ネイサン・チェン選手のフリー演技の解説から
印象的な部分を抜粋します
実況:マッシミリアーノ・アンベージ(M)
解説:アンジェロ・ドルフィーニ(A)
☆翻訳は抜粋・一部要約です
(演技後)
M:驚異的だ
トゥジャンプの魔術師
これほど難しいトゥジャンプを跳べる資質は初めて見た
A:恐ろしい
技術点では羽生を上回っている
驚異的だ
確かに羽生はクワドが1本なかったけれど、非常に質の高い4本のクワドと2本の3アクセルを決めた
彼はクリーンじゃない着氷が幾つかあったけれど、ルッツとフリップを含む5本のクワド
M:TES115.80
フリーでこの得点を上回ったことがあるのはいつものあの2人だけだ
今日彼は歴史を作った
一級大会でクワドを5本着氷したのは彼が初めてだ
今後、彼は何をするべきか
リスクのある2本目の3アクセルを止めて4フリップか4ルッツを2本にする
方向性は明らかだ
つまりクワド6本になる
A:いずれにしても素晴らしい演技だった。
しかも今シーズン最高のフリーを披露した羽生の途方もない演技の後、プレッシャーのかかる中での演技だった
M:ネイサン・チェンにはショートの貯金が6点ある
そしてこの技術点で+3、つまり9点
羽生結弦の演技構成点は94点だった
つまりネイサン・チェンの演技構成点が85点以上なら彼が勝つ
A:もしそうなったらサプライズだ
いずれにしてもネイサン・チェンは手持ちのカードを全て出し切った演技をした
M:ネイサン・チェンについては意見が分かれる
90点に近い演技構成点を付けるジャッジもいれば、80点以下の価値しかないと見なす者もいる
A:80点以下というのはいくら何でも低すぎると思う
僕の見方によれば、彼はおそらく80点の価値がないかもしれない例えば中国のジン・ボーヤンより高い点に値すると思う。
なぜならスケーティングや表現の資質において彼より優れているからだ。
M:じゃあ聞くけれどジェーソン・ブラウンは85.72点だった
ネイサン・チェンは演技構成点で彼より高い価値があると思う?
この質問に答えてよ
A:・・・それは・・・難しいことを聞くね・・・
(得点発表)
A:88.86点
優勝に足りる得点だ
M:演技構成点で88.86点出たから彼の勝利だ
トータルは307.46点
史上300点を超えた第3の男
四大陸選手権を制した
アメリカの選手で四大陸選手権を制した選手はアダム・リッポンで同じく韓国だった
A:アメリカは韓国と相性がいいんだろう
M:演技構成点の採点方法について注意深く議論しなければならない
何故ならこの大会は疑問を呈することになるからだ
つまり羽生はグランドスラムを達成することが出来なかった
A:何という腹立たしさだ!
彼は挑戦し、フリーでは全てを出し切ったのに
でも1つの大会で2人の選手が300点を超えたことはこれまであった?
M:一度もないね
A:途方もないスペクタクルな大会だった
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☆2人ともネイサン選手の驚異的な演技を公正に称賛しつつも、羽生君が優勝を逃したことにあからさまにガッカリしていました。
そして私的にツボだったのがキス&クライ
羽生君のキスクラだけオーサーコーチに英語で懸命にリカバリーの説明をする羽生君の微笑ましい姿に二人共、完全に授業参観の父兄状態に
羽生君より若いネイサンや宇野昌磨君の時はこうはならない