イタリア解説Rai Sport版「2013ロンドン世界選手権~羽生結弦FS」

過去の映像より
羽生結弦選手のノートルダム・ドゥ・パリ

既にニコ動に翻訳動画があったような気がしますが、パリの人々の悲しみを共有し、ノートルダム大聖堂の再建を願って自分用に翻訳したいと思います。

エレナさんの動画です。貴重な映像をいつもありがとう!
Grazie Elena per prezioso video!💛

実況:アリアンナ・セコンディーニ(A)
解説:フランカ・ビアンコ―ニ(F)
ゲスト:アンドレア・ブオンジョバンニ(B)

 

A:ブランアン・オーサーと挨拶を交わす羽生結弦の姿が映っています。
ブライアン・オーサーはカナダにとっては裏切り者なのかもしれません。
何故なら、パトリック・チャンの2人の強力なライバルを指導しているからです。
今シーズンから羽生結弦、そしてハビエル・フェルナンデスです。

非常に美しいプログラムです。
曲はリッカルド・コッチアンテ作曲の「ノートルダム・ドゥ・パリ」、振付はデヴィッド・ウィルソンです。

F:ブライアン・オーサーさえも自信のない眼差しで彼を見つめているように見えました。
まるで「自分に出来ることを精一杯やっておいで」と言っているかのように
でも彼は本当に強い性格を持つ少年です・・・

A:本当に並外れています

F:ですから万全でないコンディションでも・・・出来るかもしれない

A:頑張ってユヅル!!!

B:お決まりの話題でウンザリさせたくないけれど、日本男子もオリンピック代表の3枠目が危ないかもしれない。

F:やったわ!ブラボー
4トゥループ

A:やったわ!

F:これは歯を食いしばって堪えました

F:やったわ!
4サルコウもほとんど成功!!

F:3フリップ

F:何て美しい3アクセル/3トゥループ

A:ブラボー

F:ガンバレ!ガンバレ!!!
2本の3アクセル/2トゥループ
何という魂を込めて滑っているのでしょう・・・皆さん

F:3ループ

F:3ルッツ/2トゥループ/2トゥループ
彼のプログラムにはまだ3ルッツがもう1本残っています。

やりました!

A:やり遂げました!
私達は彼のために大満足しています

A:何という心
何という気質

F:何という心

A:ブラボー!
ブラボーユヅル!!!
ブライアン・オーサーを見て下さい
本当に素晴らしかった

F:彼はもう立ち上がれません

A:彼は全てを出し尽くしました
まさに全てを
練習では綺麗に決まったジャンプが1本もありませんでした
6分間練習もそうです

F:彼の状態を見て下さい
見て下さい!!!

A:もう限界なのです

F:一体どこからあのような力を引き出したのか分かりません
本当に

A:ファンタスティコ、ユヅル!
本当に
この少年は何という気質の持ち主でしょう。
まだ本当に若いのに
18歳です。
見て下さい
まさに歯を食いしばって滑り切りました

F:見ていて伝わってきました。
それに(体力の配分を)巧く管理するという点でも優れていました。
振付という点では少しでしたけれど

A:当然でしょう

F:かなり抑えていて、幾つかのジェスチャーはおざなりになっていました。
ジャンプとジャンプの間では表現や滑りを見せる代わりに、体力を回復させているようにさえ見えました。

でもジャンプの度に何を注いだのか
全てのジャンプで

A:ファンタスティコな抱擁です。
そして当然、彼のウィニー・ザ・プーもやってきます。彼のお守りなのです。
何て素晴らしい・・・
私達はユヅルを思って大満足しています。
ここ数日間、彼があまりにも不調なのを見ていたから

F:最初の4回転ジャンプは認定されました。
4サルコウは回転不足と判定されました。
右足が氷に触れる瞬間を見てみましょう
そうですね、回転が少し足りていないので正しい判定です。
でも転倒せずに堪えました。何という根性でしょう(笑)
(爆笑)ブライアンも一緒に跳んでいます

A:素晴らしいです!本当に素晴らしい!
私達はこの少年のために本当に大満足しています

F:ブラビッシモ(ブラボーの最上級)

A:本当に全てを注ぎ込みました。
全て、本当に全てを
私達はここ数日の練習をずっと見ていましたから、今日の演技は奇跡のようです。

F:私は彼の6分間練習を見ながら・・・フリーもちゃんと滑れないんじゃないかと思いました。
6分間練習では決まったジャンプが1本もありませんでしたから
フェンスに衝突したり・・・自分を見失っているようにさえ見えました
しかも1番滑走でしたから、気持ちを取り戻す時間はありませんでした。
一体どうやってやってのけたのか分かりません

A:本当にファンタスティコです

F:彼が何かを欲する時、彼は絶対に手に入れる
彼がどれほど欲していたか

A:心から欲していたでしょうね
さあ、得点を見ましょう

F:ベストのコンディションではないのは見ていて明らかでした
でも彼は自分が今出せる力の110パーセントを発揮しました。

A:疲れ切っています

F:体中痛いのでしょう

A:膝を触っています

169.05点
技術点89.05点
演技構成点80点
何の問題もなく首位に立ちました

ブラボー、ブラボー、本当にブラボー
18歳のこれほど若い少年が強い意志の力を見せつけましたが、本当に過酷な状況でした。

彼はこの世界選手権に特別な思いがあると発言していました。
彼の練習拠点である仙台のリンクを破壊した震災からちょうど2年目にあたる世界選手権です。
それに彼は自伝の印税をこのリンクの再建のために全額寄付しています。

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☆インフルエンザ明け、左膝と右足首を負傷した満身創痍の状態で、死力を尽くして全てのジャンプを降り、魂の演技で日本にソチオリンピック出場枠3枠を持ち帰りました。

演技前、マンマ達が心から心配しているのが伝わってきます。
そして演技が始まってからは完全にユヅル応援団と化していました。

震災、怪我、手術、怪我、怪我、怪我・・・
これまでどれほどの試練と苦難を乗り越えてきたのか・・・
どんなに厳しい状況でも決して言い訳をせず、逃げ道を作らず、常に結果を出し、感動という言葉ではもはや到底言い表せない奇跡の数々を私達にプレゼントしてくれました。

今はただ彼の足が回復し、一刻も早く彼の思い描くスケートが再び出来るようになることを願うばかりです。

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ノートルダム大聖堂の大火災から一夜が明けましたがまだショック状態です😭・・・
パリはローマ、ヴェネツィアと共にヨーロッパで最も好きな都市であり、私の中ではパリと言えばエッフェル塔でもシャンゼリゼ通りでもなく、セーヌ川に浮かぶノートルダム大聖堂でした。
パリを初めて訪れた時、セーヌ川沿いにノートルダム大聖堂の壮麗な姿が見えた時の感激、朝の陽光を受けて煌めくステンドガラスに恍惚としながら、荘厳で神秘的な聖堂内に聳え立つ列柱の間を歩き回った時の感動は未だに忘れられません。

あの美しい大聖堂、ステンドグラスの輝きがもう見られないなんて!!!😭😭😭
パリの人々、毎週ミサに通っていた信者の方々の精神的ショックと悲しみは想像も出来ません・・・

いつか元の姿に再建される日が来ることを願っています・・・

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu