昨シーズン世界選手権の男子トップ6のプログラム分析動画です。
- クロスオーバー等の両足滑走の数
- 片足のターン/方向転換の数
- 片足スケーティングの時間(秒)
をまとめてくれています
One foot skating – Top 6 men season 2018/2019 (Free skate)
☆Figure Skating Comparisonさんの動画です
動画を共有し、グラフのスクリーンショットを掲載することを快く承諾して下さった動画主様に感謝します




相変わらず羽生君は異次元
如何に難しいプログラムを滑っているかが分かります。
ロシアのユリアさんによる2015-2016年シーズンのプログラム分析をこのブログでご紹介させて頂いたことがありますが、羽生君に次いでクロスオーバーが少なく、片足スケーティングが多かったのはパトリックとハビでした。
ロシア人エキスパートによる男子上位選手のフリープログラム難度分析(その1)
今シーズンの羽生君以外の選手達のデータと比較すると、当時に比べてプログラムの繋ぎやスケーティングが如何に疎かにされているかが分かります。


オレンジは難しい片足スケーティング
水色はクロスオーバーと両足スケーティング
グレーはその他の動き
羽生君は2015-2016年シーズンに比べるとクワドが1本多く、コンビネーションジャンプもより高難度になっているというのにクロスオーバーの数は他の選手のほぼ半分。
片足スケーティングの時間は他の選手達より10秒以上長く、驚異的です。
コリヤダ選手のカルメンはスケーティングに魅せられるプロという印象を受けましたが、やはり羽生君に次いでクロスオーバーが少なく、片足スケーティングが多かったんですね。
というかクワド2本のコリヤダ選手よりクロスオーバーが圧倒的に少ない羽生君って・・・
ケヴィン・エイモズ選手のプログラムのデータも見てみたいです。
独創的で難しいトランジションが多く、ジャンプの入りにも工夫が凝らされた魅力的なプログラムで、スケーティングの質も傑出していましたが、PCSはヴィンセント・ジョウ選手より下でした。
クワドの基礎点を考えると、「クワドの数を増やす」というのが現行ルールで勝つための最も有効な手段ですし、スポーツである以上、勝つために他を削ってより多くのクワドを入れるという戦略は理解出来ますが、ジャンプ以外の部分、スケーティングやプログラムに関する部分を評価するPCSという得点がちゃんと別に存在するのですから、ジャンプの数や種類に惑わされずにルールが定める然るべき基準に則って、適切に正しく評価して欲しいです。