彼のような選手は彼以前、存在したことはなかったし、今後、こんな選手が再び現れるかどうか分からない
By アンジェロ・ドルフィーニ
男子フリーのその他の選手の実況解説から羽生結弦選手に言及している部分を抜粋してみました
実況:マッシミリアーノ・アンベージ(M)
解説:アンジェロ・ドルフィーニ(A)
ネイサン・チェン選手の演技後、アンジェロさんが羽生君に言及
A:2度転倒があってのTES110は恐ろしい得点だ
本番中のプログラムの運営能力は並外れているし、ネイサン・チェンがつぎ込んだ勇気に敬意を表したい
彼は羽生を超えられる数字は持っていないけれど、このプログラムで順位を上げることは出来るかもしれない。彼が到達した技術点は平凡な点ではない
M:でもアンジェロ、羽生は何をやった?
A:羽生はフィギュアスケート年代史に刻まれる演技をした
歴史上に現れた最も偉大なスケーター、それが全てだ
彼のような選手は彼以前、存在したことはなかったし、今後、こんな選手が再び現れるかどうか分からない・・・何故なら
M:彼が何を行っているかでなく、どんな風に行っているかが重要なんだ
A:その通り、その通りだよ
ネイサン・チェンがやったことはただセンセーショナルだったけれど、羽生のクオリティは・・・ネイサン・チェンは2度転倒したけれど、羽生は何をミスしなかったし、まるで冗談のように簡単に実施した。衝撃的だ
3アクセルの質、傑作選に入る後半の4サルコウ/3トゥループ
彼が滑るようには誰も滑らない・・・無比だ
彼がこんな風に演技をしたら、誰も彼に敵わない
僕達は本当にあらゆる時代を超えた偉大な演技に立ち会っている
もしかしたら戦歴にはそれが全て反映されないかもしれないし、才能にもかかわらず、勝利を保証出来ないかもしれない・・
それでも・・・彼はただただ誰も到達し得ない唯一無比の選手だ
☆ネイサン選手も絶賛しつつ、途中からサラッと羽生君の話にすり替えてしまうイタリア解説。まだまだ言い足りないことがいっぱいあったんですね
ハビエル・フェルナンデス選手の得点表示後
M:わずかな差でジン・ボーヤンの下だ
つまり表彰台をアジア人が独占した
日本は2014年に自国開催のさいたま世界選手権で羽生結弦と町田のワンツーフィニッシュを既に飾っているが、今回の方がワンツーフィニッシュとしては価値がある
ジン・ボーヤンは1年後の大会で再び表彰台を確保した
ようやく重圧から解き放たれた羽生結弦が勝利を祝っている(笑)
A:そうだね。今後長く記憶されることになるパフォーマンスに命を吹き込んだ
がっかりだったショートがあって321点、
でもフリーはこれまで誰も見たことのないプログラムだった
史上最高のプログラム
M:過去の一流選手達、ヤグディンやプルシェンコの偉業には敬意を表しているけれど、今大会では僕達はこれら全てを超越するものを見た
羽生君のインタ
(マッシミリアーノさんがインタビュアー、アンジェロさんが羽生君のコメントを同時通訳)
A:羽生が何を言うか見てみよう(笑)
質問:羽生結弦、世界選手権優勝おめでとうございます
M:観客は全員彼のものだ
質問:フリーの歴代最高得点を獲得したことについてどう思いますか? 結弦:ショートプログラムがとても悔しかった
これではダメなのでもっともっと練習しなければならない
質問:あなたは現オリンピックチャンピョンですが、来シーズンの平昌オリンピックを見据えてどう考えていますか?
結弦:僕は毎日、ハードな練習を重ねてきましたが、もっともっと練習しなければならないと思っています
M:この点において彼は唯一無比だ
質問:今日のあなたのプログラムは揺るぎがありませんでした
こんな風に滑るためにはどのように準備するんですか?
結弦:音楽をかけて非常にハードな練習をしてきました。
スタッフが皆、アドバイスしてくれました
質問:会場にはあなたを応援するために大勢の日本のファンが来てます
このことについてどう思いますか?
結弦:とても嬉しいですけれど、時には自分が望んでいるようなパフォーマンスをプレゼント出来ないこともあります
でも今ここにいる皆さんが幸せなら、僕もファンに喜んでもらうことが出来て幸せです
司会:ファンに感謝するために何か言うことはありますか?
結弦:分からない・・・何と言ったらいいか分かりません
M:どうして僕達がいつも「惑星ハニューにようこそ、住人は一人、彼だ」と言っているか分かってもらえたかな?
彼は驚異的だ
A:彼だけがこのインタビュアーの質問に答えることが出来る(笑)
M;最後に新世界チャンピオン、羽生結弦の映像を見ながら番組を締めくくろう
彼にとっては2度目の世界タイトル
今日の彼は圧巻だった
既にフィギュアスケート史に刻まれた演技によってフリープログラムの歴代最高得点を更新した
A:本当に年代記に書き記される演技だった
それで・・・この演技の後に彼は何と言ったか?
もっとハードに練習しなければならないと言った(笑)
M:驚異的だよ
なす術がない
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☆四大陸のホプレガが戦闘モード全開だったとすると、ヘルシンキのホプレガはゾーンに入っているというか、何かが降臨していました。
全く重力を感じさせないジャンプとスケーティング
美しいスピン、天界のステップシークエンス
私が羽生君を初めて見たのは2011年の四大陸選手権でしたが、私は現地でこの演技を見ながら彼を最初に見たあのツィゴイネルワイゼンから今日までの羽生結弦の歴史を見ていました・・・
感動という観点から私が個人的に最も一番引き込まれたプログラムは2017年4月1日までは依然としてニースのロミジュリだったのですが、このホプレガはニースの感動を超えました
羽生君
存在してくれてありがとう
スケートに出会ってくれて、そしてずっと続けてくれてありがとう
素晴らしいレガシー(遺産)をありがとう