イタリア解説EuroSport版「2019埼玉世界選手権~紀平梨花SP」

紀平梨花ちゃんのショートの実況解説から
印象的な部分を抜粋します

実況:マッシミリアーノ・アンベージ(M)
解説:アンジェロ・ドルフィーニ(A)(テクニカルスペシャリスト)

M:次は今大会の本命と見なされている選手の登場だ
紀平梨花

グランプリファイナルの勝者、四大陸選手権の勝者
今シーズン、常にフリーでの驚異的な追い上げによって優勝してきた。

もしショートもいい演技なら、一体どうなってしまうのか?
僕達全員の質問だ。
僕達にその答えを返すために彼女はここにいる。

事実を言えば、今シーズン既に素晴らしいショートプログラムを滑ったことがある。
グランプリファイナルだ
82.51点に達した。

現時点では皆が追う選手だ
技術的に最強だ
そして今大会最も若い選手の一人だ
紀平梨花は7月生まれの16歳だ

A:あああ
シングルアクセル・・・
でもこれが初めてじゃない

3フリップ/3トゥループ
あまり素晴らしい出来ではなかった

3ルッツ
これは素晴らしいクオリティだ

M:これまでの多くの試合と同じパターンと言うべきだね
四大陸選手権でも全日本でもショートでは彼女の必殺技である3アクセルがうまく行かなかった

A:このショートでは3アクセルがほとんど入らない
唯一、成功したのがファイナルで、これが有利に作用した。

M:いずれにしても技術点36.75点を持ち帰れる
ここまでの得点の出方を見ると、彼女に34点以下の演技構成点を与えることは出来ないはずだ。
つまり70点を大幅に超えるはずだ

でも注意して欲しい
フリーの最終グループに入れないリスクがある。
全ては演技構成点次第だ。
34点を大幅に超える得点が必要だ

A:マライア・ベルを確実に超えるためにね

M:マライア・ベルは71.26だった
先ほど画面に映っていたTESはそのままだろう。上下することはないと思う
つまり演技構成点次第だ。
もし34点を大きく超えればザギトワを残して紀平が5位だ
そうでなければ、最終グループに入れない

この3アクセルは彼女の鬼門だが、フリーではずっと簡単に決められている。
いずれにしても他の選手達に扉が開かれたのは明らかだ

坂本との点差は6点だ。
勿論、紀平はフリーで他の選手達よりずっと多くの得点を握っているから、ショート70点でフリーがノーミスなら紀平が勝つだろう。
でもフリーでは何一つミスは許されない

僕はメドヴェデワの演技構成点は相対的に見て尺度がおかしかったと思う。
今日のここで披露された演技を考慮すると

僕は今日の紀平の演技には34点ぐらいの演技構成点が妥当だと思うけれど、紀平とメドヴェデワとの間に2点強もの差を見つけることは出来ない。

A:今日の演技を比較するとね

M:いや、むしろ紀平の方が高い演技構成点に相応しいと思う

A:確かに(笑)
勿論、好みや主観も入ってくるけれど、同じ範囲内、つまり例えば同じ34点台に留まるべきだ。

演技構成点における振付の好みと言った主観によって左右される正当化出来る誤差は小数点レベルに留まるべきだ。

M:ハッ!34点にも届かないよ
A: 低いね・・・
思ったより低い

M:つまり、もしザギトワがかつての輝きを取り戻したら、紀平はショート7位だ
最終グループの1つ前のグループで滑らなければならないことになる。

A:大差を挽回するには不利になる。

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☆梨花ちゃん・・・😭😭😭
またしても鬼門のショートが・・・
でも梨花ちゃんのフリーの破壊力は凄まじいのでNHK杯のような演技が出来れば、ゴボウ抜きで逆転の可能性も

演技構成点については花織ちゃんとさっとんも過小評価だと言っていました。
私は知子ちゃんは36点ぐらい出ると思っていたので、あまりの低さにびっくりしました・・・

マッシミリアーノさんは花織ちゃんの3F-3Tに+5を出さなかったジャッジに理由を問いただしたいと言っていましたw
プロトコルを確認したら一人+3で後は全員+4
3Loは+3と+4がひとりずつで後は全員+5!😮
確かに+3を付けたジャッジは問いただしたいw

 

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu