マンマ解説でお馴染みのRai Sport放送から羽生結弦選手の演技の解説です。
実況:アリアンナ・セコンディーニ
解説:ファブリツィオ・ペドラッツィーニ
<演技前>
ア:羽生結弦、現五輪チャンピョン、世界王者。本当に素晴らしいスケーター。
中国杯の衝突事故による負傷後、ブライアン・オーサーは「君はもうオリンピックも世界選手権もタイトルを持っているんだから無理に出場する必要はない。ヒーローになる必要はないんだ」と言ったのに対し、彼は「OK、分かった。でも僕は滑る。前に進むんだ」と答えたのよ。そしてこの大会で最後まで滑り切り、ファイナルの切符をつかみ取りました。
<演技後>
ア:拍手以上の賞賛に値する羽生結弦の演技です。本当に素晴らしい。
ファ:僕はアーティストのカテゴリーに入れるアスリートはごく僅かだと思ってるんだけど、羽生結弦はその一人だ。彼はその驚異的な技術によって、「競技する」、「スケートをする」ということにおいて人間の限界に達しようしているけれど。
ア:でも彼は魂も込めているわ。
ファ:その通り。彼のスケートにはどこからどこまでが技術的部分でどこからどこまでが芸術的部分という境界がない。
ア:彼は五輪チャンピョンとして責任を強く感じていると言っています。日本で金メダリストに対する尊敬はほとんど信仰に近いものがあります。彼は金メダリストに相応しい人間になりたい、そして母国の人々の前で滑り続けたいと言っていますから、本当に驚異的なスケーターだということがお分かり頂けるでしょう。
ファ:負傷の後、彼がどれほどの覚悟で復帰して試合に出場し、今日、ここにいるかが分かるね。