Neveitaliaより「樋口新葉、ロシア軍団に挑戦状を叩き付ける」

Neveitaliaに掲載された樋口新葉ちゃんの記事です。

記事を書いているのはイタリア・ユーロスポーツのマッシミリーノ・アンベージさんです。

新葉ちゃんは個人的に女子では今一番注目している選手なので、遠く離れたイタリアでもマッシミリアーノさんが早くも注目しているようで嬉しいです。

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 (2015年4月5日)

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来シーズンの主要なライバルが誰なのか情報が待たれるところだが、日本の樋口新葉はジュニアで無敵の選手になるために、あらゆるカードを出すつもりのようだ。

来シーズンからジュニアグランプリシリーズに参戦する国内における長年のライバル、本田真凛と青木佑奈に刺激され、強力なロシア軍団を打ち負かす決意をした東京出身の14歳は、ハードルを更に上げる。

樋口はマンボのリズムに振付けした新しいショートプログラムを披露した。

今後変更があるかもしれないが、現時点では全てのジャンプを後半に入れた新しいジャンプ構成に挑戦するようだ。

いずれにしても唯一の不安要素は、来シーズンのショートプログラムの必須要素で、あまり得意ではないステップからの3フリップだが、3ルッツ/3トゥループのコンビネーションとダブルアクセルには何の問題はない。

将来有望な日本選手の目標は、全てのジャンプを後半に跳ぶことに慣れているエフゲニア・メドベデワと未来のライバル、ポリーナ・ツルスカヤと同じ戦略を取ることである。

フリープログラムでは更に野心的なプランが見える。

かなり以前から2ダブルアクセル、8トリプルを跳んでいる全日本ジュニアチャンピョンは、冒頭の3Lz-3Tを後半に移動し、3Lz-3Loをレパートリーに加えるつもりである。

要するに、これまでの構成との1番の相違点は、3T(基礎点4.1)を3Lo(基礎点5.1)に変更することである。

また12月末に開催される全日本から、樋口は以前から練習している3アクセルを入れることも検討している。

こうなると現実的なロシアのライバルは誰なのか検証する必要がある。

今のところ情報はまだ何も出ていないが、エフゲニア・メドベデワとセラフィマ・サハノヴィッチが間違いなくライバルになるだろうが、少なくともグランプリシリーズはシニアに参戦する可能性もある。

一方、「シーズンベスト」のおかげでグランプリシリーズの少なくとも1戦にはアサインされるだろうマリア・ソツコワと、長年師事したイリーナ・ゴンチヤレンコの元を離れ、最近エレーナ・ブアノワ門下に移籍したアレクサンドラ・ポロクロワの状況は定かではない。

当然、自国ロシアで世界ジュニア女王のエフゲニア・メドベデワを破ったエテリ・トゥトベリーゼ門下の13歳、ポリーナ・ツルスカヤは強力なライバルになるだろう。

いずれにしても、シニアにトゥクタミシェワ、ソトニコワ、リプニツカヤ、ポゴリラヤ、ラジオノワと言った強豪がひしめき合い、「予備軍」としてレオノワ、ゴスヴィアニ、アルテミエワも控えるロシアのスケート連盟にとって最善の戦略を練るのは容易なことではない。

2014-2015シーズンはもはや過去のものである。2016年7月からシニアへの参戦資格がある樋口新葉は、ジュニアGPFとジュニア世界選手権で銅メダルを獲得した。

樋口が明言している目標は、5年続いているジュニアGPFとジュニア世界選手権におけるロシアの連勝にストップをかけることである。ロシア選手以外でジュニアGPFとジュニア世界選手権を制した最後の選手は、2009-2010年に両タイトルを獲得した日本の村上佳菜子である。

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu