とりとめのないことを徒然と・・・

マルティーナさんの論文記事を翻訳し始め、3分の1ほど訳し終わったのですが、このところ多忙でずっとそのままになっています・・・
最後まで訳すにはまとまった時間が必要で、もう少しかかりそうですが、それまで何も投稿しないのも何なので、ここ最近気になったこと、印象に残ったことを徒然と書いてみることにしました。


イチゴと餃子とプリン

羽生君の好物だそうです。
イチゴは私も大好きで、一年中食べられるものではないので、この季節になると、週4日ぐらいはイチゴを食べているかも。
そしてイタリアのイチゴは安くておいしいのです。
近所の市場ではこの大粒で上質なイチゴが1キロ6.5ユーロ(日本円で850円ほど)
1粒が日本のピーマンぐらいの大きさなのですが、これで1パック500円ほどです。
日本では考えられないお値段です。


そのまま食べても美味しいですが、上にヨーグルトをかけて食べるのも好きです。
イチゴはビタミンCが豊富で10粒食べると一日の必要量を摂取出来てしまうそうです。
イタリアのイチゴは巨大なので3~4粒で日本のイチゴの10粒分ありそうです。
ただし水洗いしながらヘタを取ると、ビタミンCが全部流れてしまうとか。

餃子も好き食べ物ですが、私は日本のカリッとした餃子が好きなんですよね。
イタリアの中華レストランの餃子は皮が厚くて別物なんです。それなりに美味しいですが、やはり日本のあのカリカリした餃子が恋しい・・・
では、自分で作ればいいじゃないかってことになりますが、あの薄い皮が手に入らないのです。
それとも日本では餃子は皮から作るものなのでしょうか?

プリンはイタリアではクレーム・カラメルと呼ばれています。イタリアのドルチェ(デザート類)は全体的に私には甘過ぎなのですが、クレーム・カラメルはあっさりしていて、それほど甘くないので、レストランに食事に行くと、デザートで時々注文します。
でも一番多いのはティラミスかな?

イタリア版ウィキペディアで「プリン」を調べたところ、発祥地はスペインなんですね。
しかも、「日本のお店ではパッケージングされたクレーム・カラメル(「プリン」の名で知られている)が広く普及しており、様々なメーカーによる様々なバリエーションがある」と説明されていました!😂
ポルトガルから伝わり、今ではすっかり日本のお菓子になったカステラみたいな感じでしょうか。


身近でコロナ

私は果物、野菜、肉、魚などはスーパーではなく近所の屋内市場で買うのですが、1ヵ月ほど前のある金曜日こと、いつも行く肉屋の屋台のシャッターが閉まっていて「病気のため休業」の貼り紙が!
週明けの月曜日に再び市場に行ったところ、お隣のパン屋、お向かいの八百屋と総菜屋にも「病気のため休業」の貼り紙、更にその週の内に市場の4分の1の屋台が次々と休業になりました・・・
これはもしや😨・・・市場内でクラスター発生???😱

そして先週の土曜日、夫と市場に行くと久々に肉屋が開いていました!
肉屋の主人とは特に親しく話すような間柄でもないのですが、余りにも久しぶりだったので、開口一番思わず「おかえりなさい!一体何が起こったの?」と尋ねたところ、「いや何、Covid19に感染して、エライ目に遭ったよ」と普段は寡黙な主人がよほど誰かに聞いてもらいたかったのか、自身のコロナ体験を詳しく話してくれました。

復活祭の後、風邪気味だったので薬局でPCR検査を受けたところ、陰性。
「コロナじゃなかった、良かった!」と安堵した翌日に急性肺炎を起こして病院に搬送され、再度検査したら陽性だったそうです。
そこから10日間入院。

ちなみに彼は55歳だそうですが、大柄で筋肉隆々のいわゆるマッチョなタイプで、持病も大きな病歴もなく健康そのものだそうです。
彼曰く、高齢者や基礎疾患のある人しか重症化しない、というのは正しい情報ではなく、とにかく絶対に罹るべきではない病気だと何度も強調していました。

しかしながら、病院の対応と処置の素晴らしさに感激したそうで、「もし財産を誰かに寄付するなら、お世話になったあの病棟の彼らに寄付したい」と言うほど感謝していました。

昨年3月の第一波の時は呼吸器も人手も全く足りず、医療崩壊を起こしたイタリアの病院ですが、現在は(少なくとも北部では)有効な対処法と治療法が確立され、正常に機能しているようです。

陰性になって既に2週間が経過しているそうですが、未だに階段を登ると息切れがし、倦怠感があるとか。
何度も言うようですが、彼は服を着ていてもスポーツジムが鍛えているのが分かるほど筋肉隆々の健康体の見本のような男性です。

健康だから、体力があるから、若いから、といって侮るべきではない新型コロナ。
皆さんも気を付けて下さいね。
しかし、薬局の簡易PCR検査の精度はそれほど高くないようですね・・・


SOI~ Blinding LightsとLet’s go Crazy

スターズ・オン・アイス、動画を見れましたが素晴らしかったですね!
ワールド→隔離→国別、そしてSOIと実質ほぼ中休み無しのハードスケジュールでしたが、これから始まる長い砂漠の前に、皆さんに最大限楽しんでもらいたい、光を届けたい、という羽生君の気持ちが強く感じられるハイクオリティのエンターテイメントショーでした。
彼は天性のエンターテイナーですね。

まさか再びプリンスが見られるとは思っていなかったので嬉しかったです!
衣装も2016年オータムクラシック・インターナショナルで最初に白プリンス衣装を披露した時は「氷と同化して足の動きが良く分からない」という意見があり、途中でパープルの衣装に変更されましたが、会場が暗くスポットライトの当たるアイスショーのリンクでは白衣装が映えました。
Let’s go Crazyのオフィシャルビデオの衣装は白なんですよね。
アイスショー版Let’s go Crazy 2.0では白衣装に戻すところも、オリジナルであるプリンスをリスペクトする羽生君らしいですね。
振付もかなりブラッシュアップされていました!

そしてオープニングのBlinding Lightsのカッコよかったこと!
羽生君のセルフコレオだそうですが、コロナで練習拠点に戻れず、2つの競技プログラムを実質一人で仕上げなければならなかった今シーズンの体験は、彼の振付の才能とセンスを一気に開花させたのではないでしょうか?

今やすっかり沼に堕ちてしまったらしいOA Sportのファブリツィオ・テスタさんが反応していましたw

少し前、僕は羽生結弦がザ・ウィークエンドの曲、特に「イン・ユア・アイズ」(ケニー・G・リミックス)を滑るのを見たいと言った。チャンピオンのこの短いソロパートを見たら、その理由が理解出来るだろう。彼にピッタリだ!

彼のソロパートは1分10秒ほどですが・・・これはかなりデンジャラスじゃないですか???
例えばこの路線で2分半とか4分の競技プロを作ったら、世界中で死者が続出しそうです・・・


卒業論文の利用統計

先日公開された羽生君の卒業論文ですが利用統計が凄いことになっています。
4月の閲覧数44730、ダウンロード数35753と言う数字も驚異的ですが、驚くべきはその内訳です。
世界中から閲覧/ダウンロードされています!


.comを除くとダウンロード数ではイタリアが世界各国の中で1番です!(しかし閲覧数ではドイツに負けている)

日本語の論文ですよ?

私のように海外在住の日本人も多く含まれていると思いますが、例えばイタリアではマッシさん、マルティーナさん、エレナさんは勿論、私の周りのユヅリーテ達は速攻でダウンロードしていました(読めないのに・・・)
正式な英文版が発表されたら一体どんなことになるのでしょうか???


氷上の美~アメリカのシスターが紫オリジン様に魅せられる

イエス様や聖職者を讃えるツイートに混じって唐突にトリノGPFの紫オリジン様!


2019年12月から~羽生結弦による何と言う氷上の美。ここからエドウィン・マートンのゴージャスな音楽「Art on Ice」も知りました。

トリノのOriginは幸運にも現地で見ることが出来ましたが、刹那的というか耽美的というか、埼玉ワールドの黒OriginともスケカナのOriginとも異なる、何か妖しい美しさを放っていました。

シスターというと、私は奨学生としてイタリアにやって来てすぐミラノの修道院に数週間滞在させて頂いたことがあります。
そこでお世話になったシスター達は清らかで慈愛に満ち溢れた方々ばかりで、俗世に住む私達とは文字通り別世界の人達でした。夏だったので純白の修道服を着ていらっしゃいましたが、その衣装と同じ真っ白な心を持つ彼女達の愛情溢れる歓待によって、まだイタリア語もおぼつかず、慣れない異国で不安だった心が、霧が晴れるように明るく、温かくなったのを覚えています・・・

このシスター・メアリー・ジョセフがどのような経緯で羽生君の演技動画に辿り着いたのかは分かりませんが、彼の魂の演技が、得点や結果を超えて、清らかで美しい心を持つシスターの魂を揺すぶったのではないでしょうか。

その彼女のツイートをスイス在住トルコ人の羽生君ファンがこんなコメントを添えて引用リツイートしていましたw

神よ・・・イスラム教徒のファンの魂を救うのに何故カトリックの修道女をお遣わしになったのか?

カトリックの国イタリアに住んでいるとよく分かりますが、カトリック教徒とイスラム教徒は十字軍時代からいがみ合う、いわば宿敵のような間柄なので、イスラム教徒のファンによるウィットに富んだこのツイートに思わず笑ってしまいました😂

まさに国籍、文化、言語、宗教、人種といったあらゆる垣根を取り払い、世界中のファンを繋いでしまう羽生結弦の奇跡です。

圧倒的な何かを目にした時、人は訳も分からずただ魅せられてしまうものです。
既存の知識や文化から来る固定観念を超越した普遍的価値というのでしょうか。
ドイツの公式スポーツチャンネルに投稿された羽生君の「Let me Entertain You」がスケートにほとんど馴染みのない一般のドイツ人に受けたのも同じ理由でしょう。

本物の芸術は何がどう優れているのか説明する必要などないのです。
ただそこにあるだけで見る者を捕らえ、心を揺さぶる何かがある。
逆にその何かがないと、解説者や評論家が如何に褒め称えても、見ている側の心には引っ掛からないのです。

最後に以前に訳した記事日出る国から来たラファエロ:羽生結弦の一節を引用したいと思います。

私の意見では、羽生を定義する最も適切な言葉はユーロスポーツの有名なジャーナリスト、マッシミリアーノ・アンベージが彼を解説する度に主張する「技術的全能と卓越した芸術の融合」以外ないと思う。
これほど彼を的確に言い表しているフレーズは存在しない。なぜなら結弦はそのジャンルにおいて、ただただ唯一無比の選手だからだ。

演技している彼を人生で初めて見た時、私が受けた第一印象は、他の銀河系から地球に舞い降りてきた少年だった。

何故なら彼が自分の技術の中に適用する「次元」は、そのあまりにも破壊力の凄まじい美しさによって、彼を見るためにちょっと立ち止まった人を誰でも、それが一瞬、目に入っただけであったとしても、開いた口が塞がらない状態にしてしまうからだ。
彼は滑っているのではない、いや少なくとも滑っているだけではない。

スポーツ界における最も純度の高い芸術、羽生が表現し、披露する全てのパフォーマンスは見る者を感動させ、いつまでも鳥肌を続かせる。

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu