その週の冬季競技のハイライトについて考察するポッドキャストPoligono 360。
先週開催されたトリノのファイナルの話題で羽生君の名前が出たようです。
私は全く追えていなかったのですが、エレナさんがその部分の動画を切り取って投稿してくれました。
いつもありがとうエレナ
Grazie Elena!
出演:
司会
ダリオ・プッポ(D)
マッシミリアーノ・アンべージ(M)
M:一つの国がファイナルの男子シングル、女子シングル、ペアの3カテゴリーで優勝したことはこれまでに一度もない。ロシアですら成し遂げたことはなかった。
勿論、ロシア不在で日本に扉が開け放たれた訳だけれど、それにしても驚異的だった。
D:(今回ファイナルを制圧した)この日本に羽生の片鱗はある?
M:全くないね。
羽生は一段上の次元にいる
他の選手達に敬意は払っているけれど
D:しかし、彼というこの驚異的な光明からインスピレーションを受けた選手は誰かいないの?
M:女子シングルで優勝した三原舞依からは結弦を彷彿することが出来る。何故なら彼女は結弦と同じように競技人生の中で数々の試練を乗り越えてきたからだ。健康上の問題からこれ以上競技を続けるのは無理だと思われた。この点においては、結弦は彼女にとって偉大なレファランスになったのかもしれない。
しかし、技術的な点においては、優勝者達には申し訳ないけれど、羽生は別の次元だ。
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☆ここ2週間ほど仕事が殺人的な忙しさで(そしてこのところ、我が家のテレビはカタールW杯のせいでサッカーファンの夫にずっと占拠されている)、ファイナルは知らない内にいつの間にか始まっていました😅・・・
何とかりくりゅうと女子フリーだけは見ることが出来ましたが、他のカテゴリーは全く見てませんので、試合について何かコメントすることは出来ませんが、少し映った映像で空席の多さにビックリしています。今年のファイナルは男子ショートのあった初日がイタリアの祝日12月8日に当たっていましたので、平日に始まった3年前よりイタリア人にとっては見に行き易い日程でしたが、関係なかったようですね。たった一人のスケーターがいなくなっただけで、別の世界、別の時代になってしまったのだと改めて実感しました。
羽生君はプロローグ八戸公演の千秋楽で「正直、アマチュア終わったらこんな景色、二度と見られないんだろうなって思っていました。凄い怖かったです」と吐露していましたが、「こんな景色」を見られなくなったのは、どうやら羽生君ではなかったようです。
女子フリーの後、マッシさんが「フィギュアスケートは今、深刻な危機に瀕している。今シーズンのグランプリシリーズではこのパラヴェーラを始め、特に欧米の開催地は客席を全く埋められなかった。ISUはこの事実を重く受け止め、何らかの措置を講じるべきだ」というようなことを言っていました。私はこの大会を殆ど見ていないため、他の試合の解説を聞いていませんから、彼の言う「深刻な危機」が、視聴者離れや観客離れといったフィギュアスケートの人気のことを言っているのか、不可解なルールや一貫性のないジャッジングなどの運営の問題を指しているのかは分かりませんが、羽生君のプロ転向により、フィギュアスケート競技において一つの時代が終焉したことは、ここまでのグランプリシリーズのレベルや観客席を見れば分かります。羽生結弦の出現によって、未だかつてないレベルに達し、地球規模の人気を獲得した競技が、彼が飛び去っていったために再び以前のマイナースポーツに戻ったという感じでしょうか。少なくとも、ヨーロッパの試合を見ると、明らかにそうなっています。