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OA Sportより「グランプリ2019:イタリアの野心」

グランプリシリーズ2019がいよいよ今週末に開幕します。

ファイナルはイタリアのトリノですから、イタリアの選手達に対する期待が高まります。
ペア、男子、アイスダンスのイタリア選手の展望記事、男子のリッツォ君のところで羽生君の名前が出てきたのでその部分を訳します。

原文>>

グランプリ2019:イタリアの野心。リッツォ、ギニャール/ファッブリ、デッラ・モニカ/グアリーゼがファイナルを目指す

ファブリツィオ・テスタ(2019年10月14日)

小さな宝石、マッテオ・リッツォは難しい、同時に魅力的な2戦に手持ちのカードで挑む。

特に、フランカ・ビアンコーニに師事するフィアンマ・アッズーレ所属のスケーターは、スケートカナダ規格外の羽生結弦とリンクを共有する名誉を味わうことになる。そして2人目の日本人である田中刑事やラトビアのデニス・ヴァシリエフスなどの手強いライバル達と対戦する。

中国杯では再び田中、そして観客から非常に愛されている韓国のジュンファン・チャ、そして何よりも開催国のエース、ジン・ボーヤンと対戦する。

ジン・ボーヤンとは今シーズン、既に2度対戦しており、ロンバルディア杯で彼に次ぐ順位、上海トロフィーでは彼を上回った。

 

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☆スケカナではマッテオが2位の最有力候補だと思います。
中国杯はポテンシャルではボーヤンですが、彼の場合、元々PCSがあまり伸びない分、得点源の4回転ジャンプでミスがあると得点が大暴落するので読めません。
ヴィンセントとジュンファンはコントロールパネルの裁量次第(試合によってコントロールパネルの基準が違うこと自体、大問題なんですけど)。

2位+1位か2位なら確実、2位+3位なら他の選手のポイント次第です。
ダニエル・グラッスルは既にジュニアGPFの出場を決めています。
マッテオも自国のファイナルに行けるといいですね。

しかし、イタリアのメディアだというのに、自国の選手について「羽生結弦を始めとするライバル達と対戦する」とは書かないところに記者の方の羽生君に対する途方もないリスペクトを感じます。

  • 羽生結弦→別格、同じリンクに立てることが名誉
  • 他の選手達→ファイナル出場のために頑張って打ち負かして

という感じでしょうかw

何かというと「羽生超えなるか」「打倒羽生へ」なんて書く一部の日本のメディアとは大違いです(最近、あまり聞かなくなってきましたが)。

イタリアで「カロリーナ超え」とか「打倒カロリーナ」などという報道は見たことも聞いたこともありません(まあイタリアには今のところカロリーナを超えた人も、超えられそうな人も存在しないわけなんですけど)。

カロリーナが跳んでいなかった3ルッツ/3トゥループを跳ぶジュニアの選手はいますが、だからと言ってカロリーナを超えたとは絶対に言われません。

10代前半から既に才能において突出していたというカロリーナは、その崇高なスケーティングと芸術性、教本通りの質の高いジャンプ、イタリア女子史上初の世界タイトルと五輪銅メダルといった選手としての資質や戦歴も勿論ですが、長年イタリアにおけるフィギュアスケートの人気を支え、イタリアのスケートファンやスケーターを目指す子供達に夢と希望を与え続けてきた功績、フィギュアスケート史に残した痕跡といった彼女の存在、彼女の歴史そのものが唯一無比なのです。

ルールや傾向の異なる時代の選手とプログラムの構成や得点、個々の大会の成績を単純比較して、簡単に「~超え」と煽るのはナンセンスです。ファンの感情を無駄に逆撫するかもしれませんし、若手選手にとっては重圧になるだけでしょう。

マッシミリアーノさんは昨シーズンの世界選手権後、イタリア女子シングルの展望についてのインタビューの中で、ジュニアの有望選手についてそれぞれの長所を説明し、高く評価しながらも、「だからと言って、我々は第2のコストナーを夢見てはならない。僕は正直、カロリーナ・コストナーのような選手はもう二度と(イタリアには)現れないと思う」と言っていました。

日本には世界のメディアがG.O.A.T.、500年に一人の逸材、フィギュアスケートの神と称えるスケーターがいるのです。

他の選手と比較する必要なんてないでしょう。

 

Published by Nymphea

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち