Ginnasticomaniaより「フィギュアスケートを超越した総合芸術」+

女優キアーラ・サーニさんの番組「Ginnasticomania」
器械体操の番組ですが時々フィギュアスケートについても取り上げることがあります。
そしてフィギュアスケートの回のゲストは当然マッシミリアーノさんです。

エレナさんが羽生君部分だけ切り取ってくれました。
Grazie Elena!♥

キアーラ・サーニ(C)女優
マッシミリアーノ・アンべージ(M)冬季競技専門ジャーナリスト、伊ユロスポ解説者

C:皆さんもご存じのようにジナスティコマニアでは時々、フィギュアスケート界の話題も取り上げます。マッシミリアーノ・アンべージはこの競技のイタリアで最も知識豊かな解説者であり、第一人者です。
(中略)
C:来年の冬に開催される北京オリンピックの注目すべき男女の主役は誰ですか?

M:あと7カ月だからもうすぐだね。
主役になるのは、予想通りの選手達だろう。
僕達が何年も前から注目している選手達だからね。
男子では羽生結弦の名前を挙げないわけには行かない。

C:彼は素晴らしいわ

M:間違いなく、誰にも到達出来ない存在と言っていいだろう。
今現在、彼は4アクセルを成功させることにフォーカスしている。
2種類の4回転ジャンプを最初に成功させた史上初の男子になるということだ。つまり伝説になる代物だ。
でも僕が思うに、いずれにしても彼は北京にやってくるだろうし、大会の主役になるだろう。
打ち負かすべき相手はアメリカのネイサン・チェンだ。彼は創造性に余りスペースを割いていないのでミスが少ない。採点システムにもかなり助けられており、このことが彼を非常に有利にしているのは間違いない。
そして日本やその他の国の若手の新進スケーターが何をするか見てみよう。
この前の世界選手権ではイタリアの選手達も健闘した。
2人とも野心的でモチベーションは高い。目標はトップ10に入ることだ。それ以上の成績を収めるのは難しい。
男子シングルのレベルは非常に高くなっている。
でも北京で注目する選手の名前を挙げてと言われたら・・・何を言えっていうんだい?

C:ユヅル

M:当然だ。

羽生結弦、僕達がいつも話している伝説だ。
彼は何かフィギュアスケートを超えた存在だ。

C:彼は本当に完全体のアーティストで己の全てを出し尽くし、音楽と一体化しますね。

M:最近、ユヅルは日本のアイスショー「ドリームオンアイス」で滑った。
可能ならマスカレイドの動画を見て欲しい。僕のソーシャルでも見つかる。
これはフィギュアスケートではない。フィギュアスケートを超越した総合芸術・・・異次元なんだ。

C:最近の大会ではユヅルはネイサン・チェンの難度に試合運びに苦労しているようですが。
ユヅルはもっとリスクを冒してくると思いますか(難度を上げると思いますか)?

M:実際には問題は別のことなんだ。
この間の世界選手権でユヅルはショートプログラムを制した。
しかしフリーの前に問題が起こった。身体的問題で万全な状態でリンクに降りることが出来なかった。
ネイサン・チェンはミスをしなかったし、優勝に相応しかった。これには全く異存はない。
僕は心身共にトップコンディションのユヅルがあの大会で勝てかどうか見たかった。
だからあの世界選手権で起こったことはあまり重視していない。
そして僕達が話しているは、あらゆるタイトルを勝ち取った選手だ。しかも1度ではなく何度も。
その結果

C:歴史を作ったわ。

M:彼が歴史なんだ。
彼は殿堂入りで、僕がよく言っているように更にその上を行っているんだ。
だから彼がこの驚異的なエレメントに集中したい気持ちは理解出来る。
短期間でも競技者として滑ったことのある者にとっては、想像を絶する代物だ。

C:到達不可能ってことね。

M:彼は人類の限界を超えようとしている。
4回転アクセルは狂気の沙汰だ

C:スポーツ界のレオナルド・ダ・ヴィンチね

M:5回転について考えるようなものだ。
彼は4回転半だけれど、大して変わりはない。
今では3回転と1/3回転でも上手く行けば4回転ジャンプを跳んだことになる。なんだかんだで回転を誤魔化すことは出来るからね。

でも彼は違う。
だから僕達は彼がこの驚異的なエレメントを着氷出来ることを願っている。そして彼には出来ると僕は確信している。

C:試合で成功したことはないの?

M:試合で披露したことは一度もない。

C:練習では?

M:練習では挑戦している。
彼は一度も成功したことがないと言っているけれど、実際には練習では何度か降りたことがあるという噂もある。
でも彼にとって重要なのは試合で決めることだ。
史上初めてこのエレメントを最高させた人になることだ。
ある意味、ユヅルは子供の頃から既にこのエレメントについて考えていた。2アクセルを習得し、1回転加えて3回転に
ずっと彼が頭に描いていた夢なんだ。
だから僕達は・・・彼がこの夢を実現出来ることを願っている。そして彼が自分の望む形で現役を引退するまで、応援している。

C:勿論です。かつて頭に思い描いたことを成功させるのですね。


そしてこちらは毎回マッシミリアーノさんが出演しているポッドキャストGiochi di Gloriaから
出演する4人のコメンテーター/ジャーナリストがもうすぐ開幕される東京オリンピックの見どころや展望について議論を展開する番組です。
エレナさんが羽生君に関連する部分を切り取って編集してくれました。

元動画>>

出演
エンリコ・スパーダ(E)
マッシミリアーノ・アンべージ(M)他

E:羽生は最終ランナーに相応しいと思う?

M:僕の意見では、最終ランナーに羽生を選ぶことは、多くの既成概念を打ち破る非常に意義深いことだと思う。
だから断然「イエス」だ

第一に、夏季オリンピックと冬季オリンピックを繋ぐ架け橋になる。
しかも冬季オリンピックは約6か月後だ。
今回は例外的にこうなったが、このようなことはもう2度と起こらない。
だからここにも意味がある。

第二に、彼は最強なだけでなく、この地球上で最も祝福されているアスリートだ。
皆が模範としている人物だ。
どのように苦難と闘い、常に立ち上がるのか
日本の観念を体現している
津波の後で、地震の後で、災難の後で、彼は常に立ち上がり、前より強くなって戻ってきた。

震災の象徴として羽生より相応しい人間が他にいるだろうか?

彼は日本の復興のためにあらゆる観点から貢献した人物だ。
シニアに上がったばかりの少年の頃から称賛されるチャンピオンとなった現在も。

確かにまだ現役の選手だ。
間違いなく、彼は五輪3連覇を果たして歴史を塗り替えるという目標を持って北京に向かうだろう。

しかも、彼はロックスターのような存在なのだ。
だから、誰にとってもポジティブなメッセージの化身のような彼のような人物が自国にいたら、当然世界に自慢すべきだろう。

比較の対象として大物を挙げるよ。
異存のある人がいるかもしれないけれど
アトランタ五輪のモハメッド・アリだ。
彼はほとんど人智を超えた存在だった。
スポーツだけでなく、スポーツ以外で彼が行ったあらゆる事によって。

羽生は・・・自分のスポーツをどのような変革させたか、ということにおいて、伝達するメッセージにおいて、人間としての在り方において、マホメッド・アリからそれほど遠くない。
もし最終ランナーが彼なら、重要なメッセージを発信することが出来ると僕は思う。

そして、彼ではないと僕は確信している。
何故なら日本にも様々な派閥、様々な思惑があるからだ。

冬季五輪と夏季五輪を混合すべきではないという意見もあるが、忘れないで欲しいのはフィギュアスケートの歴史は夏のオリンピックから始まったということだ。それも1大会ではなく2大会だ。
つまり、羽生は最終ランナーに相応しいかと訊かれたら、僕は相応しいどころか、考えられる最高の選択だと答える。

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時間があまりないので取り敢えず前半だけ訳しました。
後半では他のゲストからの質問に答えて、羽生君の出身地である仙台のことや、先シーズンの2つのプログラムについても触れています。時間が出来たらその内訳すかもしれません。

 

Published by Nymphea

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち