Neveitaliaより「スケートカナダの男子ショートプログラム、村上が僅差でチャンをリード。羽生は出遅れる」

スケートアメリカ男子ショートプログラムのNeveitaliaの記事です
記事を書いているのはイタリア・ユロスポ実況のマッシミリアーノ・アンベージさんです。

原文>>
(2015年10月31日)

☆ 翻訳は村上君、パトリック、羽生君部分だけです

待望のスケートカナダの男子ショートプログラムは感動とドラマには欠かなかったが、技術レベルは予想を遥かに下回るものだった。

新しい歴代最高得点の舞台となり得たレスブリッジのエンマックス・センターのリンクが取り返しのつかない失望に包まれることになろうとは、誰が予想していただろうか。

最も期待されていた有力選手達が次々にミスを連発し、大波乱の順位でショートプログラムを締めくくった。
ポジティブな点としては、上位7人が10以内に収まっており、試合としては面白い展開になったことだ。

ショートを制したのは日本の村上大介だった。ステップアウトで手を付いた4サルコウの後、3アクセル、そしてプログラム後半に初披露するコンビネーションジャンプ、3ルッツ/3ループを決めた。

フランクキャロルの弟子と0.7点差で2位に付けたのは開催国のパトリック・チャンだった。4トゥループ/3トゥループのコンビネーションを決めた後、3アクセルで転倒し、3ルッツが2ルッツになってゼロ点になってしまった。3度の世界王者は素晴らしいステップシークエンスと競争力のあるスピン、高い演技構成点で上位を維持することが出来た。

(中略)

議論の余地のない優勝候補だった日本の羽生結弦は演技中に起こった異常なアクシデントによって6位に甘んじることになった。

五輪王者はイーグルに始まりイーグルで終わる3アクセルを軽々と決め、足替えシットスピンとフライングキャメルスピンを何の問題なく実行して華々しいスタートを切った。

最初の問題は予定していた4回転ジャンプが抜けて2回転になり、ゼロ点になってしまったことだ。

しかしながら、仙台出身の二十歳が冒した最大のミスは、コンビネーションジャンプでやや前のめりで着氷した3ルッツの後に無邪気に2トゥループを付けてしまったことだ。ステップからの単発ジャンプと同じ種類、同じ回転数のジャンプをコンビネーションで跳ぶことは出来ないという現行のルールにより、このジャンプ要素全体の得点が無効になってしまった。3ルッツの得点を確保するには(GOE-3はやむを得ないが)、1トゥループを付けるか、コンビネーションにせず、単独で跳ばなければならなかった。
当然、本来なら3ルッツ/3トゥループの予定だった。
不幸中の幸いは、羽生が全選手中最も高い演技構成点を獲得したことだった。
いずれにしても挽回可能な点差である。

2004年から2006年にまさにこのスケートカナダで、ショートプログラムが6位、7位だった選手が優勝している(2006年はランビエール、2004年と2005年はサンデュ)。

ショートプログラムの順位

1) JPN – Daisuke MURAKAMI

80.88 (42.17|38.71)

2) CAN – Patrick CHAN

80.81 (37.43|44.38) – 1.00

3) USA – Adam RIPPON

80.36 (41.56|39.80) – 1.00

4) CAN – Nam NGUYEN

76.10 (40.27|36.83) – 1.00

5) CZE – Michal BREZINA

75.46 (37.71|38.75)     – 1.00

6) JPN – Yuzuru HANYU

73.25 (28.43|44.82)

7) RUS – Alexander PETROV

71.44 (35.64|35.80)

8) KOR – Jin Seo KIM

68.64 (34.39|34.25)

9) JPN – Sei KAWAHARA

67.36 (35.42|31.94) PB

10) CAN – Keegan MESSING

67.13 (34.42|32.71)

11) USA – Timothy DOLENSKY

62.46 (29.75|33.71) – 1.00

12) KOR – June Hyoung LEE

47.19 (18.51|30.68) – 2.00

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☆ :cry:ううう~羽生君・・・・ またしても恒例のGP初戦大自爆・・・(厄落としのようなものだと思いたい)
コンボがまさかのノーカンに・・・ザヤックルールって怖い・・・

<コンボ直後の実況マッシリアーノさんと解説アンジェロさんの会話>

マ:・・・2Tって跳んでいいんだっけ?
ア:・・・ダメだと思う・・・コンボが丸々ノーカウントになるからルッツの点までこれで失うことになる・・・
(ちなみに私は気が付いていなくて、解説に指摘されて思わず頭を抱えてしまった・・・)

<番組終わり>

マ:観客は無言になってしまったね・・・
ア:当然だろう・・・僕達も今日の出来事に茫然自失の状態だ・・・

女子はリーザがまさかの7位(3ルッツがダブルになってノーカンに)・・・男女ともに波乱の幕開けですね。
でも全体的にソチ男子フリー並みの自爆大会になってしまったのでトップとの差は7点
全然挽回出来る点差です。
フリー頑張って!!
(それにしても6位の羽生君部分が一番長い安定のマッシミリアーノさん)

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu