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Neveitaliaポッドキャスト「『羽生結弦』思考をフォーカスする(その1)」

イタリア・ユーロスポーツ実況マッシミリアーノ・アンベージさんのポッドキャスト『Tutti contro Ambesi』(みんなアンベージに反論)はスケートだけでなくスキーやボブスレー等、ウィンタースポーツ全般について解説する番組だったのですが、マッシミリアーノさん自身とNEVEITALIAフェイスブックの多数のユーザーからの熱烈な要望を受け、フィギュアスケートだけの独立したポッドキャスト『Tutti con Ambesi』(みんなアンベージの味方)が配信されることになりました!(ちなみにイタリアではアルペンスキーやボブスレーの方がフィギュアスケートよりメジャーなスポーツ)

第1回の主役は当然、羽生君!

出来る限り逐次翻訳していますが、何しろ凄まじいスーパーマジンガントークなので 抜けているところがあるかもしれません。

それにしても尋常でない長さなので、数回に分けて翻訳していくことにしました。

podcastFS1

視聴はこちら>>

上述リンクの視聴ページにある内容紹介

フィギュアスケート専門のポッドキャスト『Tutti Con Ambesi』第1回では、惑星ハニュー、本田真凛と樋口新葉のライバル関係、アデリーナ・ソトニコワの競技復帰、グランプリシリーズ第1戦予想についてお話します。

<ポッドキャスト翻訳>

司会:最初の話題は羽生のシーズン初戦の途方もない演技、本当に素晴らしかった。
この天才がどこまで行くのか、一体どんな銀河点に達することが出来るのか、マックスと一緒に見て行こう。

さあマックス、まずは羽生から始めよう。
この天才について語ってくれる?

M:余りにも話すことが多過ぎて(笑)・・・正直、彼だけを特集する回が必要だ。

というのも競技中、僕達が氷上で見る彼は、彼が持っているもののほんの10パーセントに過ぎない。

この選手のメンタリティーは今から2018年のオリンピックまでの間にフィギュアスケート界に革命を起せるほどのものなのだ。

おそらくオリンピック後も(彼の影響による)革命は続くだろう。勿論、モチベーションが必要だけれど、彼のような人間にとってモチベーションを見つけることは難しいことではない。

シーズン初戦は衝撃的だった。
羽生がシーズンのこの時期にこれほど調子がいいことは、これまで一度もなかった。

真面目な話、彼の気性を考えると、今シーズンはとんでもない快挙を達成するような気がする。
何しろ、昨シーズン起こった様々な障害は、彼に相当のフラストレーションを与えたからね。

夏の間、僕は羽生という人物をより深く理解するために、複数の日本人コーチから話を聞いた。
特に昨シーズンの10月から始まった様々な身体的問題について掘り下げた。

結果、非常に興味深い彼の人物像が見えてきた。

本質的に彼が一番悔しかったのは世界選手権で銀メダルに終わったことではない。
彼にとっての敗北は試合で負けることではないんだ。

彼はその気質から昨シーズン、当初自分が思い描いていたプログラムを試合で実行出来なかったことが許せなかった。

だから昨シーズンは、数々の勝利を収めたにも関わらず-だって本来ならほぼ松葉杖の半病人の状態でグランプリファイナル圧勝、国別では驚異的な演技で銀河点を叩き出し、全日本も圧勝、つまり全然平凡じゃない成績だ-彼の頭の中ではあのシーズンは未完のまま終わった。

何故なら彼は昨シーズン、自分が決めたプログラム、つまりショートプログラムでは4Tを後半に入れ、フリープログラムでは4回転が3本入ったプログラムを滑らなければならないと思っていたからだ。

もし彼が独りで練習していたら、指導者であるブライアン・オーサーがいなかったら、怪我や身体的問題に関係なく、当初プランしていたプログラムを独断で滑っていたかもしれない。何故なら彼にとってはこれこそが一番重要なことだったからだ。

ここでエフゲニー・プルシェンコに登場してもらおう。

注意深い人は皆気が付いていることだけれど、プルシェンコが会見を開くと、毎回自動的に羽生の話になる。ジャーナリストが質問しなくても、完全に彼自身の意志で必ず羽生の話を始めるのだ。
しかも彼の羽生に関する見解は他の専門家の見方とは少し違っている。

先週、プルシェンコは羽生の既に安定している3つのクワドと将来的な4本目のクワドについて話した。
3本のクワドとは、トゥループ、サルコウ、ループ、そして今後やってくる4本目のクワドはルッツだ。

どうしてプルシェンコはこのような話をするのか。
その理由のひとつとして、プルシェンコは羽生を自身の分身のように感じているのかもしれない。

若い頃のプルシェンコは高難度ジャンプを実験する選手だった。
でも宿命のライバルであるアレクセイ・ヤグディンがいなくなった後、周りのライバル達(勿論、能力のあるスケーター達だが、プルシェンコには到底及ばない選手達だ)を見渡して、腰を下ろしてしまった。
ある時期から高難度ジャンプを試すのも止めた。
彼は2011年から2013年にかけては練習で4ループや4ルッツに挑戦していたし、4サルコウは問題なく着氷していたからね。
試合にも出場しなくなった。

勿論、幾つかの世界選手権には出場したし、個人的な別の理由も色々あったと思うけれど、当時のライバル達に対して力の差があまりにも圧倒的だったので、彼は腰を下ろした。そしておそらく、彼はこのことを未だに悔いているのではないだろうか。

だからこそ今、年齢や満身創痍にもかかわらず、複数のクワドを跳んで羽生と試合で対戦してみたいのではないだろうか。

勿論、無理だろう。身体的理由で彼には無理だ・・・だって33歳のプルシェンコが羽生と同じジャンプ構成に成功したら・・・それこそ火星人だろう。

でもおそらくプルチェンコは羽生という人間を誰よりも理解しているんだと思う。

そしてプルシェンコによれば、2018年の五輪で羽生はフリープログラムで間違いなく3種類の4回転ジャンプ、もしかしたら4種類の4回転ジャンプを入れることが出来る。

だからプルシェンコはこう言う。

「僕は2018年のオリンピックに出て、何としても五輪5度出場を果たしたい。でも競争力のある選手になるには、4トゥループと3アクセルの他に少なくとももう1種類、可能なら2種類のクワドが必要だ」

僕はエフゲニーには無理だと思う。不可能だろう。
でも彼は羽生結弦の意図を読み取った一人に違いない。
羽生は2018年には3種類のクワドを入れたいとは一言も言っていない。

でも彼が目指す先にこの目標があることは明らかだ。

To be Continued…

(その2) (その3) (その4) (その5)

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☆ 今日はとりあえずここまで。
これでざっと4分の1ぐらい(羽生君部分のみの)です。

夏の間に羽生君を知るためにコーチ達の話を聞いたって、合宿とかで日本人コーチを見かけるたびに、捕まえて羽生君のことを質問攻めしていたんでしょうか???
それとも日本まで行ってしまったとか・・・

イタリア人がみんなバカンスを満喫している間、ひたすら「ユヅル・ハニュー」リサーチをしていたって・・・すごい情熱です・・・

Published by Nymphea

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち