イタリアフォーラムより「2016オータムクラシック~ディディの考察」

前回の続きです

今回はディディさんのコメント
恐ろしく長いので彼女のコメントだけで1回分になってしまいました!

イタリア羽生結弦フォーラムより

 

「たまに起こることだけれど、今私はとても集中しているの・・・だから私のプログラムの考察を書くわね

SP 『LET’S GO CRAZY

私もプリンスは特に好きではないけれど、Purple RainとLet’s go cazyが入ったアルバム『Purple Rain』は世界的成功を収めた彼のアルバムのひとつね(複数のオスカーに輝いた映画を含む)

プリンスはいつも個性的でエキセントリックで物憂げで、狂気を宿した天才の途方もないエネルギーに漲っていたわ。舞台における彼のパフォーマンスは言うまでもないわね。

多くのファンによれば彼の曲にはゴスペルの要素や驚異的なメタファーが散りばめられている。

ここで歌詞の鍵になっている「エレベーター」は当然、「機械のエレベーター」ではない。
以下はプリンスのファン達が解釈した歌詞のメタファーよ。

歌詞にあるエレベーターには二重の意味があって、(機械のエレベーターという意味の他に)『上階』も隠喩している。

だからこの曲のメッセージは:

向こう(死)に行こうとしている、可能な限りベストな方法(やましい気持ちを持たずに)で到達しよう、上階(天国/神)に到達出来るように、だから死神(地獄)に引きずり降ろされないようにしよう

 

私は可能な限り情報を集めるためにウェブ中を検索してみて、愕然としたわ。プリンスのオフィシャルサイトは存在しないのね!!!

私が思うにプリンス関係で一番クオリティの高いサイトはこれね

このサイト>>

興味があったら覗いてみてね(このサイトから彼を追悼して投稿されていたプリンスの言葉を引用したのよ)

In Memoriam
プリンス・ロジャー・ネルソン
1958年6月7日 – 2016 年4月21

『時には人生が永遠に終わらなければいいと思うことがある。でも素晴らしいことは、決して長くは続かないと皆が言う』

この曲『Let’s go crazy』はある意味でこの彼の言葉を表現していると思うの。

人生の賛歌、憂鬱や人生の暗い時期に引きずられないで、人生を毎日の狂乱として生きよう、明日を楽観的に捉えながら。

何故なら『今』はもう二度と戻ってこないし、我々は忘却してしまうことがほとんどなのだから(私の解釈だけれど・・・私にとっては日常に置き換える方が簡単だから)

この曲の精神性(霊性)についてはあえて触れないわね。これは当然、私達、個人個人の主観が入ることだと思うから(もし私の解釈が間違っていたらプリンスのファンの皆さん、ごめんなさい!)

ユヅの話に戻るけれど、これほど特殊な曲を選んだことはとても勇気ある冒険だと思うわ。

彼自身、全く異なるスタイルを試して、遊んでみたいと言っていたけれど、いつも彼は予想を超えて私達を驚かせてくれると言わなければならないわね。

彼の演じるこのプログラムに私は既に夢中になったしまった。彼がこのプログラムを完全に消化して、完全に自分のものにしたら・・・一体どんなことになるのか想像するだけで恐ろしいわ!!!私はパリ散と同じぐらい、このバージョンの彼を見るのが好きよ。

勿論、パリ散に比べるとあらゆる点でずっとレベルアップしている。エネルギー、素晴らしい振付け、彼独自の動きと音楽を表現するスタイル・・・まるで生きた炎だわ!!!  :fire::fire::fire:

技術面と難度についてはみんなが書き尽くしてくれかたら・・・・触れないでおくわね!!!このショートを生で見られる日が待ちきれない!!!きっと発狂してしまうわね!!!:

2016ACC_SP

SPの衣装

みんな・・・あなた達は文字通り彼を袋叩きにしたようね・・・:uff: :blabla: :uff:

まあ、あなた達だけではないようだけれど・・・

あなた達は決して満足しないのね!!!
フリルやスパンコールやヒラヒラが多過ぎるのはダメ、繋ぎはダメ・・・etc. etc.

でもユヅはやっと今までとは違うスタイルにチャレンジしたのよ。しかも当時のファッションとプリンスのスタイルを完璧に再現して。つまり全く同じよ。

あなた達は私達のアモリーノをトラウマに陥らせたいの???:blabla: :blabla: :blabla:

少数派の私はこの衣装をとても素敵だと思うわ。

ようやくブラウス、ベスト、パンツの組み合わせ。シンプルで(勿論、ユヅにしてはという意味だけど)ヤンチャでサイケディックな模様は彼に凄く似合っている!

それに1984年当時に着想を得たデザインだから、素材と色をプリンスのルックに合わせた大胆な選択だったのよ。確かに動きは見えにくいわね。全身真っ白なユヅを見るのは何だか変な感じだわ。目を慣らす必要があるわね。

でも白いパンツを黒にしたら・・・ごめんなさい、ボーイやエルヴィスどころかホテルの支配人みたいになってしまうわ!(別に支配人やボーイに個人的な恨みがあるわけじゃないけれど)

それに両サイドに黒の模様が入った白いパンツの気まぐれでイカれた感じが失われてしまう。70-80年代には、白は男性のファッションによく使われていた色なのよ。

『サタデー・ナイト・フィーバー』のジョン・トラボルタを覚えている?
他にも例はたくさんあるけれど。

誰がどんな風に着こなすかが重要なのよ!

まあ、白はどちらかというと夏服の色だけれど・・・でも偶然にも今年の秋冬コレクションを見ると、どうやらまた白が戻ってきたようよ。白いソックスは別として。

私はユヅの選択は間違っていないと思うわ。彼はいつも自分の衣装に細心の注意を払っていて、ディテールにまでこだわり、常に演じる音楽の歴史や背景に着想を得ている(SEIMEIの衣装を思い出して・・・OK、あれはスペクタクルな衣装だったけれど、スタイルは見惑いようがないわ)。それに彼は個性的な衣装を好むから。

勿論、私も1度でいいから黒のレザーパンツにアグレッシブな黒のシャツに乱れ髪の彼を見てみたいけれど:stralol:客観的に見て、ユヅにはありきたりの衣装よりずっと似合っていると思う!

この点に関しても彼は個性的で比類がないのよ。彼のホログラムのパーソナリティーが反映されているわね。

それに・・・ごめんなさいね、男子スケーターの衣装全般について話してみる?(涙)

アモリーノ・ユヅ、クリニックにいる私のお友達のあなたの衣装についての戯言に耳を傾けてはダメよ。
理由?だって彼女達はただの入院患者なんだから!!!

見て、批判を浴びた衣装よ。パンツのバックの柄以外そっくりじゃない?

プリンスの動画>>

 

FP 『HOPE & LEGACY

ショートとは全くの別の物語ね!

私も練習で初めて見た時、鳥肌が立ったわ(私が思うに黒い練習着のせいだと思う:stralol:・・・冗談だけど)

みんなと違って、私は久石の音楽を知らなかったわ(いいえ、それは嘘ね。私は宮崎駿の映画は幾つも見ているから)。でも私は普段クラシック音楽をあまり聴かないから。

でも最初の音が鳴った瞬間からすぐに虜になってしまった。そして昼も夜も私のBGMになってしまったのよ。本当に素敵な曲!

力強く複雑なプログラムで、音楽が分かり易く盛り上がる部分がないから、一層難しいプログラムになっているわね。

実際には、強いフレーズはあるけれど、要素の実施でそれを際立たせたり、生かしたりするのが難しいタイプの曲ね。

いつものように、ユヅはこのようなジャンルの曲で滑る客観的な難しさを全く感じさせないことに成功して私を卒倒させたわ!

全てが完璧に計算され尽くしている。究極の繊細さ、軽やかさ、音楽に心から同調し、旋律を少しも中断させることなく、全てをこれほど簡単に、ナチュラルに、自然発生的に行っているように見せてしまう天性の才能・・・魔法の杖を持つ完璧なオーケストラ指揮者ね。

この曲は何度も何度も繰り返し聴いたから、全ての音符を覚えてしまったわ・・・そして音の振動がダイレクトに私のお腹で響くのよ。

演技するユヅを見ているのは、まるで微風に揺れる木の葉を見ているようだったわ・・・軽やかで鮮烈で何度も通過し、旋回し、流動する・・・途切れることのない風のリズムに合わせて・・・風と木の葉がある限り・・・

このプログラムを滑る度にプレゼントしてくれる新しい感動

確かに彼が抑え気味に見えたという感想には同感だわ。でもここ数カ月間、彼が過ごした状況を考えれば当然のことよ。それにプログラムをまだ消化し切れてないシーズン前半戦では彼にとって通常運転よ。:ohmmm:

だから、ウェブに散在する初戦で既に記録更新を期待していた、というような記事やコメントは全くピント外れだわ。

全く世の中には頭に深刻な問題を抱えている人がいるようね!!!

ユヅが別の惑星から来たホログラムであることは全く疑う余地がないけれど、幸運なことにまだ人間で、喘息の問題があるということを思い出してもらいたいわ(忘れている人がいるのなら)

ユーリとアニメなら分かるけれど、現実の世界に戻ってきてね、Please:blabla: :blabla: :blabla:

2016ACC_FS2

FPの衣装

全て通常運転ね。 :ihihih: 悲愴にそっくりだわ!

私はもう少し軽快な衣装を予想していたわ。いつも通りとても彼に似合っているけれど、私には白色の部分がいまいちピンと来ないわ・・・ヒラヒラは別として。

でもスケートカナダでは私はきっとトランス状態になっているでしょうから、きっと気にもならないと思うけれど

でもユヅが自然の美しさと平和を表現したいと言っていた事、そしてプログラムのタイトルがHope& legacy(希望と遺産)だということを考慮して、彼が選んだ色の意味を調べてみたの

 

:緑色はバランス、慈悲、調和を表す。自然界に関するあらゆることへの愛を表現し、自然の法則と伝統の尊重への正しいアプローチを促す。

 

:調和とバランス、そして平静の象徴。青色は感情領域のバランスを整え、リラックスさせる効果がある。またある意味で感受性を刺激するので、個人を外部の攻撃に対して傷つきやすくする。青色には心臓の鼓動と血圧を平常に戻して身体をリラックスさせ、不安感を遠ざける力がある。

 

青/インディゴ(藍色):光スペクトルがアズールと紫の中間であるこの色は、高い精神性(霊性)と内面の覚醒を象徴する。第6のチャクラと結合して我々の感覚に働きかけ、メランコリーや軽度の鬱の場合には気分を高める効果がある。インディゴの色は 強いリラックス効果と瞑想を助ける効果もある

 

:白色は全色の光スペクトルを含み、黒と対極にある色。実際に人生のスタートを示す境界を象徴している。白色は未来への希望と、身近な人や世界全般への信頼を表している。

純潔、気高い感情、変化の願望を表し、天国と永遠性の象徴でもある。

 

もっと簡単な説明が良ければ

白は雲、純潔、真の愛の象徴
青は空、水
緑は自然、希望

結論はあなた達が出してね。あるいはユヅに訊いてみる?:ihihih: 

Nymphea、ごめんなさ~~~~~い!!!!!!
分かっているわ・・・ちょっとやり過ぎよね!!!翻訳しなくちゃならないあなたはきっと卒倒しているわね・・・:shy: 

いつも通り、画像担当に徹しようと思ったけれど・・・無理だった:ihihih: 

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LET’S GO CRAZYはリズムや曲の感じから軽い曲だと思っていたので、歌詞にこんなメタファーが込められていたなんてびっくりです!

こちらのサイトに歌詞の和訳が紹介されていました

ちなみにディディさんはこれだけリサーチしてこの長文を書き上げるのに5時間かかったとか!
ディディさんは姉御肌というか面倒見が良く、試合のチケット発売情報から宿泊場所、大会開催場地の交通機関や観光情報に至るまで迅速かつ驚異的な情報収集能力で私達をあらゆる方面からサポートしてくれる頼もしいお姉さんのような存在です。
彼女自身、イタリア中を飛び回る有能なキャリアウーマンでかなり忙しい人なんですけど

だからディディ、長文過ぎて翻訳が大変なんて全然気にしないでね!(確かにかなり大変だったし、正直プリンスの解説とか需要あるのかな・・・省略しちゃおうかな・・・とちょっと思ったけど:ihihih:

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Cara Diddi
Non ti preoccupare!
E’ vero che quando l’ho visto, sono rimasta cosiBIgBb e per un attimo ho pensato di fare finta di non averlo visto!
:ihihih:
( 5 pagine piene in Word senza spazi!!) 

Ma rispetto a tutti quelli aiuti ed i sostegni che ci dai sia per Marsiglia che per Helsinki (anche per Barcellona l’anno scorso), tradurre questo NON E’ NIENTE, anzi’ per me e’ stato un piacere di presentare quasta tua piccola tesi da antologia ai fans Giapponesi!:embrace:

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気になるバスクリンCMへの反応ですが・・・
CMとメーキング映像が公開された際にFBグループに寄せられたコメントは

「頭しか見えないわね・・・」

「でも確かに『入浴シーン』ね・・・
やられたわ・・・
バスクリンは狡猾だったわね」

「ユヅもね」

「実質、何も見えないじゃない!!!
意地悪!!!」

「それにしてももう少し品のいい、お洒落な服を選べなかったの?」

「何だか80年代のコメディアンみたいなファッションね・・・」

「ユヅは綺麗な男の子なのに、キシリトールといい日本のCMはどうしてこんな悪趣味な恰好ばかりさせるの?
彼の美貌が生かせていなくて残念

でも西川は素晴らしかったわ!
パジャマ姿のユヅは世の中にこんなに可愛いものが存在するのかと言うほど可愛かった!!!」

「ユヅの服は全てananのスタイリストに選んでもらうべき」

という感じで西川ほど好評ではないようです。

ちなみにファッションに関して言うと、イタリア人は柄や装飾より素材とラインにこだわり、派手な柄や色のものより、どちらかというとシックな色調、シンプルなデザインの、仕立てと素材の良い服を好む傾向がありますので、原色のスーツとかイタリア人のファッションセンスからすると完全にNGです・・・

私は・・・一時代前の演歌歌手みたいだと思いました・・・
色はきき湯の色だから仕方がないとして、デザインとかもうちょっと何とかならなかったのか・・・

YuzuSaveclinic2

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Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu