真っ暗だからこそ見える光がある

昨日、4月17日

JOCの公式ツイッターで羽生君からのメッセージ動画が公開されました!

思いがけない、何て嬉しいサプライズ!😭

彼の人柄と優しさが表れた、思いやりに溢れる、そして真心から発せられていることが伝わってくるメッセージです。

何よりも震災や大怪我と言った終わりの見えない暗闇を何度も体験した彼の言葉だからこれほど深く心に響くのでしょう。

 

1分32秒に及ぶ彼のメッセージは速攻で英語を始めとする各言語の翻訳され、光の速さで世界中のファンの間で共有されました。

多くの人にとって一筋の光となるメッセージだったと思います。

本屋でライターのマルティーナさんもこのメッセージを見て、ご自身のブログに素敵な記事を投稿されていました。

彼女は「ユヅは私達の一日を照らしてくれる太陽の光」と言っています。

Sportlandiaより

決して屈しない

原文>>

マルティーナ・フランマルティーノ著

 

今日は何も投稿するつもりはありませんでした。

ツイッター上で素晴らしい動画を偶然見るまでは・・・

事実を言えば、何かしら私の心を打つツイッター上の全ての動画のリンクを貼っていたら、毎日記事を何本投稿しなければならないか分らないのですが、まあそれは置いておきましょう。

平昌オリンピックまで4カ月を切った2017年11月、羽生結弦はNHK杯公式練習で熱がある状態でリンクに降り、右足首を負傷しました。

 

僅かな練習しか出来ていない状態でオリンピックに臨み、痛み止めを服用して2個目の金メダルを勝ち取りました。

既に彼のレパートリーになっていた4種類中、2種類の4回転ジャンプを断念して。

彼が成し遂げたことは、スポーツ界における最も驚異的な快挙の一つとして歴史に刻まれました。

怪我の後、彼は4ルッツを1年以上封印しました。

世界選手権銀メダルという焼けるような失望を味わうまで、彼は恐怖を伴うこのジャンプを敢えて戻そうとはしませんでした。

怖い?

諦める?

いいえ!
彼はこれらの言葉とは全く相性が良くないのです。

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☆新型コロナによる打撃がとりわけ深刻なイタリアですが、ようやく希望の光が見えてきました。

正確な日程はまだ決定されていませんが、イタリア政府は現在の完全封鎖の状態から段階的にロックダウンを緩め、ウィルスと共存しながら経済活動を再開する第2段階に入る準備があると発表しました。

これによれば、時間差出勤、既定の人数/面積に応じた入場制限、適切な換気と防護具着用、頻繁な消毒などの条件を義務付けた上で、事業→商店→美容院/エステサロン→飲食店→劇場/映画館→ジム/スポーツ施設の順に解禁していくそうです。

このまま感染者/死者数が順調に減少していけば、4月22日から事業(服飾、繊維、自動車関連、配管/配線類、廃棄物処理、土木/建設工事などが含まれます)が再開され、5月4日から商店、完全予約制で美容院とエステ、5月11日からレストランやバールなどの飲食店の営業が再開される予定です(日程についてはあくまでも案ですので、まだ決定ではありません)。

より感染リスクの高い劇場/映画館、ジム/スポーツ施設の再開日程については検討中。

州間、県間の移動規制は当分続きそうですが、これを許可したら、日焼け大好き、海大好きのイタリア人達がリグーリアや南部の海岸リゾートに殺到するのを懸念しているのだと思います。

そろそろ暑くなってきましたから賢明な判断です。

実際、ロンバルディア州封鎖前後、レッドゾーンの住民達が検問をすり抜けて海や山のセカンドハウスに脱出し、案の定、旅先でコロナを発症して大ヒンシュクを買っていました。

まず仕事を再開して経済を救う。

娯楽とバカンスは当分我慢しろということでしょう。

 

メディアというのはいい加減なもので、その変わり身の早さたるや、まるでカメレオンですが、イタリアメディアもそうでした。

最初に武漢から中国全土に感染が広がり、やがて日本の港に停泊したダイヤモンドプリンセス号の船内でクラスタが発生した頃は、対岸の火事という感じで、自国は関係ないこともあり、必要以上に誇張した非常に無責任な過剰報道を繰り返していました。

しかしながら、ミラノ郊外のコドーニョで感染者第1号が見つかり、そこから一気に感染者が増え始め、この未知のウィルスに対する恐怖が観光や外食産業などの自国の経済に深刻な打撃を与えていることに気が付くと、一転して「ただのインフルエンザ」、「怖がらないで出かけよう」「経済を止めないで」と「コロナは怖くない」報道に切り替わりました。

これでコロナを甘く見た人々が政府の外出自粛要請を無視してアペリティフやパーティに出かけまくったのも、その後、ミラノ周辺で感染が爆発した原因の一つだと私は思います。

しかし、新型コロナは「ただのインフルエンザ」などではなかった。

感染者数はあっという間に膨れ上がり、ロンバルディア州の病院が医療崩壊を起こすまでにそう時間はかかりませんでした。

イタリアの医療システムに問題があるという報道を見ましたが、イタリアは先進医療国で、特にロンバルディア州とエミリア・ロマーニャ州はヨーロッパでもトップレベルの最先端設備と優秀な医師が揃った高度医療機関を誇る州です。

しかし、如何にハイレベルな大病院であっても、キャパシティを遥かに超える数の重篤患者が一度に押し寄せたら、なす術がないのです。

こうして、病院がパンクし、致死率は10%を超え、他国メディアに「イタリアは欧州のコロナ震源地」などと報道されるようになると、イタリアメディアは今度は政府の政策を批判し始めました。

しかし、その後、欧州の隣国や北米でも感染が拡大し、誰もが新型コロナのパンデミックが第三次世界大戦に匹敵する世界的危機であることを理解した時、メディアも国民も誰かのせいにするのを止めました。

今、イタリアは団結し、この危機を乗り越えるために国が一つになって闘っているように見えます。

イタリアメディアは、減少する感染者数と死者数、増加する回復者数を伝え、前向きな報道で国民を励ましています。

4月に入ってから、医療関係者や公務員など、感染者と接触するリスクの高い人から抗体テストが実施されており、封鎖以外で感染拡大を阻止する方法が模索されています。

フェラーリ、ブルガリ、フェラガモ、プラダと言ったイタリアンブランドを代表する企業は、寄付や自社工場で医療器具や防護服を製造するなどの支援を率先して行っています。

イタリアはコロナ初期における初動行動を誤ったのかもしれない。

軽はずみな報道をしたメディアも、経済打撃を恐れて封鎖措置がことごとく後手後手に回った政府も、自粛要請を無視した移動や外出でウィルスを拡散した国民も。

でも誰だってミスをするでしょう?

ましてやこのような未知のウィルスに対して、最初から何の迷いもなく正しい対処方法を判断出来るわけがありません。
私自身、武漢から感染が広がり始めた頃はSARSのように数か月で収束すると思いましたし、まさかイタリアがこんな惨状に陥るとは夢にも思っていませんでしたから。

そして今、誰もが同じ轍を踏まぬよう、手探りで最善の方法を模索しています。

確かにイタリアにとって最悪のピークは越えたと思います。

でもウィルス自体が消滅することはありませんから、一刻も早く、有効な治療薬やワクチンが開発されることを祈るばかりです。
世界中の優秀な頭脳が全力を尽くしてくれていることを信じて

 

来季は・・・来季の試合が開催出来るのか、現時点では全く不透明ですが、漏れ聞いた情報によれば、新プログラムの予定なのですね!

あなたこそどんな暗闇でも輝く光です。

 

心に響くメッセージをありがとう

どうか健康で!
新しいプログラムを楽しみにしています!

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu