イタリア解説Rai Sport版「2017ヘルシンキ世界選手権~羽生結弦FS」

3月になりました。
いよいよ世界選手権が近づいてきましたので、未翻訳だったヘルシンキワールドのホープ&レガシーRai Sport版実況解説を翻訳したいと思います。
ヘルシンキワールドのホプレガと言えばマッシミリアーノさんの号泣解説のインパクトが強烈過ぎてRai Sportを忘れていましたが、マンマ達も大興奮です。

エレナさんの動画です。いつもありがとう!
Grazie Elena!💛

実況:アリアンナ・セコンディーニ(A)
解説:フランカ・ビアンコ―ニ(F)

A:さあ準備はいいですか?
何が起こっているか想像できないと思います。
何というスペクタクルでしょう!
お祭り騒ぎです。
まるでヘルシンキのハートウォールアリーナが日本に引っ越してしまったようです
非常に美しい羽生結弦は驚異的な表現者です。
私達は最後の一秒まで彼を満喫しなければなりません。

F:4ループ、完璧です

F:4サルコウ、完璧です

F:3フリップ

 F:4サルコウ/3トゥループ!!!後半です!

F:4トゥループ、ここまで一糸の乱れもありません

F:3アクセル/2トゥループ

F:3アクセル/1ループ/3サルコウ
常軌を逸しています!

F:さあ最後のジャンプ
ルッツ!!!!やりました!!!

F:ノー・ミ・ス!!!
クリーンな演技!
マンマミーア!!!

A/F:マンマミーア!!!ファ・ン・タ・ス・ティ・コ!!!

A:この羽生結弦のフリーはセンセーショナルです!!!
彼は戦いに行きました
私は違和感を覚えていました・・・彼のショート5位という順位が・・・変に思えたのです。
でも今・・・彼は途方もなかった・・・
さあ、これから何が起こるか見てみましょう。
彼は驚異的なフリープログラムを滑りました

F:驚異的です!

A:彼は世界記録保持者です。

F:このようなことに立ち会ったことは私の人生で未だかつてありません!!!(笑)
技術点を見て下さい
TES125点!

A:信じられないことです

F:他の選手達がトータルで出す点を彼は技術点だけで持ち帰ります。

A:本当にファンタスティコ

F:常軌を逸しています(笑)
常軌を逸しています・・・

A:私達は自分自身に勝った羽生と共に世界最高得点の瞬間に立ち会いました
皆さんはこのアリーナで何が起こっているのか想像できないでしょう
まず、そこら中プーだらけです
そして花、ぬいぐるみ!!!
観客は熱狂しています。
4回転ジャンプが決まるたび彼らは飛び上がって歓喜していました。
勿論、ブライアン・オーサーの歓喜は言うまでもありません。

F:ショートの順位を考えると、彼には完璧なプログラムしか許されませんでした。
そして彼は完璧なことをやってのけました。

A:彼自身、そう言っていました。
見て下さい。彼は疲れ切っています
だって彼はファンタスティコなプログラムを滑り切ったから

F:彼は疲れ切っていても、何一つおろそかにしませんでした。
それに不完全なところが何一つありませんでした。
ちょっと危なげな着氷や少し堪えた着氷すらありませんでした。
全てが文句なしにプラスの評価だと思います。

A:GOEは驚異的です(笑)
話をさえぎってごめんなさい、フランカ
でもこの全てプラスのGOEの並びがあまりにも素晴らしいから

F:実質、全て+2以上です。
全てが+2~3。

A:本当に途方もないことです。

F:本当に常識を超えています

A:技術点126.12です、皆さん!
つまり・・・驚異的です。
世界最高得点は羽生が持っている219.48点。
彼がバルセロナのGPFで獲得したフリーの得点です。
まるでトータルスコアのような数字ですが、実際にはフリーだけの得点ですが(笑)
皆さん、今ファンタスティコなことが起ころうとしています
なぜなら技術点だけではないからです。
もうすぐ演技構成点もお知らせしなければなりません
オリンピックチャンピオン、羽生結弦

F:この青年は偉大なスケーターであるだけでなく、難しい状況においても素晴らしい答えを返す能力があります。

A:強い気質の持ち主です。

F:何故なら今までにも大差を挽回しなければならない状況に直面したことが何度かありましたが、その度に真の勝者の気骨を持っていることを見せつけてきました。

A:全てのカメラマンがキス&クライの周りに降りてきています。そして全員、皆さんが今ライブでご覧になっている彼の表情を一瞬たりとも逃すまいと巨大なカメラで彼を追っています。
準備はいいですか?

F:さあ見てみましょう

A:私は何もいいません。
皆さんの目で見て下さい
F:この技術点で何が起こるのか
(得点表示)

A/F:ワオー!!!(笑)

A:世界最高得点です!

F:彼もほとんど信じられないようです
彼の世界記録を4点上回りました!

A:トータルを待ちましょう
321.59点!!!これも世界最高得点です!←☆実際には勘違いでした

F:途方もありません!!!

A:ファンタスティコ!!!
本当にファンタスティコ
321.59点は彼が持つトータルの世界記録には少し及びませんでしたが、フリーの得点は衝撃的です。

F:(グリーンルームの)選手達も唖然としています(爆笑)

A:本当に常軌を逸しています

F:常軌を逸しています
本当に常軌を逸しています・・・

A:ファンタスティコ

 

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☆ヘルシンキのホープ&レガシー
まさに芸術と技術の究極の融合、美と技の完璧なシンセシスでした。
一体どうやったらこんなことが可能なのか???

多種クワド時代の中で、ミスのリスクを避けるために繋ぎやジャンプの入りの工夫を省略する選手が増える中(とりあえず、ショートの単独クワドジャンプを誰もステップから跳ばなくなった)、高難度ジャンプと高難度トランジションを両立し、フィギュアスケートの「フィギュア」の部分を少しも蔑ろにせずに、高難度ジャンプを振付の一部として実施出来る男子選手は彼だけだと思います。

彼にだけ可能な魔法のような演技を見られるまで、あと僅か・・・

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu