OA Sportより「羽生結弦の何度目か分からない成功。早稲田大学卒業」

イタリアのスポーツメディア、OA Sportも羽生君の卒業を祝福する記事を書いてくれています!

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ファブリツィオ・テスタ(2020年11月9日)

おめでとう、Dr.羽生結弦!

フィギュアスケート史上最も偉大な選手が、2013年に始まり、五輪二連覇(2014年ソチ大会、2018年平昌大会)、グランプリファイナル四連覇(2013、2014、2015、2016年)、2度の世界チャンピオン(2014,2017年)、四大陸選手権優勝(2020年)と言った数々の偉業に彩られた長き歩みを終え、9月に名門大学、東京にある早稲田大学の人間科学学部を卒業した。

卒業のニュースは11月8日に現地メディアによって報道された。

8月に放送された日本のテレビ番組「24時間テレビ」の中で仙台の青年によって明かされたように、ロックダウン期間中に完成させた卒業論文で、エイリアンは、主にフィギュアスケートに活用するためのキャプチャーモーション技術の未来に向けた研究を行った。

最高のチャンピオンに相応しく、日出る国のチャンピオンには先見の明があり、感染予防を優先して単独の国内大会に規模が縮小された新シーズンのグランプリ大会への出場を真っ先に辞退していた。

何故なら、既に何度も書いたように、この競技のモニュメントであるということは、勇気があり、何より責任があることを意味しているのだ。

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☆記者のファブリツィオ・テスタさんは、ご自身のツイッターでも個人的に祝福しています。

おめでとう、Dr.ユヅル・ハニュー! フィギュアスケート史上最も偉大なスケーターが早稲田医学を卒業した#YuzuruHanyu

 

ちなみにスケアメについて「誰のためにもならない国際大会でやってはいけない採点の見本」とボロクソに酷評していた記者さんと同じ人です😅

Dr. Yuzuru Hanyuと称号がDr.なのは、イタリアでは大学を卒業した学位取得者は全員Dottore、女性ならDottoressa(英訳するとどちらもDoctor)と呼ばれるからです。
イタリアにおける大卒者の数は日本に比べて断然少ないですから、大卒イタリア人の学位に対する誇りは半端なく、うっかりSignor(Mr)を頭につけて呼ぶと「Dottoreだ」と訂正されてしまうこともw

卒業というと、日本の場合、卒業式の後に謝恩会があって、女子の場合は卒業式は袴、謝恩会はカクテルドレスか振袖、という具合に「お色直し」をしますから、卒業前、式では何を着ようかな?髪型は?メイクは?謝恩会は振袖と洋装どっちにしよう?なんてウキウキしていたことが懐かしく思い出されます。

今年はパンデミックのせいで、卒業式も入学式も縮小または中止され、学生達にとって重要な晴れ舞台が失われてしまって可哀そうでした。

イタリアの大学の場合、卒論が担当教授に受理され、教授陣の前で卒論発表を行った時点で卒業ですので、学生によって卒業時期はまちまちです。
従って、日本の卒業式のような式典はなく、卒業した学生が各自で卒業パーティーを開いてお祝いします。
卒業パーティーは、友人や家族とパブやピッツェリアで祝ったり、レストランやホテル、人によってはお城やヴィラを貸し切りにして親戚、友人、知人を招いて盛大なパーティーを開いたりと、その学生の趣向や、とりわけ親の財力によって様々です。

今年は新型コロナが広がり始めた2月中旬から「卒業パーティーは自粛するように」という要請が出ました。
しかし、コロナに対する恐怖心が薄かった若い学生達はお構いなくパーティーを開き、勿論、このためだけではありませんが、その後ロンバルディア州などで感染者が爆発的に増加し、「学生の無責任な行動のせいで」と非難の的になりました。
そして全国的なロックダウンが実施された3月13日から現在に至るまで、卒業パーティーは禁止されています。

卒業パーティーが開けなかった卒業生も気の毒ですが、大変だったのは医学部の学生です。
人材も機器も圧倒的に足りず、医療崩壊を起こしたイタリアでは、人材不足を賄うために医学生の卒業試験を免除し、医師資格試験も省略し、猫の手も借りたい状態だった医療現場に送り込みました。
卒業の歓びを噛みしめ、祝う間もなく、いきなりコロナ前線に投入・・・
これではまるで学徒出陣です😭・・・

中にはこれまで医師資格試験に落ち続けていたのが、緊急事態で思いがけず医師免許を与えられ、喜んだ人もいたようですが・・・
背に腹は代えられぬ非常事態だったとは言え、医者になるべきではない人にまで医師免許を与えてしまった可能性が😨・・・

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu