再び過去の映像から
上位3選手を詳しく分析するダイジェストから羽生結弦選手のフリー解説です。
☆エレナさんの動画です。いつもありがとう!
Grazie Elena!💛
実況:マッシミリアーノ・アンベージ(M)
解説:アンジェロ・ドルフィーニ(A)
☆ショートのまとめから
A:羽生はショート87点というのは自己ベストから10点近く低かったことになるね
87点は高得点だけれど、今シーズン、彼は95点を軽く超えているから、年若い日本人選手にとってショートは不調だったと言えるだろう(笑)
しかも彼は数日前に18歳になったばかりだ。
M:その通り
ショートの結果を考えると、フリーはスペクタクルでなければならなかった。
これがショートの順位と点差だ
フリーは何か衝撃的なものだった
(フリーで)最初にリンクに降りたのは町田で、パフォーマンスは普通だった。
次に滑ったハビエル・フェルナンデスは、素晴らしいパフォーマンス以上のものを披露した。
フリーの欧州歴代最高得点、そして3本の4回転ジャンプを降りた。
A:3本の内の1本はプログラム後半だった。4サルコウ/3トゥループのコンビネーションジャンプ、そこそこ良かった3アクセル
TES95.93点は何か宇宙的な得点だ
☆フリー
M:それでは羽生結弦の演技を見よう
フェルナンデス同様、圧巻の演技だった。
このプログラムからまだジュニア世代のこの少年のポテンシャルが如何ほどのものかが分かる
今シーズン、既に彼は途方もないことを成し遂げている。
A:驚異的なポテンシャルだ
曲は少し前に聴いた音楽
「ノートルダム」は男子でもダンスでも縁起がいい曲のようだ
羽生はどんな風にプログラムをスタートしたか見て欲しい
冒頭の4トゥループ
これはおそらく今大会全体における最も美しい見所だった。
何とナチュラルに跳んでいるのか
驚異的だ
2本目のジャンプは4サルコウの予定だったけれど、ダブルになってしまった。
でもこれがこのプログラム唯一のミスだった
3フリップですぐに立て直す
伸びしろという点ではステップシークエンスでフェルナンデスのレベル4に対して羽生はレベル3だった。ここで約1点取りこぼしている
ここから後半に入る
そして彼はこんな風に後半を開始した
3アクセル/3トゥループ
そして立て続けに2本目のファンタスティコな3アクセル
これは2トゥループとのコンビネーションだった
羽生は(サルコウ以降)全くミスをしなかった
3ループも良かった
そして3ルッツ/2トゥループ/2トゥループ
羽生は最も高難度な3回転ジャンプを2本ずつ入れている
3アクセル2本、3ルッツ2本だ
そしてこれが2本目の3ルッツ
前にイーグルを入れている
このジャンプもファンタスティコだった
もう何度も言っていることだけれど、羽生のスピンはバリエーションが豊富でハイレベルだ
これが最後のエレメント
フライングチェンジフットシットスピン
正直に言って最上級の演技だった。
全てのジャンプで高いGOEを獲得した。なぜならどのジャンプも美しく見事だったからだ。
4トゥループと3アクセルは並外れたクオリティだった
確かにトランジションは非常に豊かという訳ではない。
非常に豊かではないということは、つまりトランジションはある、ということだ。
このプログラムにはトランジションがある
M:3アクセルの前には常に何かを入れている
A:3ルッツの前にもだ
あまりステップが入っていないのは4トゥループと4サルコウの前だけで、他の要素については常に前に何かを入れている
特に2本目の3アクセルの前には多くのステップが入っている
3アクセル/3トゥループの前はそれほど多くないけれど、3トゥループを付けなければならないから理解出来る。
でも彼はショートでも3アクセルの前に素晴らしいステップを入れている。
M:このデヴィッド・ウィルソンのプログラムは圧巻だけれど、もし比較するなら、昨シーズンの羽生のフリープログラムの方が僕は断然心を揺すぶられた。
A:確かに、昨シーズンのフリーの方が良かった。
でも僕の意見を言うなら、今日のこの試合までは議論の余地なく昨シーズンのフリーに軍配が上がっていた。
でもここでは彼はこのプログラムを本当に見事に滑って見せた。だから僕達も試合ごとに徐々に進化しているこのプログラムをようやく気に入ってきた。
一方、去年のプログラムは初めて見た時からすぐに気に入った。
フリープログラムの話だけれど
今年のショートは得点と言う点では勿論、僕の個人的な好みだけれど、正直フリーより良く構築されたプログラムだと思う。
でもこのフリーも優れたプログラムであることに変わりはない。
これから得点が表示されるけれど、4サルコウがダブルになってほぼ92点の技術点だ
だから10点は失っている。
M:つまり彼はTES100点の大台を超えることが出来るということだ
A:余裕でね
M:本当に驚異的なことだ
A:彼なら可能だし、フェルナンデスにも可能だ
M:僕は実況でサイエンスファンタジーと言ったけれど、まさにそのレベルに近付いている
なぜなら男子シングルは年々爆発的に進化しているからだ
羽生はこの大会で自己ベストを更新した。
こうなると日本では何が起きる?
ファイナルでワンツーを飾った高橋と羽生に対しても他の選手達と同じように全日本の結果だけが世界選手権出場の選考対象になるのかな?
A:面白い質問だね。
日本スケート連盟の幹部に訊いてみなければならない
でもファイナルのメダリストには世界選手権の出場資格が実質保証されるという条項が選考要件に確か含まれていたはずだ。
M:当然のことだろう
氷上で羽生と高橋が披露した内容を見ても、彼らの自己ベストを見てもその資格はあると思う。
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☆マッシミリアーノさん、この前のシーズンのロミジュリが忘れられないのねw
その気持ち、よ~く分かります。私も2012-2013シーズンに入ってもニースのロミジュリから抜け出せず、定期的に動画をリピートしていましたから
このお二人は羽生君がジュニアの頃からその途方もないポテンシャルと才能についてたびたび言及しています。
ちなみ現在の男子シングルの若手選手の中で、今後4年間を見据えて才能とポテンシャルという点においてマッシミリアーノさん達が非常に有望と期待しているのは、ロシアのアリエフ選手かな~
コリヤダ選手についてもジャンプとスケーティングの質が高いコンプリートな選手と高く評価していますが、二人共肝心な試合で自爆する傾向があるのでメンタルを何とかすべきだと
ロシア女子はあんなにメンタル強いのに