Corriere della Seraより「引退ではなく始まり」

毎週水曜日の「コリエーレ・デッラ・セーラ」紙に付いている女性誌「F」に連載されている作家でジャーナリストのコスタンツァ・リッツァカーザ・ドルソーニャさんのコラム「Anti.Corpi」(抗体)より

読者の相談に答える形でボディー、美容、スポーツ、ダンス、差別との闘いなどのテーマを議論するコラムです。今回は10代で就職し、まだ若い年齢で定年退職しなければならないことに不安を覚える女性からの相談です。羽生君のプロ転向について言及しています。

筆者:コスタンツァ・リッツァカーザ・ドルソーニャ
(2022年9月22日)

親愛なるコスタンツァ

私は10代で今はもう存在しないような素晴らしい会社に就職しました。この会社は常に私を両腕で受け入れ、私に勉強し、成長し、家族を作る機会を与えてくれました。しかし、私はまだかなり若いにも拘わらず、数カ月後に定年を迎えて退職しなければならず、そのことを考えると恐怖を感じます。「定年」という言葉はとても古風で、私には遠いもののように感じています。特に、自分の人生はずっと仕事と会社によって定義されると感じていた後では、私はこの先どうなるのか、何をするのか、何になるのかと自問自答するのです。私は裕福ではありませんし、思いつくままに気晴らしをしても、満足出来るとは思えません。新しい自分を見出すにはどうすればいいですか?1年後の自分を想像すると私は恐ろしいのです。
エンマ

エンマ、あなたの言う通りです。「定年」(年金を貰える人は幸運と言わなければなりませんが)という言葉は、私達の寿命がずっと延びた現在では、時代遅れになっています。

グランドスラムで通算23勝を記録し、アフリカ系アメリカ人や黒人だけでなく、若い世代にもインスピレーションを与えた41歳のセリーナ・ウィリアムズは、数週間前にVogueに掲載された個人のエッセイで、家族やその他の活動に専念するために引退すると発表しました。エッセイの中で彼女はテニスを超えた「進化」について語っています。テニス界のもうひとりの偉人、ビリー・ジーン・キングは彼女についてこう言っています:「これは始まりに過ぎないと確信してます。第2幕では、彼女の影響力は更に大きくなるでしょう」

7月にはフィギュアスケートのレジェンドであり、芸術的表現、技術、革新的な試み、選手生命の長さという点において、このスポーツに貢献した羽生結弦(27歳)が、プロに転向することを発表し、「引退」という言葉を使うことを公然と拒み、一層進化していきたいと強調しました。
「限界に挑戦したいです」
彼はこう言いました。そして、言葉だけでないことを示すために、公開練習のライブ配信を企画し、現在まで試合で誰も成功させたことのない非常に難しいコンビネーションジャンプを決めて見せました。羽生が、アマチュアスケート界を変革した後、今度はプロスケート界も永遠に変えてしまうことは間違いありません。そして彼の変革はおそらくこのスポーツだけに留まらないでしょう。世界中の著名人から寄せられた、信頼に満ちた無数のコメントやメッセージには常に「始まり」という言葉が含まれていました。引退ではなく、始まりなのです。

あなたにとっても、新しい情熱を発見し、視野を広げるチャンスです。

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☆OH!バンデス、今日のスポルたん!NEOと、映像のややこしい権利の問題と地球上のどこからでも視聴出来るようにする、という課題を同時に解決する画期的かつ天才的なソリューション、羽生カメラによって、羽生君の生出演番組をイタリアからでも堪能し、ファンが聞きたかった様々な質問の答えを彼の口から聞かせて貰うことが出来ました!

自分用に動画のリンク

どちらの番組でも、自分のスケートを見て欲しい、これからのアスリートとして進化を続けたいという強い気持ちが彼の発言から改めて感じられました。

私は氷上で滑るアスリート羽生結弦を見るのが好きなので、彼の新しいプログラム、自身でプロデュースするというアイスショーが一番楽しみです。

引退ではなく進化

羽生君はきっとアイスショーやプロスケーターの概念を根本から変えてしまうのしょう。

アマチュアのフィギュアスケート競技を革新した羽生結弦がプロの世界で何をやってくれるのか、楽しみでなりません。

Published by Nymphea

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち