Neveitaliaより「羽生結弦:とてもがっかりしている。戻って4回転ジャンプの練習を続ける」

2013-2014シーズンGPシリーズのエリック・ボンパール杯男子フリー後の上位3選手のプレカン記事です。
とても長いインタビューで読み応えがあります。今読むと面白いですね。

(2013年11月16日)

原文>>

エリック・ボンパール杯男子シングルの試合後、メダリスト達による長いプレカンが行われた。
ここで語られたパトリック・チャン、羽生結弦、ジェーソン・ブラウンの生の声をご紹介しよう。

パトリック・チャンに質問:あなたは自分のシーズンベストを上回る途方もない高得点を獲得しましたね。今の気持ちは?

チャン:素晴らしい挑戦でした。ショートプログラムは過去にいい演技をしていますが、フリーの自己ベストはずっと更新出来ずにいました。例えば、ニースでは最高のショートプログラムを滑り切ることが出来ましたが、フリーは完璧ではありませんでした。僕は練習では出来ているのに、試合ではずっと出来ないでいたクリーンなフリーを滑ることを目標に定めていました。
僕はナーバスでイライラしていて不安でした。
クワド2本と3アクセルが入ったプログラムを準備するのは大変なことですが、僕が学んだ秘訣はエレメンツとエレメンツの間で一息つくことです。エレメンツからエレメンツまでを急いではダメです。ですから、プログラムを通して呼吸するよう努めました。

あなたが音楽に合わせて自在に滑るスキルは驚異的です。今まで見たことがありません。

チャン:おそらく僕にピアノを習わせてくれた母に感謝しなければなりませんね。
僕には音楽の才能はあまりないと思いますが、これは、明確な理由から今シーズン、再び使用しようと決めた曲で、僕はこの曲のリズム、タイミング、必要な間、音楽のフレーズをよく理解しています。この曲が大好きで何度も何度も聴きましたし、思い出のある曲です。まさにこのシーズンにこの曲に戻ったのは、僕にぴったりな曲だと思うからです。音楽と完璧に融合し、より簡単にプログラムを最後まで滑り切ることが出来ます。早いテンポでもリズムに乗ることが出来ます。
どのスケーターにも、自分に完璧にハマる曲というのがありますが、僕は自分の曲を見つけることが出来てとても幸運です。

これほど完璧な演技をした後、通常スケーターは更に進歩しなければならないと発言しますが、あなたはどうですか?

 チャン:自分の滑りにはとても満足していますし、正直、これ以上は出来なかったと思います。
通常、僕は自分に対してとても批判的なんですが、時には心安らかになることも必要ですし、今がその時だと思います。
このような2つのいい演技を今後の大会、グランプリファイナル、ナショナル、オリンピックでも繰り返したいです。
全てが、僕が世界選手権で初優勝したシーズンを彷彿させます。僕は進化し続けなければなりませんが、それはよりハードに練習することや、技術難度を上げるということではありません。レベル4の予定がレベル3になってしまった最後のスピンではまだ向上の余地がありますが、それ以外については自分自身にとても満足しています。

昨日は『静』を感じると言っていましたが、今日はどうですか?

チャン:今日は自由自在な感覚でした。滑っている瞬間瞬間をコントロール出来ていると感じていました。結局のところ、これこそが、僕が競技し続ける理由だと思います。メダルやお金のためではなく、リンクに降りて、無敵だと感じるためなのです。過去には、このアドレナリンが原因でミスを犯しました。身体が重かったり、疲れていたりしたわけではありませんが、どこか慎重になって、転ばないようにすることに集中し過ぎていたところはあります。

オリンピックでは勝てると思いますか?

チャン:このような得点をオリンピックで出すのは至難の業です。
ここではライバルは8人だけですし、既に何度も出場した大会です。
今回、オリンピックに出場するのは2度目ですし、多くの選手達と対戦します。別の試合で雰囲気も異なるでしょうから、どうなるか分かりません。素晴らしい挑戦で、僕の目標は昨日と今日のような演技をすることです。

あなたは今ではもうベテラン選手ですが、最初の頃のグランプリシリーズを覚えていますか?若い選手達にアドバイスはありますか?

チャン:今のジェーソンのようだったと思います。彼はいい感じで成長していますし、才能溢れる選手です。彼にはスケートアメリカに比べると格段に進化したのが分かると言いたいと思っていました。このように、僕はどのシーズンでも試合の度に前の試合に比べて次の試合では更に進歩できるよう模索しながら立ち向かっています。彼の結果は僕も嬉しいです。国際レベルで競技することは簡単なことではありませんので、シニアの表彰台に初めて上ったジェーソンにおめでとうと言いたいです。

あなたの次の目標は?

チャン:当然オリンピックです。オリンピックでも昨日と今日の最高の演技が出来るように練習を続けます。グランプリファイナルでは何が起こるか予想出来ません。僕にとっては挑戦です。日本は僕のホームから非常に遠い。一方、高橋大輔は母国で滑るアドバンテージがあります。僕の期待値はかなり高いです。日本では既に競技していますし、ファイナルで優勝したこともある。だから日本に行って、今日のように攻めるだけです。

あなたが他のスケーターに比べて際立っているのは、洗練された動きです。これは純粋に才能なのか、それとも特別な方法で習得したものですか?

チャン:僕達は皆、才能ある選手です。そうでなければここにはいないでしょうし、ここまで辿りつくことは出来なかったでしょう。いいえ、才能だけではありません。その裏にある多大な練習によって培われたのものです。ケティーとは他のスケーターが誰も行っていない練習に取り組んでいます。別に特別なことではなく、その作業の大部分が僕の持つ才能を進化させるために、リンク外で行われます。膨大な時間と多大な経験をつぎ込んだ非常にハードな練習で、このことが役にたっています。

ジェーソン・ブラウンに質問:今シーズンはシニア初参戦でこれはシニア初のメダルですね。

ブラウン:最も傑出したスケーター二人と表彰台に上れて本当に感激しています。夢が現実になりました。本当に興奮しています。2つ目のトリプルアクセルは失敗しましたが、何とか踏みとどまってリカバリーできたことに満足しています。

ジェーソンに質問:あなたのプログラムはおそらく最も美しい『ダンス』です。どうやって音楽を選び、どのように曲を構成したのですか?

音楽を選んだのは僕の振付師です。僕のコーチはかなりショックを受けましたが、これが振付師の狙いでした。
氷上で最初に滑った時、僕はこの音楽にうまく乗れるかどうか確信がありませんでしたが、プログラムの振付けを始めるとすぐに僕はこの音楽に夢中になりました。
この曲は芸術的・精神的に僕の限界を数段階も押し上げてくれました。この曲が大好きです。

羽生結弦に質問:プログラムの冒頭で幾つかのエレメンツで失敗しましたが、その後のプログラムは立て直しました。何か起こったんですか?

羽生:4サルコウは跳びに行く時に力み過ぎていました。このエレメンツに集中し過ぎていて、次の4トゥループもうまく行きませんでした。でも幸運にも冷静さを取り戻し、いい演技をすることが出来ました。だからよかったと思います。

さっきチャンが選曲の説明をしましたが、あなたも過去に一度『ロミオとジュリエット』をやっています。何故この音楽を再び選んだのですか?

羽生:ストーリーは同じですが、形も音楽も違います。なので感覚は違います。

チャンとあなたの違いは何だと思いますか?

羽生:今日の試合に関していえば4サルコウと4トゥループです。それから経験の差です。もっともっと練習し、進化し続けなければなりません。

昨日のショートは素晴らしい出来でしたし、いずれにしても2位です。なのに今日のあなたの顔には別の感情が現れています。今の気持ちは?

羽生:今はすごくがっかりしています。スケートカナダの時に少し似ています。今回、4サルコウを決めることが出来ず、がっかりしています。ホームリンクに戻って鍵になるこの2つのエレメンツ、2本の4回転ジャンプの練習を続けます。

団体戦に関してはまだあまり分かっていませんが、どう思いますか?出場すると思いますか?それとも他の選手が選出されると思いますか?

チャン:団体戦は興味深い試合になると思います。僕は勿論出場します。ショート、フリー両方を滑るか、どちらか片方だけかはまだ分かりません。これは僕と僕のコーチ、そして連盟で決めることです。人生最高のプログラムを個人戦ではなく団体戦で滑ってしまう可能性があるから団体戦を先にやるのは良くないという意見もあるようですが、僕は幸運にも出場できる選手にとっては素晴らしいチャンスになると思っています。リンクを出ながら「もう一回滑りたい」と思ったことがこれまでに何度あったことか。ここではそれが可能です。ロシアの観客の前で滑り、氷の感触を試すことが出来るのです。今日僕に起こったことが、ちょっとそんな感じです・・・パリでは過去に何度も滑ったことがあるんです。

羽生:現在、日本には強いスケーターが大勢いますので、まずソチの個人戦出場選手に選出されなければなりません。これが僕の主要な目標です。もし選出されたら、是非日本チームのために戦いたいです。

ブラウン:誰にとっても、もう一つの五輪メダルを獲得できる絶好のチャンスです。オリンピックを開始する素晴らしい方法ですし、偉大なことだと思います。

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 ☆ 『パトリック無敵』を印象付けた大会でしたが、イタリアフォーラムのスピッチーネさんはこの試合の後
「ソチはユヅがもらった!チャンはピークを持ってくるのが早過ぎた」と確信し、この大会の結果をむしろ喜んだそうです。すごい先見の明ですね・・・素晴らしい!:applause:

それにしてもこの大会、パトリックがショート、フリー共に神演技で圧勝+歴代最高得点のおそらくパトリック史上最高の試合だったと思うのですが、Neveitaliaではショート、フリー共に写真もタイトルも何故か羽生君。

ショートのプレカン記事はこちら>>

ちなみに記事を書いているのはマッシミリアーノさんではなく、エレオノーラ・デレディタさんと言う女性記者です。

そして、いつものことながら写真のチョイスが素晴らしい!しかも、わざわざ美しいモノクロ写真に加工するこだわりよう。Neveitaliaが選ぶ羽生君の写真にはいつも気合いと愛情が感じられます。

参考までにロステレコム杯プレカン記事で使われた町田君とコフトゥン選手の写真と比べるとその差は明らか。

如何にも『テキトー』に選んだ感がぬぐえない・・・
なぜこの写真???もっといい写真は幾らでもあっただろうに・・・
コフトゥン選手の写真のチョイスはもはや嫌がらせじゃないかと疑うレベル・・・

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