Neveitaliaより「宇野昌磨、エリック・ボンパール杯ショートで敵無し」

エリック・ボンパール杯男子SPの記事です。

ShomaTEB

原文>>

(2015年11月13日)

☆ 翻訳は5位のパトリック・チャン選手までです

宇野昌磨がフィギュアスケート・グランプリシリーズ第4戦、エリック・ボンパール男子ショートプログラムを制し、ファイナル出場の可能性が濃厚になった。

ボルドーの『Patinoire de Mériadeck』のスタンディングオーベーションを浴びた日本の17歳は、樋口美穂子振付けのSacred Spirits作曲『Legends』のメロディーに乗せ、クリーンなプログラムを滑り切り、ライバル達に大差を付けて首位に立った。

プログラム冒頭から衝撃的だった。なぜなら現ジュニア世界王者はイーグルからの3アクセルを軽々と決めたからだ。また試合出場選手中、プログラム後半に2つのジャンプ要素を入れた唯一の選手で、ステップからの4トゥループと3フリップ/3トゥループのコンビーションジャンプを着氷した。

唯一のミスは足替えシットスピンで各ポジションで6回転出来なかったことだが、パフォーマンスには何の影響もなく、演技構成点の各項目で平均8点台以上の高い評価を得た。この試合でパーソナルベストを更新するが、唯一の残念だったのは今シーズン、第一級大会でハビエル・フェルナンデスとボーヤン・ジンのみが獲得した90点の大台に乗せることが 出来なかったことだろう。

宇野にほぼ3点差で2位となったのは前大会優勝者のロシアのマキシム・コフトゥンだ。

モスクワに拠点を置く二十歳には、Genesis作曲の「I Can’t Dance」がとても合っているようだった。2本の4回転ジャンプ(その内の一つは3トゥループとのコンビネーション)と質のいい3アクセルを着氷し、これまで2位以下になったことがないように、グランプリシリーズと相性がいいことを改めて証明した。

3位を争ったのはフランク・キャロルの弟子、村上大介とデニス・テンだった。

最終的に『ステップ無しの』4サルコウと質の高い3アクセルを決めた日本人選手が、僅か小数点の差でテンを上回ったが、3ルッツからのコンビネーションでミスがあり、3ループの予定がシングルになってしまった。

カザフスタンの選手は、3アクセルやステップシークエンスといったエレメンツの傑出したクオリティが際立つ一方で、4トゥループの酷い転倒と何とか着氷した3ルッツ/2トゥループのコンビネーションでミスがあった。

今大会の優勝候補で、待ち望まれていたカナダのパトリック・チャンは、僅か0.7点しか稼げなかった2トゥループ/2トゥループのコンビネーションと着氷が乱れた3アクセルのミスが響き5位に甘んじることになった。

最も高い得点源であったはずのジャンプでのミスが原因で、スケートカナダの優勝者は首位から13点以上の大差を付けられ、ファイナル進出を危険にさらすことになった。

 

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☆ 宇野君、圧巻の演技でしたね。最初から最後まで全く危なげがなかった。
ダイス君・・・コンボが・・・4サルコウと3アクセルが素晴らしかっただけに残念・・・
殿下は欠場だと思っていました。体調が万全でない中、出場した勇気と意志に拍手を贈りたいです。
(ステップシークエンスはさすがでした)

パトリックがまさかの70点台・・・(でもコンボのファーストジャンプがダブルになってもノーカンにはならないんですね)

素晴しい大会になっていたはずの今回のエリック杯、テロのために中止になってしまい、人命と安全には代えられないとは言え、残念でなりません。

今日のNeveitaliaに昨日のファイナル出場者決定方法に関する続報が掲載されていました。

記事はこちら>>

これによるとISU関係者がショートの結果で順位を決める方向で検討中と発言したことを受け、ロシア・スケート界の重鎮達が既に『断固反対』の意見を明確に表明しており、中国を筆頭とした数か国もこれに賛同しているのだそうです。

確かに、フリーの方がショートより得点が大きいですし、ショートよりフリーの方が得意な選手もいるわけで、やはり理不尽だと思います。

もし同じことがスケートカナダで起こっていたら羽生君は6位だったと思うと・・・

今後の大会予定もあり、早急に結論を出さないといけないと思いますが、どうなるのでしょうか?
今後の試合に出場する選手達に心理的影響が及ばないことを願うばかりです。

 

Published by Nymphea(ニンフェア)

管理人/翻訳者(イタリア在住)。2011年四大陸チゴイネ落ち @pianetahanyu