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Neveitaliaより「羽生結弦はデニス・テンとハビエル・フェルナンデスの射程範囲か?」

2015年の四大陸選手権直後にNeveitaliaに掲載された男子シングル展望の記事です。
記事を書いているのはイタリア・ユーロスポーツのマッシミリアーノ・アンベージさん。
四大陸はテン君が圧勝でしたが、マッシミリアーノさんの「ハニューは無敵」論は1ミリも揺るがなかったようです。

GPF2014_1214

(2015年2月17日)

原文>>

バルセロナGPFの後、羽生結弦に対抗できる者は誰もいないように思われたが、デニス・テンが制した四大陸選手権の後、ひょっとしたら状況は変わるかもしれない。

競技は主役選手達のフィジカルコンディションによって左右されるので今の段階で明言出来ないし、ベストコンディションのハビエル・フェルナンデスが危険なダークホースになり得ることも忘れてはならない。

しかしながら、テンがソウルで歴代3位となる高得点で自己ベストを更新したにも拘らず、結局のところ、彼が命運を握っているとは思われない。カザフスタン代表は彼の現時点の能力でかき集められる最高得点を獲得したが、適切なフィジカルコンディションにある羽生のポテンシャルは彼を遥かに上回っているようだ。

勿論、テンが2つのプログラムを完璧にこなせば、演技構成点が更に上がり、ひょっとしたら幾つかのエレメントでGOEをあと数点上乗せ出来るかもしれない可能性は除外出来ないが、292/293点を超えることは難しいし、この得点ですら世界タイトル獲得には不十分な可能性がある。

今季のこれまでの試合を振り返ってみると、フェルナンデスを含め、演技構成点の差はごく僅かなのが分かる。しかしながら、テンと違って羽生はまだノーミスの演技に成功していない。同じことがフェルナンデスのフリープログラムにも言える。

PCS ショートプログラム (今季最高の演技)

44.75 – TEN (4CC)

44.42 – HANYU (中国杯)

44.15 – FERNANDEZ (ロシア杯)

 PCS フリープリグラム (今季最高の演技)

91.78 – HANYU (GPF)

91.40 – TEN (4CC)

89.14 – FERNANDEZ (欧州選手権)

技術点もテンと羽生はあまり差がないが、フェルナンデスは大きく差をつけられている

TES ショートプログラム (今季最高の演技)

52.86 – TEN (4CC)

51.11 – HANYU (GPF)

49.77 – FERNANDEZ (ロシア杯)

 TES フリープリグラム (今季最高の演技)

103.30 – HANYU (GPF)

100.45 – TEN (4CC)

89.14 – FERNANDEZ (欧州選手権)

試合は間違いなく技術点の戦いになる。羽生は特にフリーの技術点でテンに大きなマージンがある。実際、GPファイナルでは、羽生は彼にとっては難度を下げたフリープログラムで楽々優勝して見せた。スピンとステップがレベル4と仮定した羽生の基礎点は90.62、対するテンは86.29だ。ルッツの代わりに2本目の4Tを入れたより野心的なプランなら、彼の基礎点は95.35と言う銀河点に達する。ちなみにフェルナンデスの基礎点は90点である。

ショートプログラムの点差は僅かだが、この場合も羽生(TES基礎点44.36あるいは3Aと4Tの順序を変えた場合には 44.51)がテン (43.51) とフェルナンデス(43.25)を上回っている。

これら全てを考察すると、仮に羽生に小さなミスがあっても、テンとフェルナンデスには手が届かないという結論に達する。もし、全ての選手が常識を覆す神演技をして、羽生が大きなミスを連発した場合には、現在のライバル達にも彼を追い抜くある程度の可能性がある。

いずれにしても上海ワールド開催時点での今季最高得点はデニス・テン (289.46)、2位が僅かな1点と少しの点差で羽生結弦 (288.16)、 3位がライバル達に大きく水を開けられたハビエル・フェルナンデス (265.01)である。

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☆つまり、こういうことですね

-テン君が4CCで神演技をしようと今季最高得点を更新しようと、マッシミリアーノさん的には大本命は羽生結弦。

-テン君にはあまり伸びしろがない、羽生君にはまだまだ伸びしろがある。

-他の選手が優勝するには、羽生君の大自爆が大前提、その上で常識を覆す神演技が必要。

 

Published by Nymphea

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち