四大陸選手権前、2月4日に放送された(フィギュアスケートには関係のない)番組でマッシミリアーノさんが羽生君について語っている部分をエレナさんがまとめてくれました。
前半はユーロスポーツチャンネルで放送された「Poligono 360」
後半はFBライブ配信「Puppo&Ambesi live」より
貴重な映像を切り取って編集してくれたエレナさんに感謝です!
Grazie Elena per tuo prezioso lavoro e impegno!!!♥
出演
ダリオ・プッポ(ユロスポ解説者)(D)
マッシミリアーノ・アンベージ(冬季競技アナリスト、ユロスポ解説者(M)
ユロスポチャンネルの番組「Poligono 360」より
D:番組の最後にアンべージの有名なフレーズ「惑星ハニュー。住人は一人、彼だ」が日本語に訳され、フィギュアスケートと羽生結弦について語っているマニュアルに掲載されたことを紹介したい。
M:いわゆるフィギュアスケート用語集だね。
☆これのことです↓
It is a pleasure to see that the phrase “Welcome to Planet Hanyu, Population One: Him” has become commonplace worldwide.
Everything is ready for the Four Continents Championships, only missing victory in the rich notice-board of #YuzuruHanyu #4CC2020 #4CC
Stay Tuned pic.twitter.com/K7wmWEeaa9
— Massimiliano Ambesi (@max_ambesi) February 3, 2020
M:言っておくけれど、羽生は今週のアスリートになるよ
何故なら今週、韓国で行われる四大陸選手権に出場するからだ。
彼は同じく韓国で開催されたオリンピックで金メダルを勝ち取ったプログラムを再演する。
多くの人が待ち望んでいる大会だ。
だって彼は史上最高の選手だから
君達に何度も語っているように、技術的万能が芸術的卓越と合体する。
彼が何をやってのけるか見てみよう。
ジュニアとシニア全冠達成を成し遂げた史上初の男子選手になるために必要な最後のタイトルが四大陸大会選手権だ。
だから僕達のソーシャルグループでもここ数日、彼の動向に注目が集まっている。
ライブ配信「Puppo&Ambesi live」より
D:君は羽生について話したいんだよね?
M:ここ数日間における注目の話題だからね
この週末、土曜日から日曜日にかけて、羽生は四大陸世界選手権に出場する
彼のロイヤルコレクションに足りない唯一の金メダルだ
何もないところから新しいプログラムを披露する(笑)
彼は12月末の全日本選手権まで使っていたプログラムを変更し、この大会から世界選手権まで別のプログラムで勝負する。
これはかなり異例なことだ。
プログラムが合わなくて1つ変更ということはあっても、シーズン途中で2つとも変更というのは見たことがない。
確かに彼は過去のプログラムを再使用する。2018年のオリンピックで金メダルを獲得したプログラムを新ルールに合わせて手直した。
皆がこの選択に驚愕したけれど、事実を言えば、この決断には意味があるのだ。
彼は今シーズン、彼と深い関わりのある過去のチャンピオン達が使用していた曲で滑っていた。
何故なら彼にとって憧れであり、アイコン的な存在だったからだ。
フリーではプルシェンコのプログラム曲を使っていた。
プルシェンコはオリンピックを始め、多くのタイトルを獲得したチャンピオンだ。
ショートではアメリカの個性派スケーター、ジョニー・ウィアーの代表曲を使っていた。
でも彼の曲ではなかった。
彼は役を演じていた。
見事に演じていたけれど、彼の音楽ではなかったし、彼のフィギュアスケートではなかった。サッカー用語を使うなら、彼のゲームシステムではなかった。
そして2019年が終わり、新しい年が始まった。
これらのプログラムはトリノで滑ったことに価値があった。
何故なら、プルシェンコはあの曲で五輪で勝ったからだ。
そして、ジョニー・ウィアーもあの曲を2006年のオリンピックで滑った。
そしてトリノの大会が終わり、全てが終わると・・・正確にはトリノと、その後の全日本が終わり、一年が終わると、彼は自分の音楽だと感じる曲、彼が自分のフィギュアスケートを最も表現出来る音楽と共に再出発した。
D:トリノとはグランプリファイナルのことだよね?
M:そうだ
オリンピックもトリノのオリンピックのことだ。
そしてこの変更は、12月の結果を受けて落ち込んでいた彼に再び滑る歓びを与えたのではないかと思う。
12月の結果といっても何も最下位だったわけじゃない。
全日本では2位で、もしジャッジが違っていたら、おそらく彼が勝っていただろう。
でも今ここでこのような議論をするのは無意味だ。
この週末、バイアスロンやスノーボードなどの多くの冬季競技の試合はない。
だから、フィギュアスケートと羽生の演技が週末の目玉になるだろう。
彼は僕達を唖然させることに慣れているから、何を見せてくれるのか期待しよう。
僕の唯一の懸念は時差ボケによる問題だ。
彼は今日、カナダからソウルに到着した
これほど大きな時差に短時間で順応するのは常に困難なことだ。
特に戻る場合。
僕の場合、西に移動するより、東に移動する方が時差ボケがキツイ。
勿論、人によって個人差があるけれど。
いずれにしても、通常、西から東に移動する場合、時差に順応するのがより大変だ。
(視聴者からの質問)
D:ボーヤン・ジンのフリーの予定構成(4Lz, 4S, 4A-1Eu3S,4T-2T, 3A, 3Lz-3T)についてどう思いますかという質問だ
M:間違いなく記載ミスだろう。
試合プロトコルと呼ばれるフリーの予定構成表によれば、ジン・ボーヤンは4A-1Eu3Sのコンビネーションジャンプに挑戦することになっている。
4Aは前人未到のエレメントで誰も試合で挑戦したことすらない。
事実を言えば、試合で跳ぼうとした選手はいるけれど、完成には程遠い出来だった。
そのジャンプ+オイラー/3サルコウ。
実際にボーヤン・ジンが意図しているのは3アクセル/オイラー/3サルコウだ。
でもこのようなミスは初めてではない。
羽生のフリーのスピンの一つも記載ミスじゃないかと思う。
構成表によれば、これまでのフライングシットスピンではなく、フライングキャメルスピンが予定されいる。
確かに基礎点は小数点アップするけれど、実際に見るまで僕は信じない。
選手から伝えられた構成がプロトコルに間違って印字されたことはこれまでもあった。
でもジン・ボーヤンが4Aというのはあり得ない。
というのも、彼の3アクセルの跳び方を見ると、もう1回転増やせるとは思えないからだ。
彼のような選手からは4アクセルのイメージは湧かない。
中国の選手なら、ハン・ヤンの方が4アクセルに近づける可能性がある。ジャンプへのアプローチとメンタルを変えなければならないけれど。
ハン・ヤンは素晴らしい3アクセルを持っている。
ハイスピードから跳ぶ飛距離のあるジャンプだ。
だから、もう一回転増やすことを試みることは出来るだろう。無論、もの凄く難しいことだけれど。
ジン・ボーヤンはあり得ない。
だから間違いなく、記載ミスだ。
誰でもミスはある。
選手も、僕達解説者も、そして関係スタッフも
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☆前半のユーロスポーツの方
番組の最後に表示されたこれを見て笑いました
ユーロスポーツ今後の放送予定
2020年2月7日(金曜日)
フリースタイルスキー
スキージャンプ
2020年2月8日(土曜日)
フリースタイルスキー
アルペンスキー男子回転
アルペンスキー女子滑降
アルペンスキー男子回転
クロスカントリー
スキージャンプ
フィギュアスケートのフの字もない😅・・・
この番組自体は主にアルペンスキーとバイアスロンの総括番組だったようです(いずれにしてもフィギュアスケートに関係ない😂)
他競技の番組で、他の出演者の困惑にお構いなく唐突に「ウチのユヅル」自慢を始めるのは、マッシミリアーノの得意技ですが、雪の競技で長年マッシミリアーノの相方を務めるプッポさんはその辺りをよく心得ているようですね。
「マックス、番組の最後に日本で発売された例の本の話を振ってあげるから、そこからユヅルの話に繋げればいいよ」
なんて放送前に打ち合わせしてそうです。
マッシミリアーノさんの強引な羽生君の話題ぶち込みは日常茶飯事ですし、ファンとしては非常にありがたく受け止めていましたが、これってよく考えたら例えば今日のプロ野球のハイライトを解説する番組でメインキャスターが唐突にロジャー・フェデラーについて熱く語り出すようなものですよね?
普通は出来ないです。
何時でも何処でもユヅルハニューについて語らずにはいられない海よりの深いユヅル愛。