昨晩生中継された女子フリーから樋口新葉ちゃんのフリーの解説です
女子ショートプログラムは残念ながら放送されませんでした・・・
実況:マッシミリアーノ・アンベージ(M)
解説:アンジェロ・ドルフィーニ(A)
M:8人の日本女子選手が平昌五輪出場の2枠を争う
最終ラウンドまで残るであろう選手の一人が今リンクに出て行った彼女だ
樋口新葉
注意して欲しい
今シーズン、ベルガモ開催のロンバルディア杯では220点近い得点を出した
現役選手で220点を何度も出したことがある選手はただ一人、メドヴェデワだけだ
A:持続的に出しているね(笑)
M:現在、現役選手とは見なされていない2014年ソトニコワもソチ五輪でこの大台を超えた
3人目はキム、それで終わりだ
A:素敵な仲間達だね(笑)
M:注目して欲しい
樋口はポテンシャル的にロシア軍団にとって本当に最も脅威になる選手だ
A:まさに彼女達の陣地に競技しにやってきた(笑)
(演技中)
A:それに樋口はコンプリートな選手だ
表現力も際立っている
M:スピードに目を奪われる
A:2アクセル
A:3ルッツ/3トゥループ
M:回転がギリギリだった
A:ルッツはこんなに高さがあるのに
M:だから3トゥループを付けるのが難しいんだろう
A:そうだね、後で見直すけれどギリギリだったと思う
A:ああ~サルコウがダブルになってしまった
A:3ルッツ/3トゥループ
M:こっちの方が良かった
演技開始から2分だよ
A:ルッツがさっきほど高くなかったからコントロールし易かったんだろう(笑)
A:最高の出来の3ループ
A:2アクセル(笑)/2トゥループ/2ループ
2ループの着地でもう片方の足を付いてしまった・・・
でも羽生のようにバックカウンターからの2アクセルだ
羽生はトリプルでこれをやるけれど
A:3フリップ
このプログラムにはトランジションのパッセージもふんだんに盛り込まれている
非常に豊かなプログラム
しかもトランジションの多くは非常に難しいものだ。
全く人間離れした難度のことをやってのけた(笑)
(演技終了)
M:スケーターの資質と彼女が披露するエレメンツのクオリティには議論の余地がない
疑問が残るのは
A)プログラムのジャンプ構成
B)3ルッツの技術
A:どういう意味かというと(彼女の3ルッツは)極上のジャンプだ
M:勿論だ
明確なアウトエッジ
2サルコウでTES70点
最初のコンビネーションは見直さなくちゃならない
A:そうだね、ショートではURを取られた
問題は最初の3ルッツの驚異的な高さなんだ
審美的に美しい見事なジャンプだけれど、スピードが少し落ちるからセカンドトリプルを付けるのがより大変になる
(3Lz-3Tのリプレイ)
A:完璧なアウトエッジ
本当に美しいジャンプ、着氷後の流れもいい
3トゥループを見てみよう
見返してみたら・・・大丈夫じゃないかな
M:肉眼だと足りてないように見えたけれど
A:そうだね、ライブの方が悪いように見えた
M:2本目のコンビネーションは疑念の余地はなかった
A:これはさっき見たばかりのバックカウンターからの2アクセル
2トゥループ、手を上げて2ループで足を付いてしまった
M:思い出してもらいたいけれど、樋口は3ルッツ/3ループを楽々跳んでいた
だから3ループに関しては売りに出せるほどのクオリティを持つ選手だ
多くの人が「こんな3ループを持っているのに、なぜショートにフリップを入れるんだ」と言っている理由はそこなんだ
A:これは明らかな戦略ミスだ
合理的な判断をすべきだ
彼女はショートは3ループにすべきだ
前にステップを入れて
だって彼女にとっては相対的により簡単なジャンプなのだから
M:参考までに言っておくと樋口はトップコンディションならフリーで145点が出せる選手だ
今日は何点か見てみよう
演技構成点では70点近い点が出ると思う
137.57点は高得点だ
現時点で断トツ1位
キャリア2度目の表彰台を持ち帰るけれど、彼女の目的はファイナルに進出することだ
勿論、表彰台はこの目的達成を助けてくれる
2位の方が好ましいけれど
A:見てみよう
207点なら2位に入れるかもしれない
コストナーにとってこの点を上回ることは容易ではない
M:彼女のここ最近の3大会の得点は216点、217点、207点だ
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新葉ちゃん
ショートもフリー素晴らしかった!
どちらも新葉ちゃんの魅力が十二分に発揮されるハマりプロですね!
この007の振付と編曲を考案したシェイリーン・ボーンは天才
ジャンプも素晴らしかったけれど、ステップ&コレオシークエンスも鳥肌モノでした!
卓越したスケーティングスキルとエッジワークもそうですが、体幹がもの凄く強いんでしょうね
身体能力の傑出した新葉ちゃんだから可能な超絶難度のステップ&コレオシークエンス(人間離れした難度~Byアンジェロ・ドルフィーニ)
次戦の中国杯ではロシアからザギトワ、日本からは真凛ちゃん、三原舞依ちゃん、新葉ちゃんがぶつかるという、何を考えているんだ日本スケ連と言いたくなるアサインですが、今シーズンは体調良さそうだし、新葉ちゃんの実力なら優勝も十分可能だと思います
ファイナル出場を目指して頑張って!