WINTER ARENAより「羽生結弦は光、真実、そして天才」

毎週、冬季オリンピック競技について分析するポッドキャスト、WINTER ARENAより
マッシミリアーノさんとOA Sportのディレクター、フェデリコ・ミリテッロ氏の対談
フィギュアスケートの話題では当然、羽生君が登場しました。
相変わらずマッシミリアーノの海より深いユヅル愛が炸裂しています!

https://fb.watch/31rtqrlKqb/

出演者
マッシミリアーノ・アンベージ(M)冬季競技専門アナリスト/ジャーナリスト、ユロスポ解説者
フェデリコ・ミリテッロ(F)OA Sportディレクター

(フィギュアスケートの最初の話題はダニエル・グラッスル君について)

F:特殊な1年だったにも拘らず、君のプピッロ(寵児)、羽生結弦は最近、僕達を唖然とさせたよね?

M:唖然とさせた?(笑)
彼は・・・つまりベストだ。
もし僕に羽生とは何か、と尋ねるなら・・・
僕はこう答える
彼は光だ。
彼は真実、そして天才だ。
史上最も偉大なスポーツ選手のひとりだ。
彼以前に彼のようなスケーターは存在しなかったし、今後も現れないだろう。
ISUは2023年はない、と言える知性を持たねばならないと僕は思う。
もし羽生が2022年で引退したら、(2023年は)羽生後元年になる。
彼を正当に評価するために、そして彼がどのようにフィギュアスケートを変革したかという事実によって、このように受け止めなければならない。
僕達はフェノーメノ(超常現象)について話している。

僕は日本が羽生を東京オリンピックの最終聖火ランナーまたは最後から二番目の聖火ランナーに指名することを願っている。
もし、そうでなければスキャンダルだ。
彼はほとんど人知を超えた存在で・・・正直に言って、本当に別の惑星からやって来たんだ。

F:つまり、羽生はフィギュアスケートにおいて、サッカー界のマラドーナのような存在なんだね。

M:サッカー界におけるマラドーナにペレを足したような存在だ。

F:OK
オリンピックの話が出たから聞くけれど、2022北京オリンピックは君の考えではあると思う?

M:君はどう思う?

F:僕は心配している。
東京五輪も確実ではないから

M:僕には日本人の友人が多くいる。日本の雑誌に寄稿したこともあったし、僕は日本の人々を愛していて、彼らの哲学を凄く気に入っている。
そして、ここ最近は(オリンピックに対する)懐疑的な見方を強く感じている。
一部の人々は母国でのこのオリンピックをあまり望んでいない。
政府側は強く望んでいるし、当然スポーツ選手達も望んでいる。
しかし、国民の心は既に離れてしまっている印象を受ける。
どうなるか見てみよう。
もし東京が中止になれば、当然、北京もリスクに晒される。
そして、このダモクレスの剣(一発触発の危機)のようなテストイベント。
つまりオリンピック前の模擬大会は北京で行われなかった。
今では国内大会としてテストイベントを行うことが議論されているが、それでは意味がない。
簡単に分かることだが、テストイベントとはロジスティクス面において、大勢のメディアや観客を伴う状態でどうオーガナイズするかをテストするべきものだから。

非常に難しい状況だ。
現時点では各国の連盟がどのような対策を講じているのか分からないし・・・
時間をかけて熟慮し、2023年に延期するということもあり得るし、それほど過激なソリューションではないと思う。
世界選手権が隔年で2023年に世界選手権を予定している競技は1年ずらして2024年にする。バイアスロンのように毎年世界選手権がある競技は2023年の世界選手権を2022年に開催する。
これも解決策の一つかもしればいが、いずれにして卓上であらゆる可能性を想定して綿密に議論しなければならないが、今は目先のことで手一杯で、先のことを考えられていない印象を受ける。

(視聴者からの質問)

F:羽生はいわゆる神秘体験*と言ってもいいか?
*神秘体験=超常現象など科学的には起こり得ない現象を体験すること

M:答えはYes、勿論だ。
そして注意して欲しい
次のオリンピックで彼が勝つかどうか分からないけれど、僕にとっては・・・
僕の夢は彼が最近逝去したエンニオ・モリコーネの「The Mission」の旋律で、北京オリンピックで勝つのを見ることだ。
何故なら、あの音楽は、何らかの形で彼のために作曲された曲だと僕は思うからだ。
モリコーネは羽生が現れることは知らなかった。
しかし、この曲のモチーフ、あのリズム、音楽が伝える意味によって、羽生は氷上に傑作を描くことが出来るはずだ。
間違いなく。彼はこの曲では滑らないだろうが(笑)、僕は「The Mission」の旋律に乗せて滑った後、表彰台の一番高い場所に立つ彼を見たい。
もしそうなったら、何か信じられないことになるだろう。

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☆モリコーネの曲で滑って欲しいアピールを続けるマッシミリアーノさん・・・
エキシかアイスショーでいいからいつか滑ってあげて欲しい・・・

羽生結弦は光
本当にそうです・・・
ロックダウン中のイタリアのクリスマス・・・リンクに立つ彼の姿は光でした。
先日、ロックダウンが3月まで延期されることが発表され、この先どうなっていくのか不透明ですが、羽生君の全日本の演技をリピートしながら乗り越えたい。

ちょっとツボだったのは、フェデリコさんが「君のお気に入り(Favorito)」ではなく「君のプピッロ(Pupillo)」という表現を使っていたことです。

いわゆる「お気に入り」(Favorito=英Favorite)に比べてPupilloはずっと強い意味で、「秘蔵っ子」「寵愛している子」「自分の可愛い子」というようなニュアンスです。
マッシミリアーノはあらゆる冬季競技の大会で解説を務めていますので、あらゆる競技のあらゆる選手を網羅していて、各競技に注目しているお気に入りの選手がいるはずですが、「Pupillo」と呼ばれてしまう羽生結弦は本当に特別な存在なのですね。

しかし、ジャーナリストに対してアスリートのことを「君のプピッロ」って・・・普通は言わないよなあ~、どんだけ羽生結弦を好きだと思われているのか、とちょっとツボってしまった1日でした😂

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu