフィギュアスケート史のマイルストーンとなり、この時から、ウィリアム・シェイクスピアの悲劇を『ポストモダン』調にアレンジしたこの映画のサウンドトラックは、日本のチャンピオンを連想させる音楽となった。

☆この投稿に寄せられたイタリアのスケートファンの皆さんの熱いコメントの数々

 

ありがとう!

あの日、私も観客席にいました。

8年経った今も、あの日のことを思うと鳥肌が立つのよ。

忘れられない4分半だった!

 

この演技は永遠に忘れないでしょう・・・

 

どうして思い出さずにいられるでしょう・・・

私の記憶に刻み込まれています・・・

当時、まさに一目惚れしました。

この少年には特別な何かがあると、自分自身に言ったのをよく覚えています。

6分間練習を見ながら「何てこと!この少年はただ者ではないわ」と

その時から、この奇跡の存在から私は目を離すことが出来なくなりました。

私は彼の数々の試合を見に行き、苦しみ、泣いたわ。

そしてそして一点の疑念もなく断言することが出来る。

彼のような人は二度と現れない・・・今までも、そしてこれからも。

彼にはどんなことをやっても見る者を感情移入させる技能があるのよ。

 

この若いロミオに恋せずにいることなど出来ない。

自分の魂を剥き出しにし、持てる全てをこれほどドラマチックに、そして真摯に与える彼そのものの演技。

この少年はスケートを超越している。そしてこれが、彼が唯一無比である理由なのです。

 

あれからもう8年も経つなんて信じられないわ。

これが始まりだった。

当時の私達は彼が私達にプレゼントしてくれる歓びと苦しもをまだ知らなかった・・・♥

 

なんてブラボーでスペクタクルなんでしょう。

抗いがたい音楽。

 

「この4分半が日本のチャンピオンの未来を予言する、彼のその後のキャリアのまさに青写真であったことは一目瞭然である」というフレーズは素敵ね。

私は約40年前からフィギュアスケートを見ている古参スケートファンで、ゴルデーワ/グリンコフの慢性病であることを自負しているけれど、自分のFBページで共有したことがあるのは結弦のこのプログラムだけよ。

そう、私は当時こう書いたの。

「皆さん、この小さな少年を見て、注目していて!きっと途方もないことを成し遂げるから!」と

 

そうね、ゴルデーワ/グリンコフは絶対的なレジェンドでペアで彼らのような選手は見たことがないわ。

同じように結弦も私の魂を奪ったのよ♥

このような暗黒の時期にこのような『美』を思い出させてくれてありがとう。

技術的、芸術的、そして人間的という観点においてこれほどの美を表現することが出来るなんて・・・

転倒の後の彼の「強情な」リアクションは、私達全員にとって良い兆しね。

 

毎朝の飲むべき力と希望の妙薬

 

このところ、私は毎日彼のパフォーマンスの動画をずっと見返し続けているわ。

何故なら世界に存在するあらゆる『美』を思い出させてくれるから・・・

 

ありがとうマックス。結弦について語ったあなたの最も美しい文章の一つ。感動的だわ!

確かにそうね。このプログラムには既に全てが詰まっていた。

この少年が体験することになる歓びも苦しみも・・・全てが

そして彼と共に歩んだ私達の喜びと苦しみも

 

惑星ハニュー行の片道切符は売り切れです!

 

史上最高のロミオ

 

このスポーツの軌跡には、このプログラム以前、このプログラム以後の2つの時代が存在すると私が思う。

8年経った今も魅了してやまない・・・

 

目に涙を浮かべながら、そして心臓を激しく鼓動させながら彼を見ていたことを覚えているわ・・・

 

絶対的!鳥肌が立つ

 

マンマ・ミーア ・・・17歳の圧倒的な輝き・・・

鳥肌が立つわ。

 

ファンタスティコ

 

一瞬で恋に落ちたわ

 

これは私が最初に見た結弦のプログラム(残念ながら2012年ではなかったけれど)で、ここから全てが始まったわ・・・

何度見返したか分からないけれど、その度に彼が伝達する感情に感動させられるのよ。

表彰式で歓びを爆発させた瞬間も忘れられないわ。

詩的なコメントでこの記憶を蘇らせてくれてありがとうマックス。

この困難な日々、私は美しいことで自分を元気づけようと試みているわ。

そしてマッシミリアーノ・アンべージがこの動画で私を助けてくれた。

この試合はよく覚えているわ。

私にとってもこの試合は、私を一瞬で虜にし、既に大好きだったこのスポーツを一層愛するように私に仕向けた、この並外れた選手を発見したまさにその瞬間だったから。

今日、改めて見返しながら、当時は見逃していた、そして私を微笑ませ、涙を流させた細部に気づきました:

皆に息を呑ませた衝撃的な冒頭、流れるような動作(まだ粗削りだったけれど、将来の偉大さを既に予感させた)、まるでお散歩するように簡単に実施された3アクセル、トランジション、ニースの観客(地元の観客も他所から訪れた観客も)を魅了し、恍惚とさせた魔法。

そう、そしてあの転倒。

何でもないところでの思いがけない、信じられない転倒。

あの瞬間、誓ってもいいけれど、私は集団で息が止まるのを感じたわ。

結弦が織り上げていた白昼夢から人々を目覚めさせた「信じられない」という集団感情を。

そして、未だかつて見たことのないような、彼を激励する爆発的な応援(この激励は彼が競技人生が終えるまでずっと続くでしょう)が起こりました。

人々は既に彼に、この宇宙の少年に恋していました。ですから、彼に「私達はあなたと共にここにいるのよ」と伝えようとしました。

そして彼のこの激励に報いました。

彼は立ち上がると、フィギュアスケート教本を覆すほど大量のトリプルジャンプを怒涛のように決めていきました。

そして1分ごと、一秒ごとに消耗していく力の全てを振り絞って、コレオシークエンスを開始しました。

このコレオシークエンスは8年という時間と、その後の彼の驚異的な珠玉の数々を経ても、私にとっては彼が実施した最高のステップです(おそらくこれに勝てるのはSEIMEIだけでしょう)。

ロミオ+ジュリエットの旋律は、私達の思春期と、そして誰にも止められない暴れ馬であるこの若き選手の象徴です。

そしてフィニッシュの眼差し(これもこの時初めて見たもののひとつです)は、まるで(もしそれが可能なら)空間を突き刺すように、空をじっと見つめる黒豹の黒い瞳のようでした。

スタンディングオーベーション、観客の礼賛・・・そして17歳の少年は我に返り、自分がやったこと、何を生み出し、何を達成したのかを理解し、そして泣きました。

最初は感謝しながら控えめに、そしてコーチと抱き合った瞬間、解き放たれたように泣き崩れたのです。

得点を見た瞬間の彼の呆気にとられた信じられないという眼差し、総合得点と1位という順位が表示されると、驚きは更に大きくなり、あり得ないだろうという表情を見せました。

でもニースで、あるいは自宅で歓喜のあまり飛び跳ねている私達にとっては、低すぎる得点でした。

この日、スターが誕生し、それからの8年間、彼は私達に全てを披露し、私達に途方もない高得点と、到達不可能なエイリアンのプログラムに慣れさせました。

でもこれは、このプログラムは、この結弦は、未だかつて実現されたことのない最高の『美』の一つとして、永遠に私達の心に残るでしょう。

彼は私達の心を奪い、二度と返してくれなかった。

 

何という瞬間!何という思い出!

ユヅリーノを発見した日!

 

例え転倒しても当時から「完璧」

このような日々、毎日見返すべき「美」

 

またしても私に言えることはただ一つ

ありがとうユヅ!

 

そう、彼はエイリアン

 

いい加減このプログラムを見るのをやめなけれならないわ。

私の友達の誰かが自分のタイムラインに投稿する度に見ているから。

いい加減にこのプログラムを見るのをやめないと・・・

「アポテオージ」?「観客との切っても切れないコネクション」ですって?

それじゃあ、もう一度見なくちゃならないわね。

あと1回だけよ。あくまでの今日は・・・

 

羽生という存在は奇跡

 

何という世界選手権!
私はこの場にいたのよ!

 

私は最前列にいたのよ。

決して忘れることはないでしょう!

 

何度見ても見飽きることはない・・・

何度も言うようだけれど、これは詩

 

途方もない
今も当時と同じ感動を覚えるわ

 

私にとって男子フィギュアスケートの絶対的傑作のひとつであるこのプログラムで1日を輝かせてくれてありがとう!

この非常に若い少年の中に溢れんばかりの情熱を見たわ。

そして、途方もないロミオは稲妻だった。

しかも、あの時から私はまだ正気を取り戻していないのよ。

彼のような人は他に誰も存在しない。これからも決して・・・

 

彼のキャリアの中で最も多く視聴された記憶に残るパフォーマンス。

ユヅのファン(古参でも新規でも)にとって、彼のプログラムはこのような日々における本物の薬です!!!❤️

情熱的なロミオから、戦闘的な清明、ショパンにおけるバレエと音楽が融合されたアーティストまで、彼はこれほどの高みまで登りました!

彼は唯一無比ですが、彼はそれに甘んじず、更に向上し、更に素晴らしい演技したいという願望と情熱に掻き立てられるままに邁進している。

ありがとう!!!

 

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☆以前にご紹介したブログSportlandiaの記事「羽生結弦を愛する100の理由」の翻訳しなかった前半部分でマルティーナさんは、2015年のNHK杯で羽生結弦ファンになり、2019年1月にFanyuになったと書いています。

そしてファンとFanyuの違いについて、ファンは試合で彼を応援する、Fanyuは彼の結果だけでなく、人間としての彼にも関心を持つ(試合だけでなく、インタビュー、彼に関するあらゆる記事や動画を貪る)と定義しています。

日本語で言うと、ファンになる→沼に落ちる。
という感じでしょうか。

この定義に当てはめると、私は2010年四大陸でファンになり、ニースのロミジュリでFanyuになったと言えます。
2011年全日本フリーのロミジュリで既に片足が沼にはまっていましたが、ニースのこの演技で一気に沼底に引きずり込まれました。

ニースはミラノから特急で行けるほどの距離ですから、この世界選手権にはカロリーナやテサモエを見るためにイタリアから多くのスケートファンが現地観戦に行っていました。

そして大勢の人が、全く無防備に男子フリーの試合を見て、あのロミオに心を鷲掴みにされてしまったのです。

文才豊な文筆家であれば、この日の衝撃と感動を文章にせずにはいられなかったでしょう。

元モダンダンサーで現在は高校教師であり、舞台の脚本やエッセイの執筆も手掛けているアリアンナ・フランザンさんはご自身の体験を交え、この日の感動をエッセイに書き綴っています

アリアンナ・フランザン著「私、フィギュアスケート、ユヅル、ユヅリーテ」

 

財務コンサルタントという、スケートとはおよそ関係のない職業の男性が熱に浮かされたように記事を3本も書いて、修辞を駆使して語らずにはいられなくなるほどなのです。

カルロ・グリエルミノッティ・ビアンコ氏のコラム

  1. Piroetteより「羽生結弦、日本の優美で愛らしい少年」
  2. Piroetteより「ニースの美と技術:羽生結弦」
  3. Piroetteより「羽生結弦のロミオ+ジュリエット:音楽と振付を追想する」

2014年埼玉世界選手権のエキシで短縮版が再現された際、アンジェロさんは当時の感動を熱く語っています:

イタリア解説EuroSport版「2014さいたま世界選手権~羽生結弦EX」

マッシミリアーノさんに至っては、このロミジュリの音楽は使用禁止曲にして、他の誰にも滑らせるべきではないと言うほどなのです:

ポッドキャストKiss&Cry第3回「永久欠番のように使用不可にしたい曲は?」

 

今シーズン、羽生君は試合のエキシビションで毎回異なるプログラムを披露していましたから、モントリオール世界選手権のエキシで彼が何を滑るかもファンの関心の一つでした。

そして、イタリアのファンの多くがモントリオールではロミジュリ1を滑ってくれると期待していました。

大会が中止された今、彼の意図を知る術はありませんが、ひょっとしたらニースのロミジュリの再演もあったのかもしれませんね。

Published by Nymphea

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち