前回の続き
現地観戦組の感想です。
生観戦記の最後を飾るのはディディさんです(ものすごく長いです・・・)
ディディさんのコメント:
チャオ、みんな!
いつものように私が最後のようね。
まだ雲の中にいるわ、この1週間、動画や画像のダウンロードに明け暮れていた。
私はまだバルセロナにいる。
まだ地に足がついていない状態よ!
バルセロナで私達が体験したこと、私達のホログラムが描いたフィギュアスケートの記憶に残る歴史の1ページと定義されたこの出来事をどこから書き始めたらいいのかしら!!!
それだけじゃないわ!ハビとショミーノ(小さなショーマという意味)との表彰台もファンタスティコだった。言葉では言い表せない唯一無比の体験。
確かなことは私の心に永遠に残ると言うことよ!
ここ数か月間、この試合を見るために詳細まで綿密に準備してきたけれど、万事がこれ以上ないほどうまく行ったと言わなくちゃならないわね。
これ程感動的で途方もない初生観戦は考えられないわ。
色々なことが次々に起こったわね。
出発出来ないんじゃないかと私達を不安にさせたあの呪われたストライキと、状況の最新情報を更新するためにやり取りした600通ものショートメッセージ!
トランクの準備と重量のチェック。まるでカーポ・ノルドに3週間出発するような荷物の量で、それを8~10キロ以内に何とか収めたわ。一番、幸運だった人は15キロだわね。
残念だったのは、バルセロナは18度の陽気でアレーナも寒くなかったことよ!
私は水曜日の深夜1時に到着したわ。
翌日、数か月越しにようやくフォーラムのみんなに会えたことは本当にファンタスティコだった!
超効率的な即興プラン、みんなで買い物をして、試合も観光も全てスケジュールに組み込めるように計画を練って、ユヅへのプレゼントのパッケージを準備して、雑誌やDVDを一緒に見て、実際、興奮と幸福でほとんど眠れない5日間だった。本当に話が尽きなかった!
私達の隣人はきっと私達のことを忘れないでしょうね・・・
ようやくアレーナの第一印象について話すわね!
ワオオオオ!
私はオープニングから見たけれど、カラフルなライトに溢れていて超現実的な雰囲気だった。
私達の席は戦略的でファンタスティコだった。
みんなで徹夜で去年の動画を分析して、予め見やすい席を特定しておいた甲斐があったわ。
チケット発売時にはその席をゲットできたし!
そして男子シングルの時がやってきた。
私達は日本とスペインの国旗を取り出して大騒ぎする準備が出来ていた。
私達の席の傍にいた日本人の婦人達と知り合いになったわ。
彼女達は私達がイタリアフォーラムの頭のイカれたユヅリーテ患者で、ユヅファンだけれど、他の全ての日本人選手も応援していると知ってすごく喜んでくれて、私達を抱擁してくれた。
本当に気品のある愛すべき人達で、私達のことをすごく褒めてくれた。
もうひとつの素晴らしい感動だった。
でも、エキシビション中、彼女達はとても礼儀正しかったのに、私達は応援に熱中するあまり叫んだり、立ち上がったりしていたから、きっと彼女達の視界を妨げることもあったわね。
この場を借りてお詫びします。ごめんなさい。
SPのショーマのK&Cをビデオカメラで撮影することに集中していたら、不意にユヅが前を通り過ぎるのが見えたの。助けてええええ!!!
もう何も分からなくなっていた。彼の番を待つ間、興奮し過ぎていて、ユヅがショーマの後だということを忘れていた!!!
(ユヅの演技は)途方もない感覚だった。
みぞおちに痛烈なパンチを食らった感じ。
氷上における彼の存在感は目がくらむようなパワーがあった。彼以外の全て、誰もが霞んでしまった。
彼には見る者を引き込む力とエネルギーがある。一瞬たりとも彼から目を離すことは出来ない。
すごく集中していて、あなたの中に浸透するあの眼差しと言ったら!
みんなも言っているように3メートル先に彼を見ることは完全に非現実的なことだった。
だけどずっと前から彼を知っているような気がした。
彼のニュアンス、途方もない親近感を覚えた。
動画で見ていた通りだった。まるで天上人、本当に美青年だった!!!
ショパンについてはみんなが私の言いたいことを全ていってくれたわ。
壮麗だった。全文同意よ!
その繊細さ、完全に音楽に溶け込んでいた。そして全ての動きが優美に映ったわ。文字通り氷上を飛翔していた!
演技の後、会場は地鳴りしていた。とてつもない感動、そして得点・・・・ワオオオオオ!!!
土曜日の午前中、私達は公式練習を見たわ。
ここではもっと長い時間、彼を存分に堪能することが出来た。
ショートはあっという間に終わってしまったから!!
集中して練習しているよりソフトなひと時の彼を見るのは本当に素晴らしい体験だった。
私達が大好きな黒の練習着、伝説のプー、そしてパパ・ブライアン・・・
当然のことだけれど、ずっと写真と動画を撮り続けていた!!
ビデオカメラで撮影しながらスピッチーネにユヅの写真を撮るよう頼んだわ。
そのせいで彼女はまさにその瞬間、コウロギ(ボーヤン選手)が私達の目の前で決めた4ルッツを見逃したのよ!まさにギリシャ悲劇ね!
でもコウロギなんてどうでもいいじゃない!!!
コスモ(私がいつもフォーラム翻訳を掲載して頂いている『羽生結弦選手 応援ブログ~kosumo70』のブログ主様です!)と会えてどれほど嬉しかったか!!!
私達に彼女のブログのこと、日本のファンがどれほど私達を応援してくれているかを教えてくれた。
そしてプレゼントの交換・・・素晴らしい人だったわ。
彼女に会えて本当に幸せだった!!
コスモと私達のコメントを読んでくれる愛情溢れる日本のファンに心から感謝します。
Nymphea、通訳をしてくれてありがとう!!!
そしてついにフリーの時がやってきた。
私は訳が分からなくなっていて、興奮と不安で汗をかきっ放しだった。
6分間練習の時から、阿修羅モードになっていることがすぐに分かったわ。
近くで見る衣装は素敵だった。
氷上ではディテールが映えていた。
もう呼吸が出来なかった。
アレーナに漲る雰囲気とエネルギーに鳥肌が立った。
SEIMEIは清らかな芸術の賛歌だった。画面越しに見るよりずっと全てのディテールとニュアンスが際立つ巨大な泡のようだった。
彼に目が釘付けになって一瞬たりとも目をそらすことは不可能だった。常にあなたを圧倒するエネルギー、そのあまりの目力であなたをトランス状態にする眼差し、音楽の全ての音を際立たせる動作、顔の表情、私達の方に向かってきたステップシークエンス・・・OK、私は死んだわ!!!!!
演技終了時と得点が出た時の狂乱と言ったら・・・そうよね、生観戦だと最後まで何点ぐらい出るか想像が出来ないもの。アレーナは発狂していた。観客は総立ちで叫びながら手を叩き、足を踏み鳴らしていた、全員ユニゾンで!!
私は手に持ったビデオカメラをオンにしたままコウロギのように飛び跳ねていた・・・今回、撮影はうまく行かなかったけれど、きっと私達全員が体験した感動は捉えていたと思うわ。
K&Cのユヅの感動、彼の歓び・・・本当に言葉がないわ・・・
インタビューの彼のジョークは面白かったわ。そしていつも彼の謙虚さが際立っている。
何と言ったらいいのか、忘れられない体験だった!!!
アレーナを出るまでにすごく時間がかかったわ。あまりにも鮮烈な体験に私達はみんな放心状態だったから!
日曜日はエキシビションだった。
お祭りのような雰囲気の中で陽気で楽しい場面の連続だった。
レクイエム、皆を圧倒する恍惚。強過ぎる感動!!!
私達の真下、手を伸ばせば届きそうなほど近くにユヅがいた豪勢なフィナーレ。
彼がダンスやスライディングで弾けている間、私達は気絶して伸びてしまっていたわ!!
私は全てをビデオカメラに収めていた。
でも家に帰って確認してみたら・・・何も撮れていなかったことに気が付いたの!!!きっと熱狂するあまり、知らないうちに何か触ってしまったのね。
さようなら・・・動画・・・
スピッチーネ、勿論彼はわざとあの位置に立ってくれたのよ。
私達への彼からの特別なプレゼントだわ!
彼の輝くような笑顔、無邪気で幸せそうな様子、おどけた動作、瞳の輝き、命への賛歌。
そしてファン達に感謝し続けていた。
本当に「I have no words 」、驚異的な体験だった。
ユヅ、これら全ての感動、あなたの夢のようなプログラム、歴代最高記録を本当にありがとう!
そんなあなたでいてくれてありがとう!
これからも決して変わらないでね。
阿修羅、天使または悪魔・・・あなたは本当に特別な人、そして唯一無比の選手よ!
当然のことだけれど、私達は既に次のマルセイユGPFに行く気満々よ。
それからユヅ、私達が2018年のイタリアでの世界選手権であなたを待っていることを忘れないで。
私達をからかわないでね!!!
私と一緒にこの素晴らしい経験を分かち合ってくれた全ての人に、そして日本のファンの皆さんに心から感謝します。
みんな本当に素敵な人達だった!
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☆ディディさんはチャーリーズエンジェルのようなスマートでカッコいい女性でした。
姉御肌で面倒見がよく、みんなの頼もしいお姉さん的存在でした。
仕事上慣れているということで、宿泊先の予約からチケット発売の情報収集まで数か月前から私達をサポートしてくれて、最終日には彼女が見つけて手配してくれたお洒落で美味しいスペイン料理のレストランで全員揃って素敵な夜を満喫することが出来ました!
私も生観戦は初めてだったのですが、今回、全てがスムーズに運んだのは有能なディディさんの企画能力のおかげです。
夜中の2時過ぎに羽生君宛てのプレゼントに同封する手紙の翻訳(しかも凄い長文!最初、私が書いた日本語をお手本に自力で書くつもりだったようですが、あまりの難しさに挫折して私が代筆したものをそのまま入れていました)を頼まれたりもしたけれど、すごく楽しい4日間だった。
本当にありがとう、ディディ!
マルセイユもよろしく!
Grazie Diddi!
Contiamo su di Te anche per Marsiglia!