イタリア解説EuroSport版「ストックホルム世界選手権2021~羽生結弦EX+」

世界選手権エキシの「花は咲く」の実況です。

エレナさんが動画を投稿してくれました!いつもありがとう!
Grazie Elena!💛

実況:ダリオ・プッポ(D)Skyチャンネル解説者
解説:マッシミリアーノ・アンべージ(M)伊ユロスポ解説者、ジャーナリスト

 

D:次は銅メダルだった羽生結弦だ。
指田郁也の「花は咲く」
世界選手権7大会連続メダル、そうだろうマッシミリアーノ?

M:8回出場して7回だ。
間に4位が一度あるから7大会連続ではないけれど、大して変わらない

D:OK

M:「花は咲く」の旋律に乗せて演じられた肌を起こさせるエキシビション
2011年に作曲された曲
地震と津波という日本を襲った悲劇を追悼する曲
結弦はエキシビションでこの曲を何度も好んで滑っている。
2016年には荒川静香、鈴木明子、本田武史といった日本の他のチャンピオン達と共にこの曲を滑った。

つまり震災復興の賛歌だ。
学校で子供達によっても歌われている。

結弦は何らかの形で10年前に日本を襲った悲劇を思い出してもらおうとしている


☆マッシミリアーノさんはFBページでもこのエキシに寄せる投稿をしており、既に当ページで翻訳しました。

マッシミリアーノさんのFBより「傷ついた大地に捧げるオマージュ~花は咲く」

そこに寄せられたイタリアのスケートファンの皆さんのコメントがとても素敵だったので、印象的なものをご紹介します:

 

私にとって史上最高のスケーターである結弦が、ISUの不可解な世界を排除して世界に彼の芸術を知らしめることが出来ることを願っているわ。

純粋な魔法、羽生結弦と彼の芸術はいつも私達を唖然とさせる・・・途方もない羽生。
フィギュアスケートの実現可能な最高の表現だわ。

ワオ!何と言う素晴らしさ・・・何と言う美!!!♥
演技する度に多大な感情を伝達してくれてありがとう、羽生結弦!
マッシミリアーノ、あなたの言う通り鳥肌ものだわ!

二度のオリンピックチャンピオン、羽生結弦のこのように美しいパフォーマンス!

10年前、彼は東北地方太平洋沖地震と津波が襲った被災地にいました。 彼は震災の記憶を思い出させるためにこの曲を選びました。 私は氷上で奏でられたこの詩から生まれ、失われ、そしてまだ生まれていない全ての生命に対する、穏やかで全てを包み込むような愛の存在を感じました。

2021年ストックホルム世界選手権では彼は喘息の発作に襲われながらフリープログラムを滑りましたが、それでも4本の4回転ジャンプを降り、複雑なステップとスピンをこなし、ミスを最小限に抑えて3位を獲得しました。彼は勇気、不屈の精神、天使の愛の結晶です。

僕が間違ってたら言ってくれ。結弦はジャンプは1本だけの感動的で至高のエキシビションを滑った。何の感動も起こさせない、まるで「課題」のようにジャンプを跳んでいるのではない。

間違いなんかではないわ!彼はその優美さとエレガンスによって「課題」よりずっとずっと大きな感動を与えることが出来るのよ!

その通り!私にとっては彼が常に金メダルよ。

圧倒的な美しさ。まるで結弦が私達に、彼の故郷に、彼の母国に、世界中にいる彼のファンに語りかけ、彼をいつも、そして今週も応援した全ての人に感謝し、どんな状況にあっても私達が全てを乗り越えられるための希望を与えてくれたように感じたわ。

ありがとうユヅ!心を揺さぶられるパフォーマンスだったわ。

並ぶ者のないフィギュアスケートの演者に対する素晴らしい言葉!!!
羽生結弦はいつでも奇跡のような素晴らしさ!

至高・・・もの凄くエレガント。感動的なエキシビション

何て素晴らしい・・・彼が滑る時、私も彼と一緒に空を飛んでいるわ・・・
彼は見る者を引き込むパフォーマンスをする

魔法、魔法・・・いつも息が出来なくなるような鳥肌モノの魔法を贈ってくれる・・・何と言えばいいのか・・・途方もなさ過ぎて訳が分からない・・・

リンクの赤色は、彼がリンクに降りる時、世界中で一斉に鼓動する何百万ものハートで染まった赤ね・・・
花は彼と共に踊る魂。
音楽は全てを繋ぐ糸、つまり彼と私達の絆
勝利にも敗北にも強い彼と私達の
これら全てをありがとう、ユヅ♥

途方もないパフォーマー、繊細でパワフル。何と言う感動

彼ほど人を感動させられる誰もいない。ただこれだけでも常に優勝に相応しい。

途方もない羽生・・・鳥肌が起きたわ

詩だわ!!!結弦♥

スケート靴を履いた天使

何と言う3アクセル

ファンタスティコ
氷上の天使・・・私のユヅ・オン・アイス!オリンピックで彼を見られるのが待ちきれないわ!♥

奇跡のような素晴らしさ、まるで飛翔するように氷上を疾走している

氷上の詩だわ。これこそが踊りなのよ・・・ジャンプだけのプログラムはただの曲芸だわ。

彼が滑る時、他の誰にも作れない魔法が生み出される。彼のプログラムはどれも最初の1秒から最後の1秒まで純粋な感動!

このエキシビションを見せてくれてありがとう・・・羽生は頂点・・・並外れたアスリート・・・そして神秘的な詩・・・ストーリーを語る彼のジェスチャー・・・動いている彼を見ることが私はどれほど好きか・・・

彼を見る度にテニスコートのロジャー・フェデラーから覚えるのと同じ感動を覚えるわ。
全く異なるスポーツだけれど、2人とも競技の模範。

今日のエキシビションもチェンと羽生のフィギュアスケートの違いを示すもう何個目か分からない証になった。アメリカ人はただ滑っている、一方、結弦は愛を込めて滑っている。
前者は機械的な歓び、後者は献身によって昇華した歓び。勿論、どちらを好むかはその人の自由だが・・・
チェンが勝ったのは課題をそつなくこなしたから。ブラボーだったけれど、彼のパフォーマンスはもう忘れてしまった。
プログラムと無関係に実施される一連のジャンプ、魂も世界観もなく、ジャンプ以外何もない。彼には申し訳ないが僕はそう思う。一方、日本の神は「敗北」よりも強い。

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☆世界選手権が終わり、国別が終わり、世の中はスターズ・オン・アイスで盛り上がっていますが、このところ新型コロナのせいで保留または中断されていた仕事のプロジェクトが一気に再開し、自由になる時間があまりないので未だにワールド関係の記事さえ全部翻訳出来ていない状態で、すっかり世の中の流れから取り残されている感・・・aWN5W61

しかし、これから長いオフシーズンが始まりますので、焦らずマイペースで行きたいと思います。

 

今日、以前投稿した記事「羽生結弦が繋ぐ「花は咲く」の輪~ペリカン小学校合唱団の歌声」の学校の先生がご主人と一緒に訪ねてきてくれて、ペリカン小学校合唱団による「花は咲く」にまつわるエピソードを詳しく聞かせてもらいました。

羽生結弦が繋ぐ「花は咲く」の輪~ペリカン小学校合唱団の歌声

子供達は津波の映像と羽生君の演技に衝撃を受け、この曲を歌いたいと口々に訴えました。歌詞は彼女がマルセイユGPFで知り合った日本の女性がローマ字で読み方を手書きで書き入れた楽譜を郵送してくれたそうです。

羽生君の他の演技も授業の一環として時々子供達に見せているそうで、演技の映像に夢中になり、歓声を上げる子供達の映像もたくさんあるそうですが、イタリアは児童法により子供の写真や映像をネット上に上げることが厳しく規制されていますので、こうした動画をYoutubeやソーシャルで公開するとなると、子供全員の両親から同意書にサインを貰わないといけないので難しいということでした。
この体験がきっかけで、合唱団の子供達は毎年日本の歌を歌ってくれているというのも嬉しいですね。
この動画が撮影されたのは2017年なので、何人かの子供達は今は中学生ですが、今も交流があるそうで、日本語の歌詞を一生懸命覚え、NHKのページで彼らの「花は咲く」が公開されたことは小学校時代の貴重な思い出になっているそうです。

 

イタリアは来週からようやくロックダウンが緩和されます・・・(長かった・・・😭)

ワクチン接種も順調に進んでおり、月曜日からは65歳以上の接種が始まります(保健所のサイトでシミュレーションしたところ私の順番が来るのは11月なのでまだまだですが)。

ちなみに、学校関係者は優先的に接種出来ますので、「花を咲く」の音楽の先生は先月に既に接種、基本疾患がある人も優先されますので、昨年秋に糖尿病と診断された彼女のご主人は今日接種を受けたそうです。

イタリアはまだ1日の感染者数が1万を超えていますが、ワクチン先進国のイギリスの感染者が激減しているのを見ると、希望が湧いてきます・・・

もう少しの我慢、と思って乗り越えたいですね。

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu