国際的オンラインメディア、ハフポストのイタリア語版に掲載された記事です。
世界のフィギュアスケートの王者であることを改めて証明し、冬季オリンピック1000個目のメダルを勝ち取り、歴史に刻まれた
2018年2月17日
レナート・パオーネ
羽生結弦を待ちわびていたのは日本のファンだけではない。全てのフィギュアスケートファンが彼を待ちわびていた。そして彼は期待を裏切らなかった。
表彰台、そして金メダル
今大会において金メダルを獲得した最初の日本人選手になった。
このメダルによって66年ぶりにオリンピック二連覇を達成した最初の男子スケーターとなり、アメリカのディック・バトンの記録に並んだ。
しかしながら羽生の金メダルは別の意味でも特別だった。冬季オリンピック史上1000個目の金メダルだったのだ。
「満足しています。他に言うことはありません。ただただ満足しています」羽生は言った。
「ベストを尽くしました。僕の競技人生でもう二度と出来ないほど最高の演技だったかどうかはわかりませんが、間違いなく今日僕が出来る最高の演技でした」
銀メダルだったもう一人の日本の選手、宇野昌磨と銅メダルのハビエル・フェルナンデスの演技も素晴らしかった。
レジェンド、ディック・バトン(48年と52年のオスロ大会及びサンモリッツ大会の金メダリスト)もオリンピック2大会連続金メダルの記録を歓迎し、ツイッターで若い同僚を祝福した。
彼らの記録を上回るのは3大会連続で金メダルを獲得したスウェーデンのギリス・グラフストローム(1920年、1924年、1928年)だけである
全ての観客が演技する羽生を応援した。日の丸と数百匹のクマのプーさん(彼の個人的なお守り)を用意した大勢の日本人が観客席を占め、彼が滑る度にいつも起こることだが、演技が終わるとこれらのプーを一斉にリンクに投げ入れた。
演技後の涙が物語っているように、羽生の勝利には別の価値もあった。彼は足首に酷い怪我を負い、安静せざるを得なかったのだ。
オリンピック出場は不可能なように思われたが、彼は強固な意志を持って献身的に取り組み、大会までに力を取り戻した。
「滑ることが出来て、これほど大勢の人が自分を応援して下さるのを見て幸せです」
羽生はこうコメントした。
「足首に大きな問題があり、思うような練習が出来ませんでした。でもその代償として驚異的なサポートと応援を受け取りました。僕は恵まれています。僕が心配をかけた全ての人に感謝します。僕は跳びたかった全てのジャンプを跳ぶことが出来ました。僕のスケート人生において一番素晴らしい日になりました。僕は心の底からこの涙を流しています。
この瞬間を言い表せる言葉は一つしかありません:『幸せ』です」
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☆イタリアの記事を片っ端から読んでいるのですが、どれも温かくてホロっとさせられます。
羽生君は演技は勿論ですが、発言でもメッセージ力というか、伝達する力が凄いですね
きっと真っすぐで嘘偽りのない本当に心の底から迸る言葉だから、言語の壁を越えて世界中の人の心にこれほどストレートに響くのだと思います。
今は右足首の怪我が心配ですが、とりあえずエキシの練習を心から楽しんでいるようでよかった・・・
エキシはきっとノッテ・ステッラータですね。
ソチの時も白鳥、今回も白鳥で何だか感慨深いです。
そういえば伝説の2012年ニースワールドのエキシも白鳥でしたね。
同じプロでもその時によって伝わってくる感情や感動、ニュアンスがいつも違うので今回はどんな白鳥が見られるのか楽しみです!💛