イタリア解説Rai Sport版「2019埼玉世界選手権~羽生結弦FS」

マンマ解説でお馴染みのRai Sportチャンネルから
羽生結弦選手のフリーの演技の実況解説です

Elena Cさんが高画質動画を上げて下さいました!
Grazie Elena!💛

実況:アリアンナ・セコンディーニ(A)
解説:ファブリツィオ・ペドラッツィーニ(F)

A:二度のオリンピックチャンピオン
羽生結弦
この素晴らしいフリープログラムを私達にプレゼントしようとしています。
今シーズンは彼の2人のアイドルにインスパイアされた並外れたプログラムを滑ります。
ジョニー・ウィアーに捧げるショート「OTONAL」
そしてエドウィン・マートン作曲のプルシェンコが使用した曲「ORIGIN」

A:さあ緊張が高まります
彼のウィニー・ザ・プーに挨拶しています。

F:4ループ

F:4サルコウ
着氷を見直さなければならない

F:3ループ

F:4トゥループ

F:4トゥループ、シークエンスで3アクセル
4本目の4回転ジャンプだ

F:3フリップ/3トゥループ

F:3アクセル/eu/3サルコウ

A:何という眼光!
何という気迫!
何という数のウィニー・ザ・プー!
何という羽生結弦!

プルシェンコに捧げられたこのプログラムは
プルシェンコが偉大なバレエダンサーに捧げた「ニジンスキーに捧ぐ」の曲です

F:観客は熱狂している
涙を流している

A:思い出して下さい
羽生結弦は大逆転のスペシャリストです。
2014年の世界選手権ではまさにここ、埼玉で3位から1位に、ヘルシンキでは5位から1位に追い上げました。
ですから

F:ここでも同じ歴史が繰り返されるかもしれない。
3位からの逆転
途方もないプログラムを滑った。

A:今何が起こっているか見て下さい
本当に驚異的なスケーターです

F:ネイサン・チェンはリンクの反対側で見ていたと思う。

A:Unbelievable!信じられない

F:ブライアン・オーサーがこう言っている
僕には彼の気持ちが分かるよ

A:でもこれが彼なのです
母国の観客の前で200%出し切らないなんてことはあり得ません。
何という意志の強さでしょう。
彼が二大会連続オリンピックチャンピオンなのは偶然ではありません、そうでしょう?

F:絶対違うだろうね

A:観客を見て下さい

F:僕達の周りで涙を流している観客を皆さんに見せてあげたい

F:4ループ
驚異的な軽やかさだ
さっきジャンプの回転速度について話したけれど、彼の空中での回転速度は衝撃的だ

こんなプログラムをやってのける時、彼は悪い奴になる(笑)

A:今日の眼差しを見たでしょう

F:自分は出来ると確信している目だ

表現の鮮烈さは驚異的だ
何という表現力

振付のあらゆる観念を超えている
もはや彼に振付はない
彼自身が振付なのだ
彼はその瞬間を演じているんだ

A:彼自身が振付をしているのよ

F:彼自身が振付なんだ

A:本当にそうね

F:彼が振付を変換し、彼が振付を創造して演出し、彼が振付を生きている

A:彼が氷上で振付を生きるのよ
並外れています

F:技術的には何も言うことはない
全てを披露し、全てを実施する選手だからだ

F:この眼差しを見てよ
一瞬たりとも蔑ろにしない。

この4トゥループ/3アクセルを降りた時のブライアン・オーサーのリアクションを見て

A:このフリーには注意しなければなりません。

F:メラヴィリオーゾ(奇跡のような素晴らしさ)・・・

A:私達は言葉を無くしてしまっていて・・・
彼の得点を待っています

F:僕達はただ待たなければならない
僕は既にこの後に滑らなければならないネイサン・チェンのことを考えている。
ユヅルに対して13点のリードがあるけれど
でも皆さん

A:でも、こんなプログラムを滑られたら

F:このプログラムだ

彼のこの眼光をもう一度見てよ
彼はほとんど日本の神と見なされている

A:驚異的です
首位はヴィンセント・ジョウで281.16点です
フリーの世界最高得点は宇野昌磨の197.36点です。

さあ皆さん、落ち着いて準備して下さい。
得点が出ます

206.10点
技術点110.26、演技構成点96.84点(笑)
皆さん、世界最高得点です!
トータルも世界最高得点です!
300.97点です!

これまでの世界最高得点は297.12点でした。
当然、羽生結弦による2018年ヘルシンキ大会の記録です
羽生は自分自身を超えました。

私は得点を読むことが出来ません。
信じられなくて!

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まさかこの直後、ネイサンがこの記録を上回るとは!😨
この演技の後、あの空気の中で全てのジャンプを着氷させたネイサンのメンタルの成長ぶりにびっくり!
五輪で崩れたことがよほど悔しかったんでしょうね。

でもゾクゾクする凄まじい戦いでした!
トップ2人は完全に2人だけで別の試合をしていました。
銀メダルは悔しいけれど、清々しい本当に素晴らしい大会でした。

ORIGINは来季も持ち越してくれるのかな?
トリノで見たいな~
ネイサンに燃料投下された羽生君が来シーズン、どんなことをやってのけるのか楽しみです!
でも足首を大切に!

あっ、でもまだ国別があるんですね・・・
個人的には無理をせず、足をケアして欲しいと思うけれど、彼が出たいのなら応援するまでです。
でもファンや連盟への義務感とか責任感のために無理はしないで欲しい・・・

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu