過去の映像から
2011年、グランプリシリーズのロシア大会ロステレコム杯の羽生結弦選手のエキシビションの解説です。
Elena Cさんの動画です
貴重ないつもありがとう!Grazie mille!
実況:マッシミリアーノ・アンベージ
解説:アンジェロ・ドルフィーニ
(演技前)
マ:画面に羽生結弦が映し出された。
彼がファイナルに出場出来る唯一の可能性はこの大会で優勝することだった。
不可能なように思われていたけれど、驚異的な土壇場の一撃でブラボーなフェルナンデスを僅か0.03点差で上回った。
ア:この週末の大会で最も白熱した最も感動的な試合は男子シングルだった。
途方もないレベルで最後の最後まで心臓発作モノの展開だった。
マ:こうしてこの非常に年若い16歳の日本人選手がグランプリ大会初優勝を飾った。
(演技中)
マ:音楽は“Somebody to love”
ア:ジャスティン・ビーバーだ
(演技後)
マ:羽生は日本フィギュアスケート界の序列を覆す恐れがある。
高橋、織田、小塚にとって驚異的なライバルが1人増えたからだ。
先シーズンもいたけれど、ここ数カ月の成長ぶりは凄まじい。
ア:紙面上は日本の4番手ということだった。実際、グランプリ大会が始まった頃、僕達は4人の日本人選手がファイナルに出場出来るかもしれないと話していた。
現実には2人の選手がファイナルに進出することになった。
一人目は高橋でおそらく一番有力な候補だった。
でも彼は4番手から小塚と織田を飛び越えてファイナル進出を決めた。
このグランプリ大会。小塚は勿論ベストではなかったけれど、それほど期待外れな出来という訳ではなかった。一方、織田は最悪の演技で自滅した。フランス大会ではフリーでありとあらゆることをやらかした。
(アンコール)
マ:リンクに羽生が残っている。
おそらくフリーの一部を披露してくれる。
ア:ロミオとジュリエットのサウンドトラック
ステップの部分だろう
マ:確かに男子のビールマンスピンはあまり見慣れていないね。
ア:実際、このスピンが出来た男子選手は史上においてもごく僅かだ。
勿論、ポジションの美しさという点においては男子の場合、議論の余地があるけれど、前時代の偉人、エキシビションの実況中に名前が出たエフゲニー・プルシェンコもジュニア時代にこのポジションのスピンを入れていた。
マ:いずれにしても羽生のポテンシャルは傑出している。
そして、おそらくまだ完全に覚醒していない。
ア:そうだね。もしノーミスのクリーンな演技が出来たらこのフリーは160点を大幅に越えるだろう。今シーズン、まだ数回しか見ていない得点だ。(160点以上の得点が出たのは)全部で3回だね。
マ:間違いない